まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

新作 : 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その40

2014-04-10 21:41:38 | 「乱櫻鬼譚~」 2014桜
それにしても、実際見てみないと分からないことってあるもので。

日中の青空が、春夏秋冬で光や色の加減が違う、というのは重々知っていましたが、
朝の日の出の色合いや明るくなる様が、冬と春で違う、とは気がつきませんでした・・・。

まかろんが知ってる日の出って、初日の出、つまり冬の物なので。

念のため、と思って実際に見に行っておいて良かった!

って言ってたらウチのママンが、
「わざわざ朝に見ないでも、夕方見れば一緒じゃない。
 それに、ここでの夕方は南米での朝方よ~。ぐろーばるに考えなさい」

って、違う、全然違うよママン・・・。

いや、多分まかろんの身体の負担を思って言ってくれたんだと思いますが。

では、続きでーす。


2014年3月21日~ブログ直接投稿 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その40

  いつの間にか 木から降りて
  小さくなってた白蛇が 頭を垂れた
  天と地の間に 女性の姿が現れていた
  結いあげた髪は 黒く艶やかで
  光に包まれた顔は ただ美しかった

<つづき>

もやのような そのしなやかな姿は 
紅と白の古風な薄衣に 身を包み
まだ暗い夜空に ほのかに揺らめいていた
なよやかな姿は 薄く光る右手を
地上に差し向け 手招いた

薄黒い 長大な雲のようなものが
桜の木の根元から 現れた
形も定かでない その煙は
紅い梅花で 一面彩られていた
煙は 空の女性像に向かってのぼっていった

煙がのぼるにつれ 梅花は
はらはらと 煙からはがれていった
梅花は 紅から白へと色を変え
雪のように 地上に落ちた
女性像は 煙を手に巻きとった

女性像は ナヲ木を観た
立ち始めた 赤子のようなキ
天地のいのちに 目覚めても
この石の世界で 貫くには
まだ 多くを学ばねばならない

それでも と
女性像は 光の中で微笑んだ
この若木は火水 カミの力を喚んだ
女性像は 手にした煙をそよがせた
煙は くすんだ灰色の薄布となった

女性像は その薄布をまとい踊り始めた
薄布が月光の中 ひらひらなびく
ひらりくるりと 女性像は舞った
彼方の門は いっそう開いた
薄衣と薄布の色が 変わり始めた

<つづく>

人気ブログランキング ※本作品の内容・名称は全て個人の創作・フィクションであり、 実在の個人・法人・企業等とは、全く一切関係ありません。


※変更:2018年8月7日
女性像は 紅と白の古風な薄衣に → もやのような そのしなやかな姿は
しなやかな身を 包んだ姿を → 紅と白の古風な薄衣に 身を包み
まだ暗い夜空に 揺らめかせていた → まだ暗い夜空に ほのかに揺らめいていた
女性像は 薄く光る右手を → なよやかな姿は~
煙は 女性像に向かってのぼっていった → 煙は 空の女性像に~
コメント (2)
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新作 : 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その39

2014-04-10 21:23:15 | 「乱櫻鬼譚~」 2014桜
ども、お今晩は~。
皆さま、ますます春らしくなっていく今日この頃、お元気にされてますか。

さて、続きに続いて今日は39回目です。

ご安心下さい。

先ほど、やっとエンディングが見えました!

あー、切れ味悪い言い方ですみません。
実はほとんど完成なんですが、最後の最後の所で、1か所気になる所があって、
明日の朝を待たないと思いつきそうにないんです。

でもホント、ほとんど完成です。

なので、どうぞ皆さま、安心して読み進めてください。

お気に召すかはともかく、必ず結末までご案内します。

では、続きでーす。


2014年3月21日~ブログ直接投稿 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その39

  焦げた木は 歌いたかった
  この夜空に大地に 溶け込みたかった
  けれど 枝は燃え根は傷み
  どんな力も 出せそうになかった
  ナヲ木が 木に手を触れた

<つづき>

それは地上の どんな枠にも
はまらない 無形の言葉だった
薄桃色の笑みは 赦していた
存在の根の根に 一緒に立っていた
そして 大丈夫と言っていた

薄桃色の赦しは 木の裡に
優しく深く 浸みこんだ
焼け焦げた奥で 閉じていた扉が
ふわりと 開いた
裡の虚空から 炎と水が溢れだした

炎は ためらいなく求める想い
水は ためらいなく慈しむ力
炎の想いは 天へと駆けた
水の力は 地へ広がった
木は 歌った

ナヲ木は その歌声に微笑んだ
彼方の在が またワクワクしていた
ナヲ木は その歌が広がる世界に
在の喚び声を また放った
喚び声は 歌に重なり天地に伸びた

木の歌は その喚び声に乗って
さらにふくらみ 広がった
在が ふくらみ広がっていった
二つの喚び声
辺りが 薄桃色の光に包まれた

いつの間にか 小さくなった白蛇が
木から地に降り 空の高みに頭を垂れた
天と地の間に 女性の姿が現れていた
結いあげた髪は 黒く艶やかで
光に包まれた顔は ただ美しかった

<つづく>

人気ブログランキング ※本作品の内容・名称は全て個人の創作・フィクションであり、 実在の個人・法人・企業等とは、全く一切関係ありません。


※変更:2018年8月6日
いつの間にか 木から降りて → いつの間にか 小さくなった白蛇が 
小さくなってた白蛇が 頭を垂れた → 木から地に降り 空の高みに頭を垂れた
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