「外宇宙より飛来せし太古の神。Hyperborea(ハイパーボリア)をはじめ、地上の各地で崇拝されていたが、その伝説の大半が忘れ去られたGreat Old One(旧支配者)」
・地球が誕生してから間もなく、「Hyperborea(ハイパーボリア)」のムー・トゥーラン半島においてサイクラノーシュの名で知られる土星から飛来したものと伝えられている。
・地球上では、蝙蝠に似た風貌と、ナマケモノを思わせる胴体を持ち、蹲踞(そんきょ)の姿勢をとる毛むくじゃらの黒い蟇蛙のような姿で顕現するが、本質的には無定形の神である。
・盲目にして白痴の神「Azathoth(アザトース)」の両性具有の子孫クグサクスクルスの生み出したギズグズを父とし、暗黒星ゾスから飛来した分裂生殖するイクナグンニスススズより生み出されたズストゥルゼームグニを母として生れたとされている。
・クグサクスクルスは、その一族を引き連れ、後に冥王星という名で知られるユゴスへと到来したが、「Tsathogggua(ツァトゥグァ)」の伯父であるフジウルクォイグムンズハーは、クグサクスクルスの人肉嗜食の習慣を嫌って海王星に移り住み、さらには土星へと渡っている。
・「Tsathogggua(ツァトゥグァ)」自身は両親と共にユゴスに残っていたが、クグサクスクルスによる破壊が惑星上を吹き荒れたため、サイクラノーシュを経て地球に飛来し、ンカイの地下世界に落ち着いた。
・その後、しばらくの間「Hyperborea(ハイパーボリア)」大陸のヴーアミタドレス山の地下の洞窟世界に移り棲み、崇拝の対象となっていたが、氷河期により大陸が滅んだ後は再びンカイに戻り、北極のロマール王国、地下世界「K'n-yan(クン・ヤン)」で広く崇拝されていた。
・ヒューペルボリア時代の「Tsathogggua(ツァトゥグァ)」信仰については「The Book of Eibon(エイボンの書)」に詳しく記載されている。
・「Tsathogggua(ツァトゥグァ)」は、熱心な帰依者には貴重な知識や魔法のかかった物品を授けることもあり、生贄や崇拝における密儀において血生臭いこともあったが、「Great Old One(旧支配者)」としては穏やかな部類に入り、奇妙なまでに家族的な出自とも相まって時にユーモラスさえ感じさせる。