{ 夏野菜を楽しむ }
✿ 平皿のパセリの森がうつくしい我に酸素を、もっと酸素を 松井多絵子
パセリは1年中ある。モリモリ食べる野菜ではなく料理のアクセサリーだ。が、夏になると安くなりたっぷり使える。森が大きくなる。トマトもきゅうりも真冬もスーパーで売られているが元気がない。7月になり、スーパーの野菜の売り場は華やかになり楽しくなってきた。
トマトが大好きな私はトマトをかなり詠んでいる。表記はトマトではなく赤茄子。斉藤茂吉の赤茄子の歌の影響かもしれないが、トマトより赤茄子のほうが風情のある野菜となる。
♠ 赤茄子の腐りていたる処にて今日の 「歩こう会」 は解散
♠ 八月のはじめも淋しい手に取りし赤茄子の肌はもう若くない
♠ 黒日傘ひろげ赤茄子を見ていたり熟れすぎてなお枝を離れぬ
紫の茄子こそ夏には欠かせない野菜だ。ナスのつけもの。ナスの天ぷら。
♠ 揚げ茄子の胡麻味噌和えができあがる母の味とは異なる味の
きゅうりは歯触りが気持ち良い、刻む時も楽しい、とは限らないが。
♠ 友はみな旅をしている連休に昼餉のための瓜を乱切り
数日前に真岡市の朝採市場で ✿金時草(2束200円)を買った。初めて見た野菜。葉裏は赤紫いろ。{ お浸し、天ぷら、ポリフェノール野菜 }のラベルに 天川光子 と。
天川光子さま あなたが金時草の作者ですか。さっそく お浸しにして食べました、茎がシャキシャキしておいしいです。残りの大切な1束は冷蔵庫の野采室に匿って、、。
7月9日 松井多絵子