空のkiroku 雑記帳@goo

by 日蝕貧乏知恵者猫
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太陽再び活発化、07年ごろから表面爆発が増加

2006-04-06 10:25:32 | (旧)雑記帳/オーロラ
太陽再び活発化、07年ごろから表面爆発が増加
 読売新聞:科学 2006年3月7日付

Scientists Issue Unprecedented Forecast of Next Sunspot Cycle
 2006年3月6日付け

Solar Minimum has Arrived
 NASA 2006年3月6日付け

★☆★

 掲載が随分遅くなってしまいました。m(__)m
 11年周期の太陽活動は現在静穏期を過ぎたところで、これから上り調子に移行していく筈です。ここまでは周期変化のことなので、特筆すべきものではないでしょう。

 問題(?)は、アメリカ国立大気研究センター(NCAR)が発表した、その内容。 これから太陽活動が活発化するが、その規模は前回の活動期よりも大きくなるという予測で、フレア(太陽表面の爆発)などが前回よりも30~50%も増えるとのこと。
 これにより、人工衛星の障害や故障、宇宙飛行士への影響など宇宙空間への影響だけでなく、地上でも電波障害、無線事故、電力障害・事故などが懸念されます。
 また、活動が活発化するのは、従来の予測よりも1年ほど遅くなり、2007年後半から2008年始めとの予測。
 遅くなる…のですか。

 2005~2006年のオーロラは、太陽活動静穏期ということもありますが、特に北米のオーロラ観測地では天候不順(気温が高く、雲が沸くなどで天気が悪い日が多かった)に見舞われたこともあり、余り活発なオーロラの報告がなかったように思います。
 しかし、度々コロナ(ル)・ホールの影響などにより、素晴らしいオーロラが見られ、フェアバンクスからも画像や報告を頂きました。

 太陽活動が活発化すると、パワフルでカラフルなオーロラの出現が期待できたり、日本国内でも低緯度オーロラのチャンスも出てきますのでオーロラ・ファンとしては喜ばしいのですが、様々な障害や事故の発生も起こりえるので、喜んでばかりも居られないのが辛いところ。

 以前、オーロラが引き起こす様々なトラブルについてはサイト内にしたためましたが、容量上の都合で公開を見合わせていますので、こちらに改めて掲載致します。


<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=soranokiroku-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4004307996&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=acccf5&bg1=acccf5&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0" align="right"></iframe>◆オーロラによる様々な障害について
(1999年12月の『アラスカ!ALASKA!』に掲載した文章より抜粋、加筆)

 太陽活動活発化に伴う磁気嵐は見事なオーロラを見せてくれる反面、トラブルも引き起こします。
 宇宙空間を飛行している人工衛星に磁気嵐の電子が当たって影響が出たり、宇宙飛行士には大変危険なので屋外作業は中止になります。(スペースシャトルは飛行高度が低いため、オーロラの中を飛ぶことがあります)
 また、地球上でも様々な障害が起こります。

停電
 オーロラはものすごい放電現象であり、強い磁気嵐が起こると電離層中に数百万アンペアという電流が流れます。これが地表にも電位差を生じさせるために、送電線や石油パイプラインなどにも電流が流れてしまうのです。
 オーロラが生じさせる電流は直流に近いので、交流の送電線にその電流が流れると複雑な障害を起こし、例えば変圧器を加熱させたり、発電所の電気回路にノイズが入ってしまい、それで停電になることもあるのです。
 確か、前々回の太陽活動ピーク時には、アメリカ東海岸の都市(ニューヨークだったかトロントだったか…記憶が曖昧)が大規模な停電に見舞われたと記憶しています。

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=soranokiroku-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4121012739&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=acccf5&bg1=acccf5&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0" align="right"></iframe>▼金属腐食
 石油パイプラインに電流が流れるとパイプの腐食が進むそうで、パイプラインを流れる電流は常にモニタされているそうです。(多い時には1,000アンペアもの電流が流れることがあるそうですが、触ると感電するのかとか、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」じゃないけれど、パイプラインに火花が散ったりするのかなぁ・・・と、物理に疎い私は変な想像をしてしまふのであります。^^;; 今度物理に詳しい人に聞いて見ようっと。)
 もしかすると、地表よりもオーロラに近い飛行機にも影響が出るのではないでしょうか?

通信障害
 磁気嵐によって電離層の状態(構造)が変化するために、通信障害(短波受信状態)が起こりますし、地磁気を利用して長距離を飛んでいると言われる伝書鳩の事故も、磁気嵐が起きると発生しやすいとのこと。体内コンパスが磁気嵐によって狂わされてしまい、迷子になるのです。


 このように磁気嵐やオーロラ情報は、単に「綺麗な物が見られるのかどうか」ということではなく、宇宙での問題や、都市機能が麻痺する恐れがあるために出されている訳ですね。

 参考文献
 『オーロラへの招待』
 『オーロラ-その謎と魅力』
 いずれも赤祖父俊一著

 オーロラについての書籍やビデオは『空のBook Shelf』をご参照下さい。
コメント
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