レフティやすおの新しい生活を始めよう!

50歳からが人生の第二段階、中年の始まりです。より良き老後のために良き習慣を身に付けて新しい生活を始めましょう。

私の読書論145-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(8)ハヤカワ文庫の50冊(6)拾遺ミステリ編(1)-楽しい読書296号

2021-06-16 | 左利き
2021(令和3)年6月15日号(No.296)
「私の読書論145-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(8)
ハヤカワ文庫の50冊(6)拾遺・蔵書以外の名作傑作・
 ミステリ編(1)本格ミステリ」



300号☆彡
 ☆彡
☆彡

弊誌もいよいよ300号に近づいています。

このままで行けば、8月15日(終戦記念日になりますね)に到達です。

記念に何かを考えてみようと思います。

「こんなことをやってみたら」というリクエスト、
もしくはご提案がございましたらお寄せください。

レフティやすお


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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2021(令和3)年6月15日号(No.296)
「私の読書論145-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(8)
ハヤカワ文庫の50冊(6)拾遺・蔵書以外の名作傑作・
 ミステリ編(1)本格ミステリ」
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 1970(昭和45)年に創刊された早川書房の文庫「ハヤカワ文庫」が
昨年、50周年を迎え、
 15歳からの私の読書生活52年のほぼ全てをカバーしている
 「ハヤカワ文庫」のうち、現在私の手元にある本の中から、
 お気に入りや、心に残る本を紹介してきました。

 今回からは、いよいよ最終回シリーズ? で、おまけ編として
 買って読んだけれど、あるいは図書館等で借りて読んだけれど、
 自分の所蔵本として残さなかった本の中から、
 これは機会があれば、読んでいただきたいなあと思う本――
 名作・傑作を紹介してみましょう。


 前回までのおさらい――

【1】2020(令和2)年9月15日号(No.278)
「私の読書論135-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(1)」
2020.9.15
私の読書論135-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(1)
-楽しい読書278号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/09/post-93a384.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/3df333247f5640e098891d55ddaaccd5
【最初の6冊】
1.SF『征服王コナン』2.NV『ローズマリーの赤ちゃん』
3.NV『女王陛下のユリシーズ号』4.HM『重賞』5.HM『死の接吻』
6.FT『夢の10セント銀貨』

【2】2020(令和2)年10月15日号(No.280)
「私の読書論136-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(2)」
2020.10.15
私の読書論136-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(2)
私のお気に入り7-楽しい読書280号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/10/post-0f243e.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/56a232216e800eaf561dd1f4904b2cce
【私のお気に入り7】
(1)ジャック・フィニイ『ゲイルズバーグの春を愛す』
(2)ゼナ・ヘンダースン『果しなき旅路』
(3)ロバート・F・ヤング『ジョナサンと宇宙クジラ』
(4)ロバート・ネイサン『ジェニーの肖像』
(5)シャーリイ・ジャクスン
『野蛮人との生活―スラップスティック式育児法』
(6)クレイグ・ライス『スイート・ホーム殺人事件』
(7)ルイス・ギルバート『フレンズ―ポールとミシェル』

【3】2020(令和2)年11月15日号(No.282)
「私の読書論137-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(3)
【私のお気に入り7】に続くもの ハヤカワ文庫の50冊(1)」
2020.11.15
私の読書論137-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(3)
ハヤカワ文庫の50冊(1)-楽しい読書282号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/11/post-3a6f3e.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/85364a4c9cf932ced296000daefccee2
◎準【私のお気に入り7】――続編および同一作家の他の名作・佳作
(8)『夢の10セント銀貨』(9)『血は異ならず』(10)『時をとめた少女』
(11)『山荘綺談』(12)『続・フレンズ―ポールとミシェル』
それ以下(忘れ物)
(13)『フレームシフト』(14)『ヴァーチャル・ガール』
(15)『たったひとつの冴えたやりかた』(16)『魔界の紋章』
(17)『異次元を覗く家』(18)『夏への扉』(19)『アルジャーノンに花束を』
(20)『わたしを離さないで』

【4】2020(令和2)年12月15日号(No.284)
「私の読書論138-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(4)
ハヤカワ文庫の50冊(2)SF系の拾遺」
2020.12.15
私の読書論138-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(4)
ハヤカワ文庫の50冊(2)SF系の拾遺-楽しい読書284号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/12/post-6dcf8b.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/d5d58cdf2b456f12649ebad3b8f8c3d5
SF系の拾遺――シリーズもの三つ
▼C・L・ムーア +(イラスト)松本零士
<ノースウェスト・スミス>シリーズ
(21)『大宇宙の魔女』(22)『異次元の女王』『暗黒界の妖精』
<処女戦士ジレル>シリーズ
(24)『暗黒神のくちづけ―処女戦士ジレル』
▼ポール・アンダースン&ゴードン・R・ディクスン
  +(イラスト)天野嘉孝(あまの よしたか)
<ホーカ>シリーズ (25)『地球人のお荷物』
(26)『くたばれスネイクス』(27)『がんばれチャーリー』
▼火浦功<みのりちゃん>シリーズ +(イラスト)いしかわ じゅん
(28)『日曜日には宇宙人とお茶を』(29)『大冒険はおべんと持って』
「文庫JA」(30)『S-Fマガジン・セレクション1981』
(31)『美亜へ贈る真珠〔新版〕』
「文庫NV」(33)『時の地図 上・下』

【5】
2021(令和3)年2月15日号(No.288)
「私の読書論141-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(5)
ハヤカワ文庫の50冊(3)NVの数々」
2021.2.15
私の読書論141-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(5)
ハヤカワ文庫の50冊(3)NVの数々-楽しい読書288号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/02/post-5af022.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/bd2863095641ce166963a6aabc7405c8
「文庫NV」――冒険小説 (34)『ナヴァロンの要塞』
セシル・スコット・フォレスター〈海の男ホーンブロワー〉シリーズ
(35)『スペイン要塞を撃滅せよ』
ホラー:アンソロジー (36)『闇の展覧会〔1〕〔2〕』
ホラー:マシスン (37)『地球最後の男』
ホラー・幻想など (38)『地図にない町 ディック幻想短篇集』
サスペンス (39)『堕ちる天使』(40)『GATACA(上)(下)』

【6】
2021(令和3)年3月15日号(No.290)
「私の読書論142-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(6)
ハヤカワ文庫の50冊(4)ミステリ文庫」
2021.3.15
私の読書論142-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(6)
ハヤカワ文庫の50冊(4)-楽しい読書290号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/03/post-0574cb.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/5fb379dedfe0c35721ff8cc2b4dbabd4
ミステリ文庫
(41)『アデスタを吹く冷たい風』トマス・フラナガン
(42)『ミステリマガジン700 海外篇
─創刊700号記念アンソロジー』杉江松恋/編
(43)『密室大集合』アメリカ探偵作家クラブ傑作選7
エドワード・D・ホック/編
(44)『ボトムズ』ジョー・R・ランズデール
(45)『ダークライン』
(46)『沈黙のセールスマン』マイクル・Z・リューイン
(47)『謎のクィン氏』アガサ・クリスティー
(48)『クレアが死んでいる』エド・マクベイン
(49)『その雪と血を』ジョー・ネスボ
<左利きミステリ>から――
(50)『カリフォルニア・ガール』T・ジェファーソン・パーカー
アガサ・クリスティー<クリスティー文庫>
(51)『ビッグ4』(52)『オリエント急行の殺人』(53)『死人の鏡』
(54)『ゼロ時間へ』

【7】
2021(令和3)年4月15日号(No.292)
「私の読書論143-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(7)
ハヤカワ文庫の50冊(5) ノンフィクションその他」
2021.4.15
私の読書論143-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(7)
ハヤカワ文庫の50冊(5)NF他-楽しい読書292号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/04/post-cde3df.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/7a3190d6f5084d5747d6d068bbe27bee
文庫NF
(55)『失われた私』フローラ・リータ・シュライバー
(56)『24人のビリー・ミリガン〔新版〕上 下』ダニエル・キイス
文庫JA
(57)『SF英雄群像』野田昌宏
(58)『ニュートンとアインシュタイン』石原 藤夫
(59)『SFロボット学入門』石原 藤夫
ブックガイド類
(60)『ミステリ・ハンドブック』早川書房編集部編
ハヤカワ・ミステリ文庫
(61)『冒険・スパイ小説ハンドブック』早川書房編集部/編
ハヤカワ文庫NV
(62)『アガサ・クリスティー百科事典』数藤 康雄/編 ハヤカワ文庫
―クリスティー文庫

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  ◆ 「お子ちゃま」読者時代からのお友達 ◆
  私の読書論145-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(8)
   ―― ハヤカワ文庫の50冊(6)拾遺・
蔵書以外の名作傑作・ミステリ編(1)本格ミステリ ――
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「前回までのおさらい」で紹介しました62点の作品以外の本を対象に、
お話を進めていこうと思います。

思い出すままに取り留めなく紹介していきます。

最近読んだものもありますが、
大半は昔の記憶で書いていますので、
誤り等ございましてもご容赦ください。

まずは、好きなミステリから、本格ミステリ、本格謎解きもの
の作品を挙げていきましょう。


 ●好きなミステリ作家から――黄金時代の巨匠

私の好きな作家としては、海外ミステリでは、
イギリスのクリスティー、ディック・フランシス、
アメリカのエド・マクベイン、マイクル・Z・リューイン、
ローレンス・ブロックなど。
これらの初期作品などは、みなポケミス。

よく読んでいる作家としては、海外では、
ホームズやチャレンジャー教授他のドイル、ルパンのルブラン、
クイーンやカーなどの本格ミステリの初期作品は他社文庫。
チェスタトンはみな創元でしたね。


まずは本格ミステリ黄金時代の巨匠から――
クイーンやカーの中・後期以降の作品などは、
ミステリ文庫で最近読みました。


論理派の巨匠として知られるクイーン――

◆エラリイ・クイーン
(+1)『災厄の町〔新訳版〕』越前 敏弥/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2014/12/5
―日本でも映画化されたライツヴィルもの、クイーン中期の名作。


(+2)『九尾の猫〔新訳版〕』越前 敏弥/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2015/8/21
―ニューヨークを恐怖に陥れる連続絞殺魔〈猫〉事件、犯人との知恵比べ。


(+3)『犯罪カレンダー 1月~6月』宇野 利泰/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2002/8/1
―<左利きミステリ>(4月、6月)を含む、1月から12月までのミステリ
 歳時記短編集の前半6篇。


『犯罪カレンダー 7月~12月』宇野 利泰/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2002/8/1



クイーンと言えば、『十日間の不思議』も新訳本が出ましたね。
中期以降の最高傑作との呼び声も高い、ライツヴィルものの作品です。

『十日間の不思議〔新訳版〕』越前 敏弥/訳
ハヤカワ・ミステリ文庫 2021/2/17


密室の巨匠としてのディクスン・カー――

◆ジョン・ディクスン・カー
(+4)『火刑法廷〔新訳版〕』加賀山 卓朗/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2011/8/25
―地下霊廟が登場するなど、カーらしい怪奇ムードに溢れる名作


(+5)『三つの棺〔新訳版〕』加賀山 卓朗/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2014/7/10
―有名な密室講義をふくむ、密室殺人ものの名作。


(+6)『ユダの窓』砧 一郎/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 1978/3/1
―カーター・ディクスン名義。
 「ユダの窓」は油断の窓といわれる密室ものの名作。



アガサ・クリスティーの名作から挙げるとすれば、
<50冊>の中では、<左利きミステリ>関係を紹介しましたので、
それ以外の名作を挙げますと、やはり孤島もののアレと、
ポアロとヘイスティングズのコンビが活躍する作品が好きですね。

◆アガサ・クリスティー
(+7)『そして誰もいなくなった』青木久惠/訳 ハヤカワ文庫
―クリスティー文庫 2010/11/10
―孤島に集められた10人が歌詞に合わせて殺されていく孤島ものの名作。


(+8)『ABC殺人事件』堀内 静子/訳 ハヤカワ文庫―クリスティー文庫
2003/11/11
―ABC順にその地名でその人名の人物が殺される連続殺人もの。


(+9)『カーテン』田口 俊樹/訳 ハヤカワ文庫―クリスティー文庫
2011/10/7
―最初の事件の舞台スタイルズ荘でのポアロ最後の事件。


『ABC殺人事件』と『カーテン』は、つい最近再読しました。
やっぱり良いですね。
<ポアロ最後の事件>である後者は、最も油の乗り切っていたといわれる
1930年代にあらかじめ書き残していたと言われる作品です。
初めて読んだときはまだ20代できちんと読み切れていなかったようで、
今回は「名作だな」と感心しました。


 ●それ以後の本格ミステリと本格ミステリ短編集

本格ミステリの短編集から――

(+10)『九マイルは遠すぎる』ハリイ・ケメルマン
永井 淳・深町 眞理子/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 1976/7/1
―安楽椅子探偵もののニッキィ・ウェルト教授シリーズ短編集。原書1967
 表題作は1946年に“EQMM”コンテストに発表され処女作特別賞を受賞。
 以降60年代までにポツポツと紹介された作品を集めたもの。
 のちにユダヤの神父を主人公とする長編シリーズを発表。


(+11)『ママは何でも知っている』ジェイムズ・ヤッフェ 小尾 芙佐/訳
ハヤカワ・ミステリ文庫 2015/6/4
―刑事の息子の語る難事件を見事に解決するママのシリーズ。
 『九マイル―』同様、安楽椅子探偵ものの人気シリーズ短編集。
 のちに長編も発表されました。


次は長編――

このミステリのジャンルは本格ミステリで良いのでしょうか。
ずっと昔の記憶で書いていますので、
ちょっとよくわかりませんが。

異色の警察小説家もしれません。
なにしろ史上最低の警部と呼ばれる刑事さんの物語ですから。

(+12)『切断』ジョイス・ポーター 小倉多加志/訳
ハヤカワ・ミステリ文庫 1976/8/1
―最低最悪のスコットランドヤードのドーヴァー警視を主人公とする
 ユーモアミステリ・シリーズの最高傑作。 原書1967


ドーヴァー・シリーズは、当初『ドーヴァー1』というように、
ナンバーでしめされていました。
この『ドーヴァー4・切断』から単語の表題がつくになりました。


(+13)『見えないグリーン』ジョン・スラデック 真野 明裕/訳
―トイレという密室での殺人他、素人探偵会の事件。
 有栖川有栖の『密室大図鑑』でも紹介されている名作。


SF作家による本格推理もの挑戦で、
名探偵サッカレイ・フィンが登場する2作の長篇『黒い霊気』(74年)
と本書『見えないグリーン』(77年)を残しました。


(+14)『ホッグ連続殺人』ウィリアム・L・デアンドリア 真崎 義博/訳
ハヤカワ・ミステリ文庫 2005/1/1 
―連続殺人ものの名作。原書1979


記憶は遠いかなたですが、当時評判になったこの作家初期の傑作。


 ●70年代以降で一番好きな本格ミステリ作家ピーター・ラヴゼイ

本格ミステリ系では、イギリスの時代物のミステリでデヴューした作家
ピーター・ラヴゼイ。
時代物のデヴュー作『死の競歩』から読んでいる作家ですが、
のちに化けた一人でしょうか。

また、現代もののダイヤモンド警視シリーズがまたよかった。
途中で紹介が途切れてしまったようですが……。


◆ピーター・ラヴゼイ
(+15)『偽のデュー警部』中村 保男/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 1983/10/26
―1920年代の豪華客船で、名警部デューに間違えられた男の話。


(+16)『苦い林檎酒』苦い林檎酒 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 91‐4)) 文庫 – 1987/9/1
ピーター・ラヴゼイ (著), 山本 やよい (翻訳)
―戦争中の疎開先での事件をめぐり、父の無実を晴らそうとする娘。
 “苦い”思い出の事件。



<ダイヤモンド警視シリーズ>
(+17)『最後の刑事』山本 やよい/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 1996/11/1
―古都バースの頑固な旧式の“最後の刑事”ピーター・ダイヤモンド警視の
 新シリーズ第1作。ダイヤモンド警視が辞職を強いられるというデヴュー。



第2作以降も面白く、警備員に再就職した第2作『単独捜査』、
復職する第3作『バースへの帰還』、ミステリ愛好会の事件『猟犬クラブ』、
愛妻が殺される『最期の声』など名作傑作揃いで楽しめました。


(+18)『単独捜査』山本 やよい/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 1999/8/1
―辞職したダイヤモンド、デパートの警備員なるもまた失職。
 日本人の少女をめぐり日本に飛ぶ。第二弾。



(+19)『バースへの帰還』山本 やよい/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2000/5/1
―かつて逮捕した囚人が逃亡、誘拐事件を起こしその調査を命じられる。
 英国推理作家協会賞シルヴァー・ダガー賞受賞、シリーズ会心作。



(+20)『猟犬クラブ』山本 やよい/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 2001/6/1
―ミステリ愛好会「猟犬クラブ」会員相手の密室殺人事件。
 前作『バースへの帰還』につづき、二年連続でシルヴァー・ダガー賞
 受賞のシリーズ屈指の傑作。



(+21)『最期の声』山本 やよい/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 2007/1/1
―愛妻ステファニー殺害現場に急行した警視が独力で挑む衝撃作。



あと何冊か翻訳が出ていたかと思いますが、それは記憶の外か未読。

そして、その後は邦訳はないように思います。

やっぱりダイアモンド警視の奥さんを殺してしまったのは、
ちょっと早まったかなあ、という気がしますが。

こういう背景を読むのが、
シリーズものの楽しみの一つでもあります。
特にこのシリーズは、警視の“人間味”が売りでもあると思いますので。
残念です。

(画像:ピーター・ラヴゼイの<ダイヤモンド警視>シリーズ『最後の刑事』『単独捜査』『バースへの帰還』『猟犬クラブ』『最期の声』書影)

 ・・・

今回はこのへんで。

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本誌では、「私の読書論145-私を育てたハヤカワ文庫創刊50周年(8) ハヤカワ文庫の50冊(6)拾遺・蔵書以外の名作傑作・ミステリ編(1)本格ミステリ」
と題して、
私の読書人生の大半を占めているハヤカワ文庫と歩んだ半世紀の思い出の本を、読んだけれど今は手元にない本から選んで紹介する拾遺編から、まずは「本格ミステリ編」を紹介。

今回も、全編転載公開しています。

現在手元に残してある/残っている本とは、また違った意味で心に残る本たちです。

 ・・・

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

『レフティやすおのお茶でっせ』
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『レフティやすおのお茶でっせ』より転載
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