ペルーという国は、ご存知、南北に長く、そのど真ん中にアンデス山脈が走っている。
西側は 海に面していて 砂漠&乾燥地帯、ナスカの地上絵 なんかを見てきたけど、
いよいよ山脈のど真ん中、標高3600m という都市であり、
インカ帝国時代の首都 クスコ へ。
リマからは国内線の飛行機に乗って、たった1時間。
乗り降りは、「いかにも」 なマニュアル感だけど・・・
今や日本やアメリカでは有料になってしまったビールも、まだサービスで飲めるのは嬉しい(笑)。
しかし1時間のフライトというのは、慌しいな。
さて。
クスコといえば、セットで聞くのは 高山病 。
“症状は人によって色々だけど、とにかく到着したら、動き回らない事”
“寝る前に、頭痛薬を飲むと、翌朝も幾分かラク”
なんて聞いてたけど、ヨセミテに行った時も何ともなかった自分は
「自分は大丈夫なタイプだ、きっと。」 (←根拠ナシ) とタカをくくっていた。
が。
クスコに降り立った途端に、心臓がワケもわからずバクバク。
頭・・・というか脳ミソが、ぼわわわ~~ん。
深呼吸するものの、空気が薄いのが分かる。
とにかく、ダルイ!!
・・・これが高山病というものか(汗)。
言われなくても「動き回るのが危険」と本能的にワカル感じだ。
ナメてたけど、海に近いリマから、一気に富士山五合目(2300m)より高い場所に来ちゃうんだもんな。
誰でも当然のようにかかるらしい。
こういう時は、とにかく慣れるのと、水を飲んでおしっこを出すのが一番とのこと。
ホテルで、高山病に効くという コカ茶 をサービスしてもらいながら、んぼーーーーーーーーっと。
1~2時間の休息でちょっと楽になったら、いよいよ市内観光。
またもお客は我々2人のみに対し、
クスコへ嫁いだという日本人女性のオペレータ田中さん、クスコ人の女の子アシスタント、
クスコ人の運転手にーちゃん、と濃ゆいメンバーだ。
街並みは首都リマの雰囲気とは全然違い、
レンガ色の屋根が連なり、「古都」 という雰囲気にあふれる。
古い教会や建物もいっぱいあって、ステキな街並み・・・
でも・・・。
素敵に見えるこれらの街並みや建物は、インカ帝国時代のものではなく
インカ帝国を滅ぼしたスペイン人が、後々建てたものに過ぎない。
と教えてもらうと、なんだかこの街並みもイマイチに感じる。。。
ところでところで。
インカ帝国 インカ文明 って 何?!
って思ってたりした。
何度かお勉強したハズなのに、いまいちピンとこないのが “インカ” 。
どうして、そんな印象を持ってしまうのか・・・。
今回の旅で、ガイドさんにいろいろ案内してもらっていたら、なんとなく理由が分かった。
そもそも解明されていない文明だから、「インカ文明ってこう!」って誰も断言できないんだ。
だから、今までインカって確たるイメージがなかったんだ。
インカ文明が栄えたのは、たった200年間ほど。
しかも滅びたのは、たった500年前・・・日本でいうなら 室町時代~安土桃山時代 のことなのに、
ほんっとーーに分かっている事が少ないとか。
そもそも 「文字」 を持たない文明だったので文献がない上に、
インカを滅ぼすことになるスペイン人によって、あちこち壊され、あちこち燃やされ、
挙句の果てに、インカ時代の礎の上にスペイン人の新たな街を築いてしまった。
クスコの町もそう。
今ある、スペイン人が築いた建築物を全て取り壊して、街の土台(地下)を調査すれば、
インカ文明についても、もっと明らかになるかもしれないけど、今となってはさすがに不可能・・・。
だから、謎だらけ。
だから、人の興味をひくんだろうな。
この日、連れて行ってもらえたのは、
QORIKANCHA(コリカンチャ) と TAMBOMACHAY(タンボマチャイ) と
Q'enqo(ケンコー) と SAQUSAYWAMAN(サクサイワマン)
それぞれ書くと、とってつもなく長くなってしまうので割愛しますが、
インカについて、何も知らなかった自分が、この日覚えた面白いコト。
-インカの石組みは、紙一枚通らない造りが特徴
左のインカ時代からの石組みと、右のセメントを使われた現代の石組みと、違いは明らか。
-3段に意味がある?!
あっちこっちに、“階段のような3段”が見受けられる。
特に、聖なる場所や、意味ありげな場所に、いっぱい。。。でも、その意味は解明されてない。
-「天」はコンドル、「地=現世」はピューマ、「地=支え≠地獄」はヘビ がモチーフ。
-太陽崇というインカ文明だけど、それ以上に「水」が重要?!必ず聖なる場所には泉がある。
他にも、面白いコトいっぱいいっぱーーい!あったけど、
「そもそもこの遺跡は何のために?」 と聞くと、ガイドさんも 「さぁ・・・」 。
ホントに、そんなさり気ないこと1つすら、明確になっていないんだもんなぁ。
と、タンボマチャイの泉の前で、ガイドさんの話しをふんふん聞いていた時。
ペルーの修学旅行中と思われる中高生が、何やら我々を見て騒いでいる。
そして、ガイドさんに 「ハポン? ハポン?」 と聞いているではないか。
スィ。ハポン。 = はい。日本人ですけど、何か?
と言うと。。。なぜか 「きゃーーー!!」 と盛り上がっているではないか。
そのうちの一人の女の子が、またガイドさんに何か話しかけている。
通訳してくれたガイドさん曰く 「あのー、写真を一緒に取ってほしいそうです」 と。
はぁぁぁ?!なんでーー(笑)?!
日本人って、そんなに珍しいんだろうか。。。まぁ、いいや、と快諾。
が!
その後が、さぁ大変!
近くに居た学生のみんなが、「次は私」 「次はオレ」 と、入れ替わり立ち代り、撮影ターイム!!
すっかり取り囲まれてしまった我々。。。なんじゃコリャー。
モデルでもなんでもないのに、ずーーっと、こんな状態。
それにさ、みんなさ・・・一人一人撮影しないで、一気に全員で撮ろうよ(涙)。
しかも、この後、街に戻ってフラフラ歩いてるときにも、また修学旅行生に囲まれたし。。。
さて、クスコ初日のお楽しみの夜!
ホントはもっとお店を探したかったのだけど、やっぱり高山病のせいかダルくて歩き回る気力がなく、
ホテルの近くで 良さそうと思ったお店に入ることに。
庶民的なお店ではあったものの、やっぱりメニューはペルー料理いっぱい。
その中で、また食べてみたかったものを。
PAPA A LA HUANCAINA (パパ ア ラ ワンカイーナ)
「茹でたじゃがいもをスライスして、ペルーならではのソースをかけられた料理」 と聞いていたら、
じゃがいも丸々来たぞ!
でも、さすがジャガイモの国!
この3種類、全部違うのだ。
1つは皮が紫色、中もちょっと紫の色素が見られるもの。
そして、日本でも 「インカのめざめ」 なんて言われてるものにごく近い、黄金色をしているもの。
3つの中では一番定番?!っぽい、特徴はないものの、すんごい美味しいもの。
ソースはなんてことないものだけど、じゃがいも自体が美味しいから、これ一品でも幸せ~になってしまう。
頼んだメインは豚の料理。
ちなみに、ペルーでの一般家庭の肉事情は、牛、鳥、豚 の順に人気が高いとか。
鳥はホントにどこでも食べられるけど、豚が一番高いというのが意外。
お酒は、いつものクスケーニャを飲んだあとは、ペルーのワインにしよう、ということに。
すると、お酒担当(なのかな?)の店員のお姉さんが、また「ハポン?!トーキョー?」とな。
そうですよー、というと、またも「きゃあぁ!」と手を口に当てちゃったりして。。(苦笑)
でも、そんなお陰で?!「これ飲んでみてください!」 と、お姉さんが1本のワインを持ってきてくれた。
ラベルを見ると、まさにナスカ近くの、あの海岸沿いに続いていた葡萄畑が産地のワイン。
味は・・・
しょっぱーい(笑)!!
カベルネソーヴィニヨン と マルベック(Malbec) という葡萄のブレンドのようだけど、
赤ワインなのに、シーフードに合う、という味わい。 豚肉よりも、セビーチェ、って感じ?!
でも、お姉さんのお陰で、面白いワインに出会えた。
お店でさすがに写真を撮られることはなかったけど、
ちょっとした“有名人な気分”を味わいたい方は、クスコの街へぜひ。
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けっこう吐き気と頭痛になる人多いけど、夜それなりに食べられるなら、まぁ大丈夫だろう!
それにしても、何故に日本人がそんなに・・テレビか映画か・・・??
マッキーがこぎゃるに間違われたとかじゃないだろうし! 笑
富士山が標高2600mでいインカ!? (笑)
頭痛やはき気が一気に襲ってくるそうですが、
ココはそこまでヒドくはならないみたいです。
とはいえ、激しい運動をしたりすると、ソッコー頭痛が来るみたいですよ~。
かくいう私もクスコ泊の翌朝は、起きる前に前頭葉がギューーーっと痛くてたまりませんでした(汗)。
起きたら治っちゃったので不思議。
クスコにだって、けっこう日本人が観光に来てるから
そんなに珍しいもんでもないと思ってたんですが、
TVの影響なんでしょかね~。
名前聞かれて「マキ」って応えたら、
「マキマキ!」「マキチャン!」なんて、キャピキャピ囲まれました(笑)。
TVで、一体全体どんな日本の紹介方をしてるんだか。
ありがとうございます~。
5合目も2600mじゃないし(バカ)。
改めて思ったんですが、富士山の標高って3700もあったんですね~。
それと同じくらいの高さの タンボマチャイ は、
ゼエゼエいいながら丘を上がりました。
なぜ記念写真をせがまれたのか?
インカの古い伝説にあります。
「2008年アルパカのとき、天からハポンの若いカポーが来る。その者は肝臓をふたつ持ち、インカの酒を飲みつくすであろう。
そのもの青き衣をまといて金色の野に降りたつべし。」
コカ茶を飲んで、ちょっと元気になった私は、
観光に出る直前のランチで、またビールを飲んでいたのでした~(笑)!
「飲めばなんとかなる!」とか言って。
しかし。。
ナウシカのような立派な人間じゃないです、ワタシ。
「ノムダケシカノーガナイ」
ワカンナーイと読んでしまいました。
ナゼ日本人が一緒に写真撮りたいほど人気者なんでしょう?? お金持ちと思われてるだけじゃそうはならないと思うし、うーん、謎です。
>「飲めばなんとかなる」
名言です!
私もワカンナーイって読んでいたけど、このコメントで気付いた。
なんでそんなに写真撮りたがるのか聞かなかったの?
日本人はみんなフジモリ大統領の家族だと思われてるとか
・・って、こっちは本当にワカンナーイ
うん、札幌稚内~♪で、同感!
「紙一枚通らないインカの石組み」とあえて空けた「階段のような3段隙間」。
技もスゴイが、必要性がワカラン。
地名はなんとかなったものの、人名は何度聞けども・・・
パチャクテク・マンコインカ・マンコカパック・トゥパック・・・・
横文字が得意な自分も、さすがにこんがらがっております(汗)。
飲めば何とかなる。高山病も飲んだらすっきりし(たような感じになり)ました。
みんなが「さぁ」って首をかしげるんだもん(笑)。
「なんか有名」みたいな感覚で。
私が3日間の滞在中で推測するには、
フジモリ大統領よりも、ペルーにバレーボールを広めた日本人の監督加藤明さんの影響なのかなぁ。
ペルーの間では、ちょーー有名人みたい。
>階段のような3段隙間
この図は、リャマ(というどうぶつ)が水を飲んでいる姿の頭を現しているそうです。
馬が頭をもたげた感じに見えませんか??
と、ガイドさんに言われても
「確かに見えるけど、それは後付けな理由に聞こえなくもない」
なんて思ってしまいました(汗)。
日本酒の環境にも風を巻き起こすべく、日々飲みます。
魅力的なのでしょうね~。
高山病にも強いまき子さん、かっちょいい!
しょっぱいワイン、葡萄品種の土壌による個性の違いを
まさに肌で、舌で、目で感じてるのが伝わります。
「なんでスペイン人ってば、こんなに壊して、なんでインカの礎の上に建物建てちゃったんだよーー!!」
って悔しがってると思います。
それだけ、地下の礎にはヒミツがいっぱいあるそうで。
でも、もう今やクスコも大都市。
スペイン人が建てた建物も「古くて歴史あるもの」とされてしまってるので、
今更どうすることもできないんでしょうね~~。
でも・・・やっぱし永遠に謎、、っていいですよね。
全てが分かっちゃったらなんだかつまらない。
謎があるから魅力がある、というか。
しょっぱいワインはホントに「イカ」に居たときの風土を思い出してしまいました!