2012年年末の自民党の政権奪取の時には尖閣諸島を巡る日中国交悪化の中で総理大臣になって
欲しい人の第一位にネトウヨから軍事に詳しいので絶大な支持を受けた石破茂の名前が挙がって
いましたが、 結局彼は約8年近く自民党総裁選で安倍晋三の“噛ませ犬”にしか成れなかった。
日本が右傾化してネトウヨなどの俗モノや自民党ＩＴ工作員がネット界に闊歩し始めてからは日
本の自衛隊や防衛相に期待する声が高まり、国際競争の中で成長著しい中国に追い越されるネガ
ティブマインドにハッパをかけて拡大され中国抑止論となっていった。 石破はこうしたネトウ
ヨのフラストレーションの受け皿となり人気を博したが、中国の高い国家意識に圧されて何時し
か右傾化の矛先は逃げ出すように本題から外れて中国では無く日本国内側に向けられ、自国愛に
溺れる右翼の不満は民主党政権時代にまで遡り尖閣諸島中国船籍衝突事故の仙石官房長官の対応
を否定するまでに助長された。
ネトウヨ自民党の対中戦略の隆起はネガティブな不満から生まれて辺野古基地移設問題やオスプ
レイの配備などの米国軍事同盟関連の軍産や建設関係の予算を膨大化する効果しか生まなかった
ばかりか対中国戦略の根底に置いた旧民主党政権時代の尖閣諸島衝突事故よりも10年後の現在の
中国公船による領海侵犯や安全保障の綻びなど被害は大きくなって行くばかりです。
ネトウヨが担いだ軍事オタク石破茂の生兵法は大ケガの元となり、菅義偉政権になっても日中関
係で日本の立場は相対的に悪くなる一方で日米軍事同盟による抑止力は全く歯が立たなかった。
石破茂を推すネット民の声は少なくなりいつの間にか党内での居場所も無くなっていった。 最
初の総裁選では地方票の獲得の高さが目立ったが、議員票で勝ち目が無く、総合的には安倍晋三
とは政治家としての格の違いを見せつけられた。
安倍晋三が病気を理由に退陣した後の総裁選でも三つ巴の選挙戦の中から態々石破茂を最下位にす
る為に水面下で投票を調整する施しがあった程だった。 つまりは軍事に詳しいとネトウヨから担
がれた石破茂も中身を空けてみれば只の軍事オタクレベルにまでメッキが剥がれたが、本人はかつ
ての総理大臣になって欲しい人第一位に選ばれた栄えある過去から自己評価が下げられずプライド
の高い勘違いオッサン化していった。 後は持ち前の下心と貪欲さでブタも煽てれば木に登る総裁
選の為だけの政治理念なき人集めの派閥まで作ってしまった結果、派閥による数の原理を否定して
いた石破が最も派閥を利用し矛盾した愚かさを見せた時に勝負は既に決まっていた。
石破茂を総裁選に2度も立たせ2度とも惨敗をさせる演出で大爆死した石破の派閥水月会の存在こそ
が最大の“施し”とも理解できますが、2度の総裁選の敗北を機にやっとで目が覚めたのか会長で設
立者の石破茂が引責辞任する事になった。そもそも政治理念無き派閥で石破が総裁選に立候補する
ための20人の推薦人集めの派閥です。 有無に関係なく自民党の政策には影響しないでしょう。な
ぜならゲルはネトウヨ議員に過ぎないからだ。
党内派閥による数の原理を最も批判していた石破茂が総裁選の推薦人集めの為に派閥を作り、無派
閥の菅義偉が人事と利権を使い最も党内派閥を利用した。 だがしかし菅義偉内閣はこれからも権
威主義を使い利権と人事を各派閥に割り当てることに依存するだろう。 敢えて利用されることを
前提としなければ、党も内閣も菅義偉に対して非協力的になり金の切れ目が縁の切れ目で空中分解
をするだろう。 建設売国奴の菅義偉に着いていく人などいるのだろうか。 派閥の旗を降ろした
石破茂でさえ、総理大臣の菅義偉がいる無派閥には靡かず負い目が有っても主流派への合流をする
と見られている。 今のコロナ禍におそらく2021年の東京五輪の中止を考えれば、菅義偉と一緒に
政界の終着駅には行きたくないのは当然かもしれない。 皮肉にも石破茂も安倍晋三も最後は菅義
偉を嫌った所だけは判断が同じとなった。
