クロネコの執事

黒猫一匹と茶虎二匹とのまったりネコライフ

見知らぬ明日

2009-12-13 21:56:36 | 本と雑誌

栗本薫著「見知らぬ明日―グイン・サーガ(130)」
店頭で手に取った時の感想は「薄い」でした。
この薄さにわかっていた事でありますが、胸が痛くなりました。
この物語はこの薄さをもって終わってしまうのだ。この140Pを読みきったら終わりなのだと。
話は連綿と続いているはずなのに、私たちの目の前には無情にも「未完」の二文字。
不気味な胎動を見せ始めたグイン・サーガはグインの出生の謎をそのままに終わってしまった。
イシュトバーンの不可解な行動、カメロンとイシュトの対立の予兆、グインの寵姫ヴァルーサの登場、ヴァリレウスやマリウス、そしてリンダ、スカールの運命を全て飲み込みこの物語は終わったのだ。
終わってしまったのだ。
地団太を踏み、もがいても終わったのだ。

高校生のとき出合った「グイン・サーガ」以来20年以上読んできました。正直、もう読むのを止めようと思ったこともあります。しかし新刊が出ると買いに走りました。文字通り走ったのです。

未完のままここに最終巻。

ありがとうございました。