◆オーロラ:発生時の強風現象 情通研など初めて観測
オーロラ発生時に台風並みの強い風が広範囲に吹いている現象を、独立行政法人・情報通信研究機構(東京都小金井市)と米アラスカ大が世界で初めて観測した。オーロラがよく出現する北極や南極はオゾン層破壊や温暖化が他地域に比べ顕著に現れるため、研究グループは今後、オーロラが地球環境に与えている影響を探る計画だ。
研究グループは、粒子が大きなエネルギーを持っていることから、地球の大気に変動を与えている可能性があると推測。オーロラの光を詳細に測り、発生している周囲の風速などを分析できる装置を開発し、03年2~3月、米アラスカ州中部の300キロ離れた2地点で観測した。
その結果、2地点ともオーロラを観測できたのは13日間で、オーロラの北側では宇宙に向かう風が、南側では地表方向への風が吹いていることが分かった。風速は平均で秒速約30メートルで、オーロラが発生している1~2時間継続していた。
(抜粋…しちゃったけれど、良かったのかな?^^;;)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050205k0000e040067000c.html
毎日新聞 2005年2月5日 15時00分
(リンク先がいつまで閲覧可能か分からないけれど…)
をを!
あの時の結果から、上記のようなことが分かったのですね!>石井さん
おめでとうございまぁ~す!!!(^^)/
素人としてフト思ったのは、新聞記事を読むと「オーロラが発生すると地上でも台風並みの強風が吹く」と受け取られてしまうかも?ということでした。
観測ロケットを目撃、近場に居た身として申し上げるとすれば、強風どころかそよ風も吹いていませんでした。ほぼ無風…レンズが凍って大変でした。(^^;;)
でも、上空では強風が吹いていた…ということなのですね?
アラスカで2003年3月25日と27日に、この現象を観測するために打ち上げられたロケットを目撃しました。その時はオーロラ観測ロケットだと思っていたのですが、知識で知っている人工オーロラとは違うよう。流星痕と似ていたので高層大気の流れを調べているのではないかなぁ…なんて思って眺めていました。
以下、ノイズリダクションなしのコンパクト・デジカメでチョコっと撮影しただけなので、画質は悪いですが載せておきます。
(フィルムで撮影した方はスキャンしなくてはならないので…いつになるやら。^^;;)
★☆★
25日0:50。
フラッシュが光ったように北の空が一瞬明るくなり、みんなで「今のは何だろう?」と話していました。それからかなり経ってから、オレンジ色の軌跡が天頂に向かって延びていきました。
「あっ!オーロラ観測ロケットが打ち上げられたんだ!」
でも、以前チナで見たオーロラ観測ロケットは、オーロラが活発な時に打ち上げられていたよなぁ。ここから見える限りは、今夜は北の空低くに出ているだけなのに。
そう思っていたら、ゴゴゴゴゴォ…と、ロケットエンジンの轟音が聞こえてきました。やっぱり光のほうが速いんだ、なんて思ったりして。(撮影していた場所とロケット打ち上げ場所とは、少なくとも約40km以上離れています。)
2003.3.25 00:55 露出25S
オレンジ色の軌跡が夜の闇に吸い込まれて消えてしまい、しばらく何も起こらなかったので油断していたら、一点から何かがフワッと現れ、風になびくように少しずつ形を変えていきます。
ややっ!これは本で見た人工オーロラか?!
大慌てで撮影開始。
2003.3.25 1:13 露出28S
1基目が打ちあがってから10分。今度は紫色の光の尾を引くロケットが打ちあがり、天頂で何かを放出。しばらくしたら、ピンク味を帯びた白っぽい何かが、不思議な形(遺伝子みたい!)に広がっていきます。次々に励起されていくのか、ポッ…ポッ…ポッ…と、光が瞬きながら続いていきました。
2003.3.25 1:15 露出60S
デジカメの電子ズームで撮影したので、画像ザラザラですが…バリウムの人工オーロラでしょうか。本で見たのは、こういう形じゃなかったけれども。
それで、高層大気の流れを観測しているのかな?…と思ったのでした。
2003.3.25 1:19 露出33S
北天ではメチャクチャ明るい人工オーロラ(?)が発生!
ロケット雲のような尻尾が見えます。
2003.3.25 1:20 露出33S
ここから見ると北天低くですが、ロケットはきっと北へ飛んで行って、天頂に出ている本物のオーロラのカーテンに投入されたのでしょう。
2003.3.25 2:11 露出60S
1時間近く経つのに残骸はまだ残っていましたが、本物の(?)オーロラは北の空低くに出ているだけですねぇ。
★☆★
このロケット打ち上げには通総研も関わっていたそうです。(現:情報通信研究機構=NICT)
UAFのIARC(国際北極圏研究センター)と共同で行っている「アラスカ・プロジェクト」(光と電波を利用して北極圏の環境を計測)の一環で、今回のロケットはHEXロケットといい、オーロラの近くの風を観測するものとのこと。
しかし、打ち上げが一ヶ月以上も延びたため、実際には観測装置を自動観測モードにして帰国されたとか。
データはきちんと取れていたので、今回の結果発表となった訳ですね。
ロケットは2段式で、オーロラが発生する高度150kmの軌道上にTMA(トリメチルアルミニウム)という発光物質を散布しながら飛行。この軌道が風にあおられて変形する様子を、地上からカメラで撮影していたとのことです。
やっぱり、流星痕と同じだったのかぁ?!
この夜に打ち上げられたのは、下記の2基でした。
◆1基目◆
35,034号機(Black Brant X 35.034 UE)
打ち上げ時刻 2003年3月25日 0:50(AST)
打ち上げ角 方位角:359.5度、仰角:75.5度
最高到達高度:155.6km
◆2基目◆
41,034号機(Taurus Orion 41.034 UE)
打ち上げ時刻 2003年3月26日1:09(AST)
打ち上げ角 方位角:10.0度、仰角:75.8度
最高到達高度:230.6km
珍しいものを拝見することができました!(^^)/
先輩が25日、27日共にビデオ撮影にも成功!
貴重な映像かも!?
ロケットを打ち上げたポーカー・フラットに程近いクリアリー・サミットでは、チャックさんとウルリケさんが沢山の画像を撮影されています。
40kmの差は大きいなぁ…。
http://science.nasa.gov/spaceweather/aurora/gallery_01mar03_page2.html