【土佐の日曜市】50号
開設は江戸時代の元禄3年(1690年)に遡るという「土佐の日曜市」。高知市の高知城下で日曜日ごとに開かれます。
よさこい祭りのメーン会場になる大通りの全長約1300メートルに、テント張りの約500店舗が並びます。
それに、昼間からカツオのタタキや珍味で地酒が飲める屋台村「ひろめ市場」も。
楽し気に行き交う観光客や市民、飛び交う土佐弁、照り付ける日差し・・・。
ここには「土佐」が詰まっています。
野菜、果物、菓子、もち、干物、漬物、金物類・・・。何でもある、というより「ないものはない」と言った方がいいかもしれません。
自ら作った商品を屋台に並べたおんちゃん(おじさん)、おばやん(おばさん)が呼びかけます。
「今朝、とってきたがぜよ」(けさ収穫してきたのだよ)
「私が作ったが。まっことうまいき、食べとうせ」(私が作りました。本当においしいので食べてください))
通りを歩いていた若者が、屋台に立つおばやんに声を掛けました。
「おばやん、元気しよったかよ」(元気でいたかね)
「なんや○○君やないか。夏休みでもんてきちゅうかね。おかやん、喜こんじゅうろ」(夏休みだから帰ってきていたの。お母さん喜んでいるやろね)
観光客だけでなく地元の土佐人たちも、近年ではめっきり減った対面販売の買い物を楽しんでいます。
描いた絵もそうした場面です。それにしても高齢のご婦人、なかなかオシャレでしょ。
中学・高校時代を高知で過ごしたあと、半世紀以上あちこちを渡り歩いてきた僕ですが、たちまち土佐人に戻ります。
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絵仲間6人で開く第9回風の遊子展に僕が出品を予定している主な作品の紹介は、これで終了します。10点ほど出すつもりです。
展覧会は5月31日から6月5日まで、名古屋市民ギャラリーで。ご高覧をお待ちします。