仔猫の時から、最期の時までのこうじの写真を整理した。
よく見れば、楽しい時間も確かにあったことを知る。
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庭先に準備したコンテナの上で、のんびりひとり昼寝をする姿をよく見かけた。のんびりと気持ちよさそうに眠っていたっけ。
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不幸にも白血病という病気にかかり、本当に短い一生だったけれど、
死ぬ3時間前まで、皿にいれたチュールを食べていたこうじ。
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猫はニンゲンのように、生きるとか死ぬとか、そんな面倒なことなんて考えない。
ただ生きる。
投げ出さずに、最期まで。
淡々と。
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動物はほんとうに強い。
彼らの生き方、死に方こそお手本だ。
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〈動物は何も言わずに死んでゆく人間だけがとてもうるさい〉
―木下龍也―
歌人の木下さんの歌。
深すぎてまた泣ける。