えくぼ

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わたしの壁

2014-07-25 13:52:47 | 歌う

             { わたしの壁 }

◆ 白壁に強風はたはた折れ曲がりわたしにだって言い分がある   松井多絵子

 本の広告の多い朝刊のなかでも一際目立つ ◆ 自分の壁 ◆ 著者は解剖学者・東京大学名誉教授の養老孟司。 すでに 「バカの壁」 は437万部も売れたそうである。新刊の 「自分の壁」の広告のキャッチフレーズを読むだけでも、私には20数分かかった。

● 「自分探し」なんてムダなこと  ● 「自分」とはただの矢印である

● 知るべきは「自分」ではなく「他人」 ● 個性なんて追い求めなくていい

 著者は1937年生まれ。4歳の時に父親を失い医師の母親に育てられたらしい。人間をよく分かっている解剖学者から見たら、私はムダなことばかりしている生きものであろう。

◆ 白い壁、白いテーブルその上のメモには何も書かれていない

● 体内には別の生きものが住んでいる ● 脳は他人の顔色をうかがう

● 1日10分自然を見ることで意識が変わる ● 「本当の自分」より「本物の自信」を

◆ 壁のごと迫る津波を語るとき海辺の女は瞼をとざす

 テレビの画面の女は 「津波はまるで壁が自分に迫ってくるような、、。」と語りながら目をとじていた。祈っているように見えた。祈るしかすべがなかったのだろう。その瞬間は。

      外壁にひろがる蔦はいま書きし手紙の草書の乱れのように  

                              7月25日   松井多絵子