
【本質をしっかり見つめる】4816
田口佳史(よしふみ)氏の心に響く言葉より…
《信言(しんげん)は美ならず、美言は信ならず。 善者は弁ぜず、弁ずる者は善(よ)からず。 知者は博(ひろ)からず、博き者は知らず。》(顕質第八十一)
本当にあなたに役立つ言葉は、褒め言葉ではない。
きつい言葉だ。
本当にあなたに役立つ人は、甘い人ではない。
厳しい人だ。
本当にあなたに役立つことは、うまくいくことではない。
失敗することだ。
表面的なものに惑わされず、本質をしっかり見つめなさい。
ここは老子の真髄とも言うべきところで、「物事の奥にある本質をしっかり見つめる」ことの大切さを端的に言い表しています。
前半ではとくに、言葉と知識の危うさを指摘しています。
「耳障りのいい言葉にだまされるなよ」 「物知り顔で披露される知識なんかに振り回されるなよ」 そう、老子は言っているのです。
人は褒められればうれしいし、博識な人が言うことは鵜呑みにしてしまいがち。
でも、本質はそこにない、ということですね。
「褒められれば褒められるほど、甘やかされれば甘やかされるほど、人は増長するもの。
それで気分が良くなったところで、人間的な成長はストップしてしまいます。
それよりも、少々言葉はきつくても、厳しく接してくれる人のほうがありがたいではありませんか。
「本質を見る」とはそういうことです。
うわべに気をとられてはいけません。
同じ意味で、失敗体験も成長には必要不可欠なものです。
また、この項の後段には、次のような言葉が続きます。
《聖人は積まず。既(ことごと)く以て人の為にして、己愈々有(おのれいよいよう)す。既く以って人に与えて、己愈々多し。天の道は為(な)して争わず。》
一言で言えば、「ものを溜めこむな。すべてを他人に与えなさい」ということ。
お金だって、使って回さなければ経済が悪化しますよね?
人の行ないも同じことで、利益を独り占めしようだなんて、もってのほか。
よしんば、一時的に莫大な利益を得られたとしても、周囲の人たちから妬(ねた)まれたり、そっぽを向かれたりで、結局、ろくなことにはならないのです。
大事なのは、自分の持てるものはすべて他人に与えること。
言い換えれば、他者のために自己の最善を尽くし切ることです。
そういう徳のある人が周囲の人々から信頼され、親しまれ、結局は自分がますます豊かになっていくのです。
『超訳 老子の言葉』三笠書房
https://amzn.to/3xF61Yn
渡辺和子氏の著書の中にこんな言葉があった。
ニューヨーク大学のリハビリテーション研究所の壁に一人の患者の残した詩があるということです。
日本語に訳してみますと、次のようになります。
『大きなことを成し遂げるために力を与えてほしいと神に求めたのに、謙遜を学ぶようにと、弱さを授かった。
より偉大なことができるように健康を求めたのに、より良きことができるようにと病弱を与えられた。
幸せになろうとして富を求めたのに、賢明であるようにと貧困を授かった。
世の人々の称賛を得ようとして成功を求めたのに、得意にならないようにと失敗を授かった。
人生を享楽しようとあらゆるものを求めたのに、あらゆることを喜べるようにと生命を授かった。
求めたものは1つとして与えられなかったが、願いはすべて聞き届けられた。
神の意に添わぬ者であるにもかかわらず、心の中で言い表せないものは、すべて叶えられた。
私はあらゆる人の中で、最も豊かに祝福されたのだ。』
1990年の夏、私は米国のセントルイスという街を訪ね、たまたまイエズス会の修道院に、この原文を見つけました。
それは、J・ロジャー・ルーシーという神父が書いたものだということでした。(どんな時でも人は笑顔になれる/PHP研究所)より
まさに、老子の言う「本質」の話だ。
我々はついつい物事を表面的に見てしまう。
たとえば、自分を売り出すために、外見をかざったり、奇をてらった行動をとり、宣伝をする。
しかし、本質は、まず努力して、自分の実力をあげること。
実力があがり、魅力がつけば、宣伝せずとも、自ずとその人にはオファーが殺到する。
これは、人だけでなく、商品や、会社も同じ。
本質は、いつの時代であろうと、自分の魂を磨き、自分を高めること。
そして、自分のことばかり考えるのではなく、人の喜ぶことをすること。
つまり、人に与えること。
「魅(み)は与によって生ず」という言葉がある。
与える人には魅力がある。
本質をしっかり見つめることができる人でありたい。
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田口佳史(よしふみ)氏の心に響く言葉より…
《信言(しんげん)は美ならず、美言は信ならず。 善者は弁ぜず、弁ずる者は善(よ)からず。 知者は博(ひろ)からず、博き者は知らず。》(顕質第八十一)
本当にあなたに役立つ言葉は、褒め言葉ではない。
きつい言葉だ。
本当にあなたに役立つ人は、甘い人ではない。
厳しい人だ。
本当にあなたに役立つことは、うまくいくことではない。
失敗することだ。
表面的なものに惑わされず、本質をしっかり見つめなさい。
ここは老子の真髄とも言うべきところで、「物事の奥にある本質をしっかり見つめる」ことの大切さを端的に言い表しています。
前半ではとくに、言葉と知識の危うさを指摘しています。
「耳障りのいい言葉にだまされるなよ」 「物知り顔で披露される知識なんかに振り回されるなよ」 そう、老子は言っているのです。
人は褒められればうれしいし、博識な人が言うことは鵜呑みにしてしまいがち。
でも、本質はそこにない、ということですね。
「褒められれば褒められるほど、甘やかされれば甘やかされるほど、人は増長するもの。
それで気分が良くなったところで、人間的な成長はストップしてしまいます。
それよりも、少々言葉はきつくても、厳しく接してくれる人のほうがありがたいではありませんか。
「本質を見る」とはそういうことです。
うわべに気をとられてはいけません。
同じ意味で、失敗体験も成長には必要不可欠なものです。
また、この項の後段には、次のような言葉が続きます。
《聖人は積まず。既(ことごと)く以て人の為にして、己愈々有(おのれいよいよう)す。既く以って人に与えて、己愈々多し。天の道は為(な)して争わず。》
一言で言えば、「ものを溜めこむな。すべてを他人に与えなさい」ということ。
お金だって、使って回さなければ経済が悪化しますよね?
人の行ないも同じことで、利益を独り占めしようだなんて、もってのほか。
よしんば、一時的に莫大な利益を得られたとしても、周囲の人たちから妬(ねた)まれたり、そっぽを向かれたりで、結局、ろくなことにはならないのです。
大事なのは、自分の持てるものはすべて他人に与えること。
言い換えれば、他者のために自己の最善を尽くし切ることです。
そういう徳のある人が周囲の人々から信頼され、親しまれ、結局は自分がますます豊かになっていくのです。
『超訳 老子の言葉』三笠書房
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渡辺和子氏の著書の中にこんな言葉があった。
ニューヨーク大学のリハビリテーション研究所の壁に一人の患者の残した詩があるということです。
日本語に訳してみますと、次のようになります。
『大きなことを成し遂げるために力を与えてほしいと神に求めたのに、謙遜を学ぶようにと、弱さを授かった。
より偉大なことができるように健康を求めたのに、より良きことができるようにと病弱を与えられた。
幸せになろうとして富を求めたのに、賢明であるようにと貧困を授かった。
世の人々の称賛を得ようとして成功を求めたのに、得意にならないようにと失敗を授かった。
人生を享楽しようとあらゆるものを求めたのに、あらゆることを喜べるようにと生命を授かった。
求めたものは1つとして与えられなかったが、願いはすべて聞き届けられた。
神の意に添わぬ者であるにもかかわらず、心の中で言い表せないものは、すべて叶えられた。
私はあらゆる人の中で、最も豊かに祝福されたのだ。』
1990年の夏、私は米国のセントルイスという街を訪ね、たまたまイエズス会の修道院に、この原文を見つけました。
それは、J・ロジャー・ルーシーという神父が書いたものだということでした。(どんな時でも人は笑顔になれる/PHP研究所)より
まさに、老子の言う「本質」の話だ。
我々はついつい物事を表面的に見てしまう。
たとえば、自分を売り出すために、外見をかざったり、奇をてらった行動をとり、宣伝をする。
しかし、本質は、まず努力して、自分の実力をあげること。
実力があがり、魅力がつけば、宣伝せずとも、自ずとその人にはオファーが殺到する。
これは、人だけでなく、商品や、会社も同じ。
本質は、いつの時代であろうと、自分の魂を磨き、自分を高めること。
そして、自分のことばかり考えるのではなく、人の喜ぶことをすること。
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