まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

新作 : 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その48

2014-04-14 21:59:29 | 「乱櫻鬼譚~」 2014桜
ちょっと独り言。

この作品書いてる間、
「全力尽くした先に何もなかった」ということが腑に落ちる、
という経験をしたのですが、
これもそういうことになるのかな。

一つ一つそうやってそぎ落とした先に見える世界は、どんな世界でしょうね。

続きでーす。


2014年3月21日~ブログ直接投稿 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その48

  よく見ると 女の子は紅い目をしていた
  おまけって・・・?
  ナヲキさんは 戸惑って聞いた
  貴方が在の意識を 留めておけるよう
  多少の護符を と女の子は言った

<つづき>

いやでも何で その姿?
と聞くナヲキさんに
女の子は 真面目な顔で答えた
貴方が好きな姿と方法で 渡せば
より効果的かと 思いまして

好きっていうか・・・
ナヲキさんは 口ごもった
何でこれが好きだなんて・・・
おや違いましたか と
紅い目の女の子は言った

最初に 貴方にお逢いした時
そんな映像が 視えたのですが
美少女がどうとかって
ナヲキさんは 真っ赤になった
それと と女の子は付け加えた

貴方は よく頑張りましたので
さーびすです
おいおいおい! と声がした
白馬が 歯をむいて足踏みしてた
あんた 人間に愛想良すぎだぜ!

愛想じゃなくて お役目です
女の子は 冷静に言い返した
せっかく清めた荒魂を またすぐ
濁らせては 困るでしょう?
それに彼は人間の身で 頑張りましたよ

だったら俺だって 頑張った!
馬は いなないて言いつのった
一人で地ならしとカミ迎えした!
なるほど と女の子は馬を見据えた
私に 牝馬の姿になってねぎらえと

<つづく>

人気ブログランキング ※本作品の内容・名称は全て個人の創作・フィクションであり、 実在の個人・法人・企業等とは、全く一切関係ありません。


※変更:2017年5月9日
最初に 私に出くわした時 → ~ 貴方にお逢いした時

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新作 : 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その47

2014-04-14 21:42:07 | 「乱櫻鬼譚~」 2014桜
そういえば、桜だなんだとバタバタして忘れておりましたが、
4月に入ってもう2週間です。

日本では4月1日から新学年が始まりますから、
新しい学校、新しい学年、新しい仕事での生活を始めて2週間、
という方も今大勢いらっしゃるわけですね。

まかろんの人生では、もうそんな4月1日が何か特別な意味をもつことが
なくなって久しいので、不思議な気分がします。

同じ世界を全く違う空気の中生きている人たちがいるんだなぁ、と。

そういうフレッシュマンと彼らを見守る人たちに。

続きでーす。


2014年3月21日~ブログ直接投稿 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その47

  そして・・・
  と蛇は どこまでも澄んだ目で言った
  この世界に在ることに 疲れたら
  桜の木の下で 思い出して下さい
  貴方は在でいて良いのだ ということを


  私たちは そんな貴方のために居ます


<つづき>

ナヲキさんは ただただ
白蛇の温かなきらめく目を 見つめた
気持ちが溢れて こぼれそうだった
ナヲキさんは 白馬の方を見た
白馬も 紅い目で確かにうなずいた

白馬は 静かに蛇に近づいた
さあもういいだろ と蛇に言った
陰陽門を使うなら 急がないと
馬は首を振って 空を示した
白けた月が 西に傾いていた

ああ確かに とうなずいた蛇は
では最後に と言った
突然 ぺちょっ・・・と
ナヲキさんの頬に 濡れた感触がした
女の子が 頬にキスをしていた

その 奇怪な服装と容貌は
ナヲキさんが好きな アニメの
登場人物に そっくりだった
ナヲキさんは 目を丸くした
おまけです と女の子は蛇の声で言った

よく見ると 女の子は紅い目をしていた
おまけって・・・?
ナヲキさんは 戸惑って聞いた
貴方が在の意識を 留めておけるよう
多少の護符を と女の子は言った

<つづく>

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新作 : 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その46

2014-04-13 21:48:48 | 「乱櫻鬼譚~」 2014桜
それにしても、書き上げられて良かった・・・

エンドマークつけないと、その世界が完成しないってなんでかな。
話は未完成でもそのなかで生きている者たちは、ちゃんと生きているのに。

とにもかくにも、ナヲキさんたちの話をお届けできて良かったです。

では、続きでーす。


2014年3月21日~ブログ直接投稿 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その46

  蛇は ナヲキさんの底の底まで
  見通すような目で 見つめた
  ナヲキさんは ひるんだ
  言われてみれば そんな気がした
  日常に戻るのが・・・怖い気がした

<つづき>

世界を 恐れないで下さい
蛇は ナヲキさんの目をじっと見た
貴方は・・ヒトは この世界に
ぶつかる必要があるのです
蛇の目は 大丈夫だと言っていた

ナヲキさんは それを信じたくて
ただ 蛇の澄んだ目を見つめ返した
外を見なさい とその目は言っていた
自分の真実 裡と外
真実は裡に在るだけじゃない・・・

ヒトは 時に眼が曇ります
蛇は 穏やかに言った
だから 世界という鏡に
自分を映してみる必要があるのです
貴方が今 在で在るか否か

世界を 恐れないで下さい
蛇は もう一度励ますように言った
世界は 在の鏡です
貴方が在を 在が貴方を
生きるために そこに在るのです

だから と蛇は自分を見つめる
ナヲキさんを 抱き留めるように言った
どんどん世界と 相対してみて下さい
在は 貴方を生きたがっています
もっともっと 貴方を輝きたいのです

そして・・・
と蛇は どこまでも澄んだ目で言った
この世界に在ることに 疲れたら
桜の木の下で 思い出して下さい
貴方は在でいて良いのだ ということを

私たちは そんな貴方のために居ます

<つづく>

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新作 : 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その45

2014-04-13 21:32:16 | 「乱櫻鬼譚~」 2014桜
というわけで土日です。
少し今日は肌寒かったですね。

明日も17度の予想、と更に気温は下がるものの、その後22度とか暖かくなっていって・・・
と思ったらまた週末にかけて温度が下がる見こみ。

ちょっと天気さん、こっち来なさい。

まさに三寒四温ですので、致し方ないですが、
皆さまうっかり身体を冷やし過ぎないように、元気に1週間お過ごしください。


さ、続きでーす。


2014年3月21日~ブログ直接投稿 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その45

  蛇は 気配を改めた
  ですが この世界で生きるのは難しい
  今後ぶつかる障害に 在であることを
  忘れてしまうことも あるでしょう
  ナヲキさんは 顔を固くして拳を握った

<つづき>

蛇は ナヲキさんの目を見つめた
私たちは ここに居ます
蛇は 刻印するようにそう言った
貴方自身を含めた この世全てが
貴方が在であることを 否んでも

貴方が本当は 何であるか
知ってる私たちは ここに居ます
蛇は まだ咲かぬ桜を見上げた
これは 在と私たちの徴です
私たちは 地上にそれを届け続けます

ですから と蛇は続けた
恐れないで下さい
この地上に在ることを
そしてもし 在であることを
信じられなくなったら

蛇は 深い深い目で言った
桜の木に 会いに来て下さい
私たちの徴を 見に来て下さい
そして 自分が在であることを
思い出してあげて下さい

ナヲキさんは ゆっくりうなずいた
それからあるいは と蛇は続けた
自分が在であることを 守ろうとして
世界から 閉じこもってしまいたく
なることも あるでしょう

蛇は ナヲキさんの底の底まで
見通すような目で 見つめた
ナヲキさんは ひるんだ
言われてみれば そんな気がした
日常に戻るのが・・・怖い気がした

<つづく>

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新作 : 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その44

2014-04-12 21:57:16 | 「乱櫻鬼譚~」 2014桜
うーん、今日はあいさつ、もう思いつかないや。

ま、いーよね。

続きでーす。


2014年3月21日~ブログ直接投稿 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その44

  気にしないで下さい と
  蛇は気がついて ナヲキさんに言った
  予定外でしたが 広範囲の荒魂を
  一度に 浄化できましたから
  馬は ぶるると鼻を鳴らした

<つづき>

態度が悪いですよ と蛇はたしなめた
けどよぉ・・と馬は言いかけた
人に幸い運ぶ干支が そんなで
どうします と蛇はぴしゃりと言った
ヒトの自由な活力は 天地の理ですよ

わぁった分かったよ と
馬は 首を振って言った
おら行くぜ と馬は蛇をくわえて
背に乗せようとした
ちょっと待って下さい と蛇は言った

蛇はするりと 馬の口から抜けて
見守るナヲキさんの前に来た
ナヲキさんは 膝をついて
蛇と 目を合わせた
いろんな想いで 何も言葉が出なかった

蛇は 紅い目をなごませた
貴方の喚び声 見事でしたよ
ナヲキさんは 女性像の舞いを
思いだし 首を振ろうとした
いいえ と蛇は遮って言った

それでも 櫻神さまを
お喚び申し上げ できたのです
美しかったですよ 貴方の在の声は
蛇は 子供をねぎらうように優しく笑った
ナヲキさんは 顔を紅くした

蛇は 気配を改めた
ですが この世界で生きるのは難しい
今後ぶつかる障害に 在であることを
忘れてしまうことも あるでしょう
ナヲキさんは 顔を固くして拳を握った

<つづく>

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