
【人は誰もが越境学習者】4954
石山恒貴(のぶたか)&伊達洋駆(だてようく)氏の心に響く言葉より…
みなさんは、「越境学習」という言葉を聞いたことがありますか?
越境学習が、今、企業の 人材育成に関わる人たちの間で注目を集めています。
越境学習を文字どおりに解釈すると「境界を越えて学ぶ」ということになります。
では「境界」とはなにを意味するのでしょうか。
人事・人材育成の文脈で語られる場合、境界とは、会社(あるいは職場)の中と外の間にあるものとされます。
職場を離れて留学をしたり、大企業勤務の人がベンチャー企業やNPO法人で働いたりすることはもちろん、仕事を続けながらもボランティアやプロボノ(自身のビジネススキルを活かして行うボランティア)、副業、複業、異業種の勉強会に参加することもまた越境学習と呼ばれています。
もちろん、それらが「越境」であることに変わりはないのですが、「複数の活動システムの間の境界を越えること」というユーリア・エンゲストローム (拡張的学習の提唱者)による越境の定義にならい、我々はもっと広く、「越境=個人にとってのホームとアウェイの間にある境界を越えること」という定義を用いています。
なぜホームを出て、境界を越え、アウェイを体験することが学びにつながるのでしょうか?
ホームとは、個人にとって居心地のよい慣れた場所であり、以心伝心で通じるよく知った仲間がいます。
しかし、そこは新鮮な刺激に欠ける場所でもあります。
一方、アウェイとは、個人にとって居心地が悪い、慣れない場所ですが、その分刺激に満ちています。
そこには普段使う言葉が通じない、これまで出会ったことのないような人たちがいます。
これまでの経験や常識が通用しない異質な人たちが集まる中で、違和感や葛藤を抱いたり、時には考え方の違いから衝突したりすることもあります。
しかし、こうした体験を通して、これまでとは異なるやり方、考え方を知ることができ、失敗や試行錯誤の中から、異質な人たちの中でどうコミュニケーションを図り、どのように自分を活 かすことができるのかを学んで、それをホームに持ち帰ることができます。
我々は、このようなホームとアウェイを往還する(行き来する)ことによる学びを越境学習と定義しています。
これまでの人生を振り返って、一度も「越境したことがない」という人は恐らくいないのでは ないでしょうか。
留学や転勤、転職、社会人大学院へ通う、副業を始めるなど、分かりやすい 「越境」はもちろんですが、もっと小さな「越境」なら誰もが経験しているはずです。
たとえば、馴染のない土地へ引っ越しをしたとき、中学校で部活動に入部したとき、上京して大学に入学したばかりのとき、初めてアルバイトしたとき、新卒で入社したとき...。
あるいは、 初めてPTA活動に参加したとき、町内会のお祭りの実行委員をやることになったとき...。
恐らくみなさんは、「越境」による「アウェイ感」を感じていたはずです。
このように、「見知らぬ人たちばかりの、普段使う言葉が通じない慣れない場で、ちょっとした違和感や居心地の悪さを味わった」ような経験は誰にでもあることと思います。
この「越境した場で、違和感、葛藤を抱えながらも、なんとかやろうとする」感覚。
それこそ が越境学習の原型です。
『越境学習入門』日本能率協会マネジメントセンター
https://amzn.to/37oy0Tl
「越境学習」について「経済産業省」のホームページにはこう記されています。
『新型コロナウイルス感染拡大によって、私たちはまさに「VUCA」《Volatility (変動性)・Uncertainty (不確実)・Complexity (複雑性)・Ambiguity (曖昧性) 》の時代に生きていることを実感することとなりました。
様々な環境変化が急激に訪れるポストコロナを目前にして、日本産業界は多くの課題に直面しています。
正解の無い中で自ら課題を発見して解をつくり出し、事業を創造・変革していくことが求められます。
イノベーションに必要な、従来のビジネスを深化させつつ、その延長線上ではない新たな事業の探索も行う「両利きの経営」を、どうしたら実現できるのでしょうか。
不確実な時代においては一人一人の「キャリア自律」が求められます。
一方で、将来有望と思われる人材が辞めていくことに多くの企業が悩まされています。
社員のキャリア自律を促すと同時に、人が辞めない組織づくりをどのように実現していけば良いのでしょうか。
これらの企業が直面する課題に対する一つの解として、経済産業省「未来の教室」事業では、変革を起こす覚悟と自分自身の軸、意思決定力を持った企業リーダーを育成するリカレント教育プログラムの開発・実証を行ってきました。
経済産業省では、社会課題に取り組む地方やNPOの現場に赴き、現実の社会課題解決に取り組むことで人材が育成されるという仮説のもと、実証事業を2年間実施してきました。
プログラム参加者は、日常の職場とは異なる環境に身を置いて活動することで、自分自身の軸を再発見し、不確実で変化の激しい時代を切り拓くリーダーとしての成長を実感することができました。
これは、ここ数年間にわたって日本企業における人材育成の手法として注目を集めている「越境学習」の効果であると言えます。
越境学習とは、ビジネスパーソンが所属する組織の枠を越え(“越境”して)学ぶことであり、「知の探索」によるイノベーションや、自己の価値観や想いを再確認する内省の効果が期待されています。
法政大学大学院の石山 恒貴教授は、越境学習を「自分にとってのホームとアウェイを行き来することによる学び」と定義している。』
先の見えない「VUCA」の時代は、自ら「解」を見つけにいかなければなりません。
先行事例や前例を踏襲していくだけでは到底追いつけていけないからです。
そのために必要なのが、居心地のいい「コンフォートゾーン」を抜け出すこと。
勝手知ったる快適な空間、安心感のある安定した場所から外に出るということです。
それが「越境学習」です。
企業や組織の教育の一環の「越境学習」も必要ですが、できれば自ら、あえて「コンフォートゾーン」を抜け出すことです。
己の意思で、自分から進んで、知らない場所へ行き、知らない人と会い、知らない新たな知識を学ぶことです。
大きく変わりつつある今…
「越境学習」で、コンフォートゾーンを抜け出せる人でありたいものです。
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石山恒貴(のぶたか)&伊達洋駆(だてようく)氏の心に響く言葉より…
みなさんは、「越境学習」という言葉を聞いたことがありますか?
越境学習が、今、企業の 人材育成に関わる人たちの間で注目を集めています。
越境学習を文字どおりに解釈すると「境界を越えて学ぶ」ということになります。
では「境界」とはなにを意味するのでしょうか。
人事・人材育成の文脈で語られる場合、境界とは、会社(あるいは職場)の中と外の間にあるものとされます。
職場を離れて留学をしたり、大企業勤務の人がベンチャー企業やNPO法人で働いたりすることはもちろん、仕事を続けながらもボランティアやプロボノ(自身のビジネススキルを活かして行うボランティア)、副業、複業、異業種の勉強会に参加することもまた越境学習と呼ばれています。
もちろん、それらが「越境」であることに変わりはないのですが、「複数の活動システムの間の境界を越えること」というユーリア・エンゲストローム (拡張的学習の提唱者)による越境の定義にならい、我々はもっと広く、「越境=個人にとってのホームとアウェイの間にある境界を越えること」という定義を用いています。
なぜホームを出て、境界を越え、アウェイを体験することが学びにつながるのでしょうか?
ホームとは、個人にとって居心地のよい慣れた場所であり、以心伝心で通じるよく知った仲間がいます。
しかし、そこは新鮮な刺激に欠ける場所でもあります。
一方、アウェイとは、個人にとって居心地が悪い、慣れない場所ですが、その分刺激に満ちています。
そこには普段使う言葉が通じない、これまで出会ったことのないような人たちがいます。
これまでの経験や常識が通用しない異質な人たちが集まる中で、違和感や葛藤を抱いたり、時には考え方の違いから衝突したりすることもあります。
しかし、こうした体験を通して、これまでとは異なるやり方、考え方を知ることができ、失敗や試行錯誤の中から、異質な人たちの中でどうコミュニケーションを図り、どのように自分を活 かすことができるのかを学んで、それをホームに持ち帰ることができます。
我々は、このようなホームとアウェイを往還する(行き来する)ことによる学びを越境学習と定義しています。
これまでの人生を振り返って、一度も「越境したことがない」という人は恐らくいないのでは ないでしょうか。
留学や転勤、転職、社会人大学院へ通う、副業を始めるなど、分かりやすい 「越境」はもちろんですが、もっと小さな「越境」なら誰もが経験しているはずです。
たとえば、馴染のない土地へ引っ越しをしたとき、中学校で部活動に入部したとき、上京して大学に入学したばかりのとき、初めてアルバイトしたとき、新卒で入社したとき...。
あるいは、 初めてPTA活動に参加したとき、町内会のお祭りの実行委員をやることになったとき...。
恐らくみなさんは、「越境」による「アウェイ感」を感じていたはずです。
このように、「見知らぬ人たちばかりの、普段使う言葉が通じない慣れない場で、ちょっとした違和感や居心地の悪さを味わった」ような経験は誰にでもあることと思います。
この「越境した場で、違和感、葛藤を抱えながらも、なんとかやろうとする」感覚。
それこそ が越境学習の原型です。
『越境学習入門』日本能率協会マネジメントセンター
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「越境学習」について「経済産業省」のホームページにはこう記されています。
『新型コロナウイルス感染拡大によって、私たちはまさに「VUCA」《Volatility (変動性)・Uncertainty (不確実)・Complexity (複雑性)・Ambiguity (曖昧性) 》の時代に生きていることを実感することとなりました。
様々な環境変化が急激に訪れるポストコロナを目前にして、日本産業界は多くの課題に直面しています。
正解の無い中で自ら課題を発見して解をつくり出し、事業を創造・変革していくことが求められます。
イノベーションに必要な、従来のビジネスを深化させつつ、その延長線上ではない新たな事業の探索も行う「両利きの経営」を、どうしたら実現できるのでしょうか。
不確実な時代においては一人一人の「キャリア自律」が求められます。
一方で、将来有望と思われる人材が辞めていくことに多くの企業が悩まされています。
社員のキャリア自律を促すと同時に、人が辞めない組織づくりをどのように実現していけば良いのでしょうか。
これらの企業が直面する課題に対する一つの解として、経済産業省「未来の教室」事業では、変革を起こす覚悟と自分自身の軸、意思決定力を持った企業リーダーを育成するリカレント教育プログラムの開発・実証を行ってきました。
経済産業省では、社会課題に取り組む地方やNPOの現場に赴き、現実の社会課題解決に取り組むことで人材が育成されるという仮説のもと、実証事業を2年間実施してきました。
プログラム参加者は、日常の職場とは異なる環境に身を置いて活動することで、自分自身の軸を再発見し、不確実で変化の激しい時代を切り拓くリーダーとしての成長を実感することができました。
これは、ここ数年間にわたって日本企業における人材育成の手法として注目を集めている「越境学習」の効果であると言えます。
越境学習とは、ビジネスパーソンが所属する組織の枠を越え(“越境”して)学ぶことであり、「知の探索」によるイノベーションや、自己の価値観や想いを再確認する内省の効果が期待されています。
法政大学大学院の石山 恒貴教授は、越境学習を「自分にとってのホームとアウェイを行き来することによる学び」と定義している。』
先の見えない「VUCA」の時代は、自ら「解」を見つけにいかなければなりません。
先行事例や前例を踏襲していくだけでは到底追いつけていけないからです。
そのために必要なのが、居心地のいい「コンフォートゾーン」を抜け出すこと。
勝手知ったる快適な空間、安心感のある安定した場所から外に出るということです。
それが「越境学習」です。
企業や組織の教育の一環の「越境学習」も必要ですが、できれば自ら、あえて「コンフォートゾーン」を抜け出すことです。
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