韓国の政治政府度は、普通の日本人にはわかりにくいのです。近年は大統領が交代する都度に前大統領は逮捕投獄されています。逮捕の理由は、ほとんどが政治的な不正、しかも親族などに対する優遇などという陳腐なものです。アメリカの某元大統領のような、機密に関することとか政治謀略で訴追されているのと比べると、スケールが小さいです。しかも、訴追する捜査機関も命がけ、次の大統領によって駆逐されるおそれもあります。日本の政治制度を通してみると、本来ありえないことが韓国の政治なのだと思っていました。
さて12月3日の戒厳令の布告、そして6時間後に解除という現大統領が何を目的としたのか。新聞などの報道によれば、自分の政敵を排除するためらしいです。そのために大統領の権限で軍を動かし、政敵を排除する。これは、軍事独裁政権の手法です。本来、韓国の戒厳令の制度は、北朝鮮との対峙が前提であり、その際に韓国国内で北朝鮮に関わる不穏な動きがあった場合に布告されるものだと思っていました。しかし、今回は政争の手段として発令され、軍もそれに従い動いたのです。
朝鮮戦争は現在は休戦中であり、北朝鮮の動きによっては戦争が再開される場合もあります。それに備えた政治制度を大統領は悪用したのです。
今回の動き、韓国の内政問題ではありますが、在韓米軍をおいているアメリカ、隣国としての日本は韓国の政権の動きをどう判断するのでしょうか。