同じくボウモアのシングルカスクです。あちらは1990年の
ヴィンテージでしたが、こちらは1999年のヴィンテージ
です。
1999年蒸溜で2011年瓶詰めの12年物。61.2%
アルコールが強いせいではなく、熟成樽がバーボンだからだと
断言できます。これこそボウモアです。安心して飲める点は
信頼という言葉で評価すべきでしょう。
それは、例えば今回初めてアイラモルトを飲む人であっても、
長年ボウモアを飲んできて一家言ある人であっても、これを
飲めば「ボウモア」だなと思わずにはいられないからです。
そういった意味で、他の蒸溜所から独立した識別性を持ち合わ
せている点においてボウモアはブランドであり、そのブランドを
正規のボトルではなく、プライベートなボトルで感じるという
のは、この業界の不安定な側面を表しています。
しかれども、それを繰り返してきたのがモルトウィスキーの
業界であり、また飲み手の我々もそれに適応して今日まできた
事実があります。
仮に、ウィスキーを文化と捉えても商売と捉えても、人間が
飲んで消費される性質のものですから、やはり美味しいと
感じるボトルであってもらいたいというのは、ステーク
ホルダーなら誰でも感じることではないでしょうか。
ブランドありきではなく、品質ありき。そういうウィスキーで
あってほしいと思います。
感謝!