まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

黒粕鍋 @ 志ノ蔵 (阿佐ヶ谷)

2009-05-20 15:25:01 | 日本酒を飲む @ 関東

【初めに・・・残念ながら、閉店です(涙)】

初めて行った時から、着々と変化・進化している 
阿佐ヶ谷
 の 志ノ蔵 さん。

その常連でもある友達たちに誘われて1年ぶりに行ってみると、
また、ずいぶん変わっていることにビックリ!。


といっても、もともと前から扱っていた 名古屋コーチン や 無農薬 にこだわった食材、
お酒もいたって身体に良いもの、そういう根本的な部分は変わらず。

その上で、前と大きく変わったのは、提供スタイル・・・なのかなぁ。
今は
 予約制 (当日、もし店主・木村さんの余裕がある席数が余っていれば、予約なしでもOKだとか)
 コース (名古屋コーチンを中心とした鍋)
 テーブル3席 (初めて行った頃は普通にあったカウンターも撤去・・・はできないので使ってない) 

鍋の具材投入や火加減などなど、すべて木村さんがやってくれるスタイルなので、
木村さん一人でもきちんとお客さんに対応できる席数しか置かない・・・ってすごい徹底ぶり。


友達2人が揃って、日本の地ビール 博石館エール でかんぱーい!おいしーい!

コースはいきなり鍋からスタートじゃなくて、
野菜や名古屋コーチンのおつまみをちょこちょこ出してくれる。

大根のスープ と 野菜のお浸し。

このスープが、むっちゃくちゃウマイ!
ポタージュのようなまろやかさもあるけど、ちゃんと味は 「大根」 なのだ。


炊き合わせは、芋に人参に名古屋コーチン、そして手前のがブロッコリーの若い芽(だったかな?!)

ちょこんと乗った蕗味噌が、いいスパイス。


わおー♪ レバーペースト も作ってるんだ!

付け合せが、よくありがちなバゲットじゃなくて、エシャロット っていうのがニクイ。
意外な組み合わせのような感じだけど、お互いを引き立たせてるし、口の中がサッパリする感じ。


手羽と筍の煮物 も、コーチンの出汁がしっかり沁みてる。

そうそう、忘れていけないのが、この竹のお箸。
とっても使いやすい。


日本酒は、最初からお燗を二合徳利で。
日置桜 生もと 強力 や 大地 純米 や いづみ橋 紀 や 辨天娘 純米吟醸 
鯉川 純米大吟醸 や 睡龍 生もと純米 や・・・

んーどれくらい飲んだんでしたっけ。

でも大丈夫。
こんな美味しいお酒たちを記憶むちゃくちゃに飲んでしまうような雰囲気はありえません。
会話が楽しくて、ついつい盛り上がってしまって。

よくよく見ると、日本酒メニューもずいぶんと整理されてて、一つの酒蔵さんに対して一つの銘柄のみ。

だけど 神亀 と 竹鶴 は
真穂人 と ひこ孫 、そして 合鴨農法雄町 と 小笹屋竹鶴 の2種類ずつ揃ってる。

もちろん、このお酒たちも、お待ちかねの鍋と、ともに飲みましたとも。


志ノ蔵さんといったら、定番はひきずり鍋・どて鍋なのだけど、今回は、また特別ヴァージョン!

初めて見る、この黄金のスープの正体は・・・



これ。

うまく写真の色合いでは伝わらないまでも、なんか「黒?茶?っぽい」というのはわかるでしょか。

その名も 黒粕 。
これは木村さんが個人的に冷所に一年間保存させた酒粕。

きちんと作られた日本酒は、時間が経ってますます旨く飲める頃合には、良い色が付いてくる
というのと同じように、
きちんと作られた日本酒の粕だって、きちんと熟成させれば色が付いてきた頃合がウマイ!
と。

なるほど!確かにそのとおりだ。

そんな、酒粕と志ノ蔵さんの味噌を使った 黒粕鍋 が、いよいよスタート。
南部鉄器に入れられた出汁がぐつぐつ煮えてくると、また不思議な様相になる。

もわわわ~~んと、沸き立ってくる味噌や酒粕とともに、と~~っても良い香りが、ふわわ~~ん。

鍋の沸騰の頃合を見計らって、木村さんが
名古屋コーチンの、胸肉やもも肉、卵管やキンカンなどなどの具材を投入してくれる。
 

他にも、無農薬野菜の葱や椎茸、豆腐に蒟蒻もたっぷり入れて。
全体の具材を、だいたい3回に分けて、お鍋に投入。

あーしかし、、、このスープが最高に美味しい。
いっぱい、すくいたい。

が。
木村さん曰く 「鍋投入につき、1杯のスープまでです。」 

それ以上スープを消費してしまうと、この後のお楽しみが減ってしまうから。
ガマンガマン・・・スープは1すくいでガマンガマン・・・。


そうしてガマンしつつ、具材を平らげた結果、待っているものは・・・。


名古屋コーチンの出汁たっぷ~~り、なんとも美味しそうなスープの完成!



木村さんが、これに卵を割り入れて出汁と絡ませながら半熟玉子を作ってくれる。



とろとろ~~な、志ノ蔵特製 卵かけご飯 のできあがり!!

志ノ蔵さんで扱っている名古屋コーチンから出た脂分は、けっしてしつこくなく、かつコクがあり。
黒粕と味噌のコクと、良いカンジに絡まって。

毎回思うけど、これって〆のご飯じゃなくて、日本酒と合わせて延々とつまみたい、
オツマミご飯だよなぁ。


友達3人と一緒に作った、この日のお鍋集大成。
またまた大成功に終わったのでした。


[志ノ蔵]
東京都杉並区阿佐谷南3-1-23東神阿佐谷ビルB1F
03-5335-6355
18時~
定休日:月曜


[以前の日記]
2006/2/21 初訪問 
2007/11/12 どて鍋

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20 コメント

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阿佐ヶ谷は結構遠いのよね (nao)
2009-05-20 17:00:57
スープが美味しくなるって罪ですよね。しかもそれを掬って飲めないとなると拷問です。「さかな座」の鮟鱇鍋を思い出します。
これは本当に旨そうだな~。
何気に遠いんだよね。阿佐ヶ谷駅前にあるトルコ料理「イズミル」で同窓会を開いたときも、帰り道は眠らないように緊張していました。志ノ蔵さん、こっちに店を出してください!お待ちしています!
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Unknown (hirorin)
2009-05-20 17:51:55
うは~~
味を想像しようとしたら、先にヨダレが出てきた♪
こちらのお店、予約制になってしまったのですね。思いつきでフラっと行くのは難しくなるなぁ・・なんて、行ったことないけど(笑)
予約制のお店って、知ってるところならいいけど
知らない場合はやっぱり常連さんと行きたいです♪
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これかぁ (bleu et rouge)
2009-05-20 18:35:09
この最後のゴハンはホントに旨いですよね。初めて食べたときは思わず仰け反ってしまいました。旨過ぎて。

季節ごとに行きたいんですけどね。阿佐ヶ谷でメンツ揃えるってなかなか難しいです。

このメニューの真逆にあるのは神楽坂の1つ星、山さきのアイナメ鍋かと思っています。ワタシは薄味も好きなので。

どちらも素晴らしい店です。ただ山さきはまだ自分たちの酒に出会ってない気がします。

そんな意味では志ノ蔵には迷いが無く、メニューと酒に整合性があって良いと思っています。
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旨そっ(・ω・) (葛飾のオヤジ)
2009-05-20 18:59:50
豚汁に混ぜるために冷蔵庫にしまっている我が家の酒粕も、熟成しているのかなぁ…??

と思いながら、帰路に向かうのであった。

途中にある焼鳥屋からの、おいでと言わんばかりの煙が誘う。。


大根おろしスープ、気になる。。 ボソッ




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キンカンってなにかな? (岡崎宏一郎)
2009-05-20 20:38:22
とか、神奈川県民としてはいずみ橋は美味しいのかどうかも
気になりますが、出汁やスープが旨いってとっても
素敵な話ですよね~。
料理は嗅覚で味わうものという話を聞いたことがありますけど、
香り立つような鍋の写真に目がハートです。
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志ノ蔵 (エンビ)
2009-05-21 00:06:00
う~んどうしてもこの記事は違う気持ちで見ちゃうね。

ちょっとホームページ?覗いたら、どうやら木村君、自分の思い描いた形に近づいてるのかな?

今回のはそれとは違うスタイルなのかな?

それにしても麹、味噌鍋ですか。
これは食べた事ない。
もう私より遥かに志の蔵の事を知ってる感じだね。

本当にそそられる写真だし、実際美味い。

naoさん、遠いなんて言ってる場合じゃないです。
是非クロネコさんとかと行ってみて下さい!
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こ・・・これは!! (のむりん)
2009-05-21 00:50:23
最近ようやく日本酒復活しましたのむりんです!

し・・・しかし、このうまそうなスープはなに?!
蔵元につき1銘柄ってのもなんというか清い世界だ。
すげえ、なんかいろんな意味でヒートアップしてるお店のよう・・・行きたい食したい!ところですね~
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酒粕 (煮酒)
2009-05-21 12:34:07
そうなのよ、酒粕も色がついて熟成して美味しくなるのに、「色が付いている、ひどい!」とか言って、クレームつける人にここの鍋を食べて欲しいものだ。
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間違った (エンビ)
2009-05-21 13:03:49
麹じゃなくて酒粕だね。

やっぱり味噌だけのものとは随分違うんでしょうね?!
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■naoさん (まき子)
2009-05-21 14:25:27
さかな坐の鮟鱇鍋…やーー、あれも最高に美味しいですよね。
スープがおいしいって、使ってる素材が本当に良いからなんですもんね。
あと、ここは木村さんが、ベストタイミングで作ってくれるのも
ありがたいものです。

阿佐ヶ谷は、まだ近いですが、今の会社から柏は
本当に遠くなっちゃいました…。
どっかの休日にでも行きたいなぁー。
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