わたしたちがスムーズに生きていくために都合がいい人を「健常者」都合が悪い人を「障害者」と呼ぶのは、なんかずっと、ぎこちない違和感がある。だからといって、障害者って言葉をやめましょうとまでは、思わないけれど。
犬が褒められるときの気持ちにも似ている。
「かしこい犬」「いい犬」という褒め言葉があるけど、多くの場合はそれは「人が飼ううえで都合のいい犬」にすぎない。自然界では、よく吠え、よく走り、他人に懐かない犬のほうが優れているはずだ。
若さとノリの良さにおもわず笑ってしまう話ばかりだけれど、良く考えてみれば、かなり過酷な日々を過ごしてきた著者。お父さんはすでに他界しており、お母さんは車いすユーザーで生死をかけるほどの大病、弟さんはダウン症でおばあさんは認知症という・・・。
タイトルは「もうあかんわ」だけれど、彼女は弟さんや周囲の人達の力を借りながら見事に難問をクリアしていく強い人だ。