風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

楽書き雑記「ヘタでいい、ヘタがいい=全国 男の絵手紙祭展 in名古屋」

    

    

    


描こう、伝えよう。「ヘタでいい、ヘタがいい」。女性たちに気後れせず、男も絵手紙で第2の人生を楽しもう――。
名古屋・栄の市民ギャラリーで開かれている「全国 男の絵手紙祭展 in名古屋」をのぞき、展覧会PRのこんなフレーズに納得しました。18日(日)まで。

催しのタイトルからてっきり、全国各地を巡回する展覧会の「名古屋展」だと思いました。
ところが、全国を探しても名古屋にしかないという「男だけの絵手紙教室」のメンバーたちが全国の同好者に呼び掛け、男性から絵手紙を寄せてもらって開いたのです。

名古屋だけにある「男だけの絵手紙教室」は、ことし傘寿になった岡母都子(おか・もとこ)先生が10年前に開設。月2回、名古屋市役所のそばにある市政資料館で開いています。
「それまで開いていた教室では大勢の女性の中で、男性は1人だけだったのです。手紙は女性だけのものではない、男性たちにも広めようと思ったのです」と岡先生。
現在の生徒数は28人。もちろん男性のみです。

絵手紙は絵手紙運動の提唱者である小池邦夫さんが「絵と文字で心を伝えよう」と展開、日本絵手紙協会(小池会長)ができて30年になります。
大きく広がってはいますが、まだ「絵手紙は女性のもの」という考えが多いのが実状でしょう。

そこで、岡先生は生徒たちと相談。全国の男の世界に絵手紙を広めるきっかけになれば、と今回の展覧会を企画したそうです。

全国から寄せられた絵手紙は620点。はがき、画仙紙、巻紙など大小さまざまですが、その絵と文字は「うまいなあ」と感心する作品も少なくありません。
しかし、一枚一枚を拝見していると、うまいヘタには関係なく、自分に届いた手紙ではないのに、差出人の思いに胸が熱くなりました。

正直言えば僕自身も「絵手紙は女性のもの」というのがこれまでの印象でした。それなのに、たまに絵手紙を手にすると、頬が緩み、心が温まり、レターボックスへも大切にしまう自分に気づきます。

なのに、自分が絵手紙を出したことはありません。定年後に絵を習い始めたのですが、一枚一枚に優しくて心のこもった絵を描けるわけではなく、文字にも自信がないので、年賀状もパソコンの写真と文字に頼っているのが現状です。
「ヘタでいい」と分かってはいても、「やっぱり上手がいい」のプレッシャーに負けてしまうのですね。

大切なのは素直な気持ちでしょう。

「サクラが咲いた。元気にしているかな」「ありがとう。みかん、うまかったよ」の気持ちを素直に伝えるのが、絵手紙なのですから。

「あいつ、絵を習っているはずなのに、いまいちだね」なんて思われてもいいから、ヘタな絵手紙を出してみようかな。

           

                          

                    

                                    


















 


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