郵便受けをみたら、母からの手紙が届いていた。
間違いはあってもまだ字をしっかりと書けているので安心する。
母の日に花を贈ったことを喜んでいた。
離れている時間が長くなると、一緒に暮らしていた時の嫌な思い出が遠ざかり、母とのよい思い出だけが心に浮かんでくる。
母との生活を通して実感するのは、親子がともに暮らすのは子どもの役に立てるうちだけにしたほうがいいな、ということだ。
子どもの重荷になるつもりはないし、まさか自分が認知症になるなんて考えてもいないことだけれど、こればかりは自分で予防しきれるものではない。
離れていると、これまで母によくしてもらったことが、その時々の映像を連れてよみがえってくる。
何よりも、こうして記念日を祝うことのできる母がいてくれることを幸せと感じられる。
やはり、距離って、どんな関係にも大切なことなのだと、あらためて教えられる。