
朝日新聞 2008年6月4日付
米国土安全保障省は3日、観光や商用などの短期間の米国旅行について、日本人など査証(ビザ)免除の対象者に対し、インターネットの承認システムでの事前承認を義務づけると発表した。8月から試行を始め、来年1月12日に義務化する予定だ。
同省は出発の72時間前までに申請することを求めている。自宅のパソコンなどから利用でき、氏名やパスポート番号、米国内の滞在先など、これまで機内で書類に記入していた内容を登録する。申請サイトは当初は英語だけで始まるが、10月半ばまでにほかの言語のサイトも立ち上げる予定。ただ、記入は英語で行う必要がある。
具体的な旅程が決まっていなくても登録可能で、登録後に変更もできる。承認されると最長2年間有効で、複数回の入国が認められる。登録しなければ、飛行機に乗れなかったり、入国を拒否されたりする可能性があるという。当面、手数料は無料。
9・11テロを機に始まった入国審査の厳格化の一環。同省のチャートフ長官は「航空機の搭乗前に係官が旅行者が脅威かどうかを判断でき、比較的簡単、効率的に安全保障を強化する方策だ」と説明している。

(2008年12月17日リンクを追記)
2005年10月4日以降アメリカへ渡航する場合には、米国滞在先住所の事前申告制度というのが必要になっていました。正式には「事前旅客情報(API)」(詳細FAQページ)と言うようです。
…ということで、米国国土安全保障省(DHS=Department of Homeland Security)を見てみました。
この度のシステムは、電子渡航認証システム(ESTA=Electronic System for Travel Authorization)と言うものだそうです。


アメリカ大使館のプレスリリースで、参考仮翻訳とされていますが概要の和文を見つけました。

今回の制度ですが、パソコンがないなどでインターネットを使えない方や自宅にインターネット環境がない方など、自ら申請できない状況も考えられるのですが、そういう方はどうしたら良いのでしょう?
出発72時間前までにということで、ツアーの場合は旅行会社が一括申請するとか、個人渡航者で自力で申請できない場合には、航空会社が代行して下さったりするのかしらん?
それから、一度申請すると2年間有効ということですが、手元にはスタンプや書類が残らないので、有効期限とか期限を忘れてしまうこともありそう…。(渡航時に申請すれば、パスポートなどで確認可能ですが^^;;)
なお、上記システムの適用によりアメリカへの渡航時には、事前申請としてESTAと、出入国審査にはUS-VISITとして両人差し指のスキャンと顔写真の撮影が必要ということになります。(こちらの記事の下のほうもご参照ください)
そして、指の指紋のスキャンですが、10指全てになる気配…2007年中には導入ということなので、既に全米で実施されているのでしょうか?
(2007年9月のシアトルでは、まだ両人差し指だけでしたが…)
ガソリン高騰に伴い、あるアメリカ系航空会社では米国内のフライトで預け荷物が1個目から料金を取られるようになったり($15-だったかな?ちなみにコーチクラス=エコノミーだけだったと思います)、セキュリティ面や物価高など、煩わしさや面倒が増えていく一方のような。
滅入りますねぇ。(*_*;)