AI (ええ愛・Atelier Ichien)

ここは、『AI(ええ愛)』のある人たちの自由な空間です。一つ一つの記事に『AI(ええ愛)』が込もっているものばかりです。

最後の二行 100人の1歩より

2012年08月08日 | うたしやきなお話
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vol.1254[最後の二行]

ゆうです

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「最後の二行」


一戸冬彦(昭和22年生)



傲岸で不遜きわまりない性格の私は

「たまには反省しても、決して後悔はすべきではない」

と自分に言い聞かせて、それを生活信条としている。


だが、こんな私でもこの場を借りて懺悔したい、

いや、せずにはいられない出来事がある。


深い後悔、取り返しのつかない心の傷だ。


時は、青森県五所川原市の小学校時代にさかのぼる。



同級生にT子さんという女の子がいた。

彼女は早くしてお母さんを亡くし、二人の弟さんの面倒もみなければならなかった。


お父さんは魚の行商である。

仕事があまり芳しくないようで、経済的にも恵まれず、

その頃の時代にしても彼女の服装はみすぼらしいというより、正直言って汚かった。


今にして思えば、母親がわり妻がわりという生活環境から、

自分の身の回りをかまっているどころではなかったのだろう。


生意気で口の悪い私は、先頭になって彼女をけなした。


そのT子さんが、6年生のとき私の隣になった。

「きたねえから、もっと離れろ」

「シラミを移すなよ」



この私の言葉にまわりの悪童達は、さらにはやしたてた。

「魚の生ぐさい臭いがしてくるから、T子に寄るな」

「T子、同じ服を何週間着てるんだバ」

「毎日風呂さ入って頭洗って、シラミさ取って来い」


こうした嫌がらせ、いじめに彼女は涙を見せずに歯をくいしばって、じっと耐えていた。

泣いたりするともっといじめられると思ったのであろう。

担任に告げ口もしなかった。

我々はそれを知って、さらに輪をかけて口汚くののしり続けた。


そんなある日、クラスで漢字の小テストが行われた。


どうしても書けない漢字が、私に二個あった。

私はT子さんの答案用紙を覗き、カンニングした。


後日、答案返却があり、その際に先生が私を誉めてくれた。

「イチノヘ、よく頑張ったな。満点はお前ひとりだけだぞ」

私は後ろめたさを少し感じたが満足だった。

その後、愕然となった。

T子さんは1個だけの間違いで98点なのだ。

私がカンニングをしなければ、彼女が最高得点者となる。

「さすがイチノヘさんね。おめでとう」

「ハハ、問題がやさしかったからな」

まったく愚かで、鼻持ちならない私、実に情けない。


30年を経た今でも慙愧(ざんき)に耐えない。


さらに、彼女にひどい追い打ちが待っていた。

授業の後、悪童どもが

「イチノヘの答えを見て書いたんだろう」

「お前が98点も取れるわけがねえよ」

「カンニングしてまで、いい点を取りたかったのか」

私も連中の尻馬に乗る発言をしてしまった。

「やっぱり、おめえは私の答えを見たんだろう。

見だに決まってる。ずるいと思わねえか」



「私はイチノヘさんの答えを見でいません。

着てるものは汚えかもしれないが、心は汚ぐねえ」


「どこまでワをいじめれば、気がすむの!」とその場から泣きながら外へ飛び出して行った。

悪童どもは彼女の初めての涙に言葉を失った。



「卒業文集」のT子さんの作文の最後の二行である。


『・・・私の今一番欲しいのは母ではなく、本当のお友達です。

そしてきれいなお洋服です』


現在、私は圧倒的に女子の多い大学で教壇に立っているが、

機会あるごとに後悔と反省の気持ちから、

この小学校時代の「悪事」を語って聞かせることにしている。


反面教師といわれようとも、せめてもの罪ほろぼしとして。



ただ語るたびに困ることがある。


喋っている私が学生の前で、つい涙を見せてしまうことと、

聞いている学生も泣き出してしまうことである。



あの「卒業文集」の最後の二行は、大きな衝撃だった。


大いなる悔いを与えてくれた。


あの二行を読まなかったなら、現在の私はどうなっていたであろう。


~~~


[心に残るとっておきの話]

潮文社

より


・・・━━━☆・
今日の1歩
・・・━━━☆・

感慨深いお話です。


過ちを犯すこともあります。


そのことに気づき

悔み改めて

人は成長していくのかもしれませんね。。。


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