AI (ええ愛・Atelier Ichien)

ここは、『AI(ええ愛)』のある人たちの自由な空間です。一つ一つの記事に『AI(ええ愛)』が込もっているものばかりです。

vol.3161 大和の清九郎 魂が震える話より 写真は奈良つながりで、あおさんからのお知らせですヾ(@⌒...

2016年12月02日 | 

江戸時代、「大和の国(奈良県)」に清九郎という人がいました。


彼の生活は貧しく、自分の名前も書けないほど無学でしたが、まじめに働き、母一人子一人の家庭で、母親に対しては無類の孝行者だったそうです。


そんな大和の清九郎さんのお話です。


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清九郎往生の前年の七月上旬、原谷村の祐安という同行のもとで法事があり、お参りしている留守中に盗賊が壁を壊して入り、筵の下に入れておいた銀札七匁を盗まれてしまいました。


人びとがそれを聞いて、「盗みに遭われてお気の毒なことでした」と言うと、清九郎は


「盗みをするほどの者ならば、さぞかし不自由をしているであろうに、我が家に入っても何も盗るものがなく、さぞ残念であったであろう。


しかしながら、先日まで菜種を売った代金が銀札で十五匁あったものを八匁は春以来の洗濯料に支払ったので、残りの七匁しか盗って帰ることしかできませんでした。


いつもであれば、この七匁もなかったのですから、よいときに入って来て、手を空しくさせず、わずかでも盗られるものがあって嬉しく思います」


と言ったので、村人たちは興ざめして、


「お金を盗まれてどうしてそんなに嬉しいのか」


と尋ねると、


「私も生まれつき凡夫で、盗人を兼ねているような性分ですが、今はお慈悲のおかげで盗む心も起こらず、かえって盗まれる身になったということは有り難いことです。


もしこの清九郎が五匁、十匁でも人のものを盗んだと評判になれば、私はもちろん、同行の顔まで汚し、再び同行の仲間入りはできません。


盗まれたこと自体、油断があったといえましょうが、私の恥になることでもなく同行の顔を汚すことにもなりませんから、これほど嬉しいことはないと申しているのです」


「盗まれる身になったということは有り難いこと」、これは常識では到底考えられない言葉です。


一生懸命働いて、切り詰めてこつこつ貯めた貯蓄や退職金が詐欺の被害に遭えば、有り難いどころか加害者に怒りや恨みが生じるのが当然です。


それを「有り難いこと」と受け止める心には、物事の優劣・善悪・損得にあまり執われない心が具わっているからに他なりません。


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「妙好人のことば」

白川 晴顕 著

本願寺出版社より


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有るとか無いとかに執われず、有ればあったで無ければなかったで、それをそのまま受け容れられる心。


盗まれて、盗んだ人の気持ちを思える人は中々いません。


殴られて、殴った人の気持ちを考えられるのも難しいでしょう。


怒られて、怒った人を受け容れることさえ難しいものです。


しかし、そもそも考えてみると、何も持たずにこの世に生まれ、何も持たずにこの世を去るのが人生。


自分は何も持っていけません。


残るのは、してきた功績と与えたもの、そして思い出。


特に若い頃は、ず〜っと生きていけるような気になりますが、ある日突然この世を去ることもあります。


今日一日が、一生の中の一日ではなく、今日の一日こそが一生なのです。


今日死ぬかもしれないとして、盗んだ人を非難するか?殴った人を恨むか?怒った人に怒り返すか?


今日死ぬかもしれないと思ったら、きっと許せることでしょう。


その繰り返しで、いつか本当に死ぬときを迎えると考えたら、少しは許せる気がしますね♪


当たり前と思うと、有ることに感謝できなくなってしまいます。


だから、「有り難い」ですね(^^♪

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今日も最後まで読んで頂きありがとうございます。

心より感謝します。

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