汗をかくほど暑い日が続いたと思ったのに、思わず冷えたこの日、クロネコの執事はひざ掛けを出しました。ところが寒いと感じていたのはクロネコの執事だけではなかったかようで、コジロウもひざ掛けにもぐりこんできたのです。クロネコの執事のひざ掛けはあえなくコジロウのお休みどころとなったのでした。
「あ~、コジロウ様、ぬくもり加減はいかがでしょうか?」
「最高♪」
と言ったかどうか。でもこの様子ではヌクヌクだったでしょう。
クロネコの執事もヌクヌクでした。
もう一枚、コジロウ様から。
南側の吐き出し窓にヨシズがはってあるんですが、そこに・・・。
「ブンブンとうるさいわねー」
足長バチがヨシズと窓の間に入り込んで飛び回っています。
その飛び方にハンターの血が騒ぐのかうるさいといいつつ目は蜂の姿を追い求めています。
「ケ、ケケケ」
「オオッ!出ました。ケケケ。獲物をロックオンしたようです」
クロネコの執事の実況中継は続きます。
「脱走の防止の金網に飛び掛りました~。猫パンチが炸裂です。ですが、リーチが足りません――ん?」
良く観るとヨシズに蜂の巣が付いています。
(アッギャ) ← クロネコの執事の心の叫び
のんびり実況などをやっている暇はありません。
諦めたコジロウがいなくなるのを待って、蜂の巣退治をする事になりました。
*誰も刺されなくてよかった~と心の底から思ったクロネコの執事なのでした。
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