私を含めて多くの方達が、「幸せになりたい、どうしたら幸せになれるのか?」考えることもあるかと思います。
そこで「世界の心理学50の名著」という本などから幸せのあり方について、主に心理学の視点から調べて、私の現状の暮らしからも考えました。
結論から先に言うと、この二つの引用文に端的に現れていると思います。
哲学者のモンテーニュの言葉。
「運命は我らを幸福にも不幸にもしない。 ただその種子を我らに提供するだけである。」
パナソニック創業者の松下幸之助の言葉。
「人間としての成功とは、地位やお金よりも、自らの天分を完全に生かしきることである。」
まずは一つ目の「幸せは自分の心が決める。」という様な概念ですが、「世界の心理学50の名著」に載っている「幸せはいつもちょっと先にある。」という著作を調べました。
それによると、多くの人達の神経学や脳科学などの臨床試験を元に、普遍的な幸福感を調べましたが、結論は人間の幸福感とは主観的なものでした。
またその人自身の経験則的な幸せ感が重要で、他人の幸せ感がそのままその人の幸せには直接は繋がらないとのことでした。
幸せ感は各人により異なり、スポーツや、美味しい物食べることや、読書や、お金儲けや、逆境を乗り越えることなど、多様な様です。
また自分の人生をポジティブに前向きに捉えることも幸福感を左右する様です。
心理学者の榎本博明は、ある意味現代社会から隔絶した様な、離島に住む人達の幸福度調査をした時に、自分の人生の一見マイナスに見受けられる事象にも、ポジティブさや感謝を見いだす姿勢の人は、意外に幸福感を感じている人達が多く、また長寿らしいです。
また二つの目の松下幸之助の引用文の「自分らしく輝こう。」みたいなあり方について書きます。
そこでも同じく「世界の心理学50の名著」の引用本である、ポジティブ心理学の確立者のマーティン セリングマンの「世界にひとつだけの幸せ」によると、上記の「幸せとは主観的な解釈次第だ。」とは、だいぶ異なる幸福感を、豊富な実験や調査などから、提示しました。
それは、人は自身の美徳を育み、自身の強みを生かした時に、幸福感を感じるという内容でした。
美徳とは抽象的な非科学的で否定されやすいですが、この本では、知恵と知識、勇気、愛と人間性、正義、節度、精神性などをさします。
ある意味宗教を持っている人の方が、幸福や長寿な人が多いというデータと共通性があるかもしれません。
また強みを生かす点は、多くのドラッカーなどのビジネス本やメンタル本で、「自分の弱みを直すより、自身の強みを生かした方が結果が出やすい。」とよく言われ、心理学的に言っても、マズローが言うような自己実現になり、幸福感に繋がりやすいと思います。
この本ではお金儲けは、それに価値を見いだす人にはある程度幸せになっても、あまり相関性はないという言及がされています。
また感謝と許しの姿勢の大切さも指摘されていて、支え合いの人間関係が幸福を生むとあります。
この自己実現の様な考え方は、松下幸之助の成功感ともかなり近いと思います。
また現代で言えば、半農半Xなどの概念にも共通性がかなりあると思います。
また現代はスローライフの様なのんびりしたあり方がよく言われますが、心理学から見れば、人間はある種ゆったりと生きるより、目標を持ちそれを追って、適切に頑張る生き方をする人の方が長寿で、頑張りとリラックスのバランスが大切とあります。
私は環境問題や格差社会が大変な現代は、今までは立身出世や経済の競争のために、必死に頑張るあり方が重視されてきましたが、それでは人類や地球が滅びてしまいかねません。
そこで、これからは上記の心理学にある様な、自身の美徳と強みを生かす自己実現や、周りの人や社会に貢献するあり方、ひいては社会変革を目指すあり方に、目標を持ち適切にがんばるあり方が望ましいかと思います。
私は山梨県河口湖に引っ越して、上記のあり方などに基づき環境問題のオルタナティブや答えを生きたいと思い、アルバイトしながら、農業により自給や、それを通じた就労支援や、自然エネルギーの太陽光発電所作りや、あるべき生き方や経済や社会などの研究や探求などをして、暮らしています。
そこで、自制心を持ち、未熟者ながらある種自分の人間性を磨き、自分の価値観で、自分の強み、天分を生かす暮らしや働き方をしていると、アップダウンありながら以前より、生きやすさや幸福感を感じています。
時に田舎で暮らして損しているかなと思う時もありますが、そういう時は、エコな生き方ができるとか、健康になりやすいとか生活のコストが安いとか、前向きにポジティブに解釈するようにしています。
結論から言えば、幸福感は主観的なもので、各人により美徳も強みも異なるので、社会が立身出世やお金持ちが幸せで成功というステレオタイプ的な見方に定めるより、多様な幸福感や成功のあり方を認め、それを適切に生かしていくことが大切かと思います。