YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

セルモーターを整備した

2020年08月15日 | YB125SP整備

 何となく思い出してYB号のセルモーター(スターター
モーター)の整備をしてみたよ。
正常に動いているうちは見向きもしない場所で、回らな
くなってからバッテリーやスターターリレー、スイッチ
や配線を確認し、最後にセルモーターか?と疑うだろう。
今年で4年目になるYB号だから、以前YBR号でやった内部
点検と清掃をしてみたのだ。

 車体からセルモーターを取り外す。

ここに線が刻印されていて、組み立て時には前後と角度
を一致するように再現させないと正常に動作しない。

 追加で印を書く。

前後も分かるように〇と□を書いた。

 7mmのソケットで固定ボルトを外す。

これが筒を貫通してリアブラケットに繋がっているのだ。

 フロントブラケットを抜く。

YBR号と同じで特殊形状のワッシャーと薄いシムがグリス
で張り付いていた。
この順番が重要。

 マグネット(ヨーク)の筒を抜く。

中に埃が溜まっていた。
ブラシでかき出して掃除機で細かい埃を吸った。

 コイル(アーマチュア)の周辺にも埃が溜まっていた。

これもブラシとウエスで掃除する。

樹脂など色々な材料で構成されているのでパーツクリー
ナーみたいな溶剤系は使いたくないので、ブラシやウエス
と掃除機を使っている。

 リアブラケットの埃がひどい。w

この埃はカーボンブラシの削れカスなのだ。

 アーマチュアコイルを抜いてからリアブラケットを
よく観察。

こりゃ分解して正解だった。

 カーボンブラシを避けてスプリングを外す。

そして、掃除機やハケなどを使ってカスを綺麗に掃除。

 ここまで綺麗になったよ。


 次にアーマチュアコイルにある接点(コミュテーター)
の汚れ具合を見る。

やっぱりカーボン焼けや汚れがある。

 600番のサンドペーパーで接点(コミュテーター)を
磨く。


 カッターナイフの背で接点間の隙間からカスを追い出す。

これでカーボンカスによる絶縁不良が起きなくなるのだ。

 掃除を終えたので組み立てに入る。

軸受け部に薄くグリスを塗付。

 リアブラケットにスプリングとカーボンブラシをセット
し、事務用クリップで配線を押さえてカーボンブラシを
広げておく。

この工夫が組み立ての最重要作業だ。
これをしないと手がもう2本欲しくなるくらいにアーマ
チュアを組み込む事が困難なのだ。

 アーマチュアを差し込みつつカーボンブラシがかかっ
たらクリップを外して、さらに押し込む。

これでリアブラケットの組み立ては完了。

 先に書いた前後マークを確認し、筒(ヨーク)をかぶ
せて合わせる。


 フロントブラケットのシムの裏表に薄くグリスを塗付。

ここのシムは回転する部品なのだ。

 合わせマークにセットしつつフロントブラケットを
組付ける。

これで分解前の前後と角度が再現された。

 固定ボルトを差し込んで前後ブラケットを固定する。

以上で内部確認と掃除は完了した。

 エンジンに取り付けて配線を接続固定し、さっそく
始動してみた。
セルモーターの勢いが凄く良くて始動一発!
4年目の純正バッテリーでも元気に回るようになった。
セルモーターは数年に一度メンテナンスすると良いと、
今回分解して思ったよ。

このページと合わせてYBR号の時の記事も目を通して
おく事をお勧めする。
リンク
セルモーターの話(分解確認編)
セルモーターの話(清掃組立編)