植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

良識ある日本国民の責任ですか そうですか

2022年12月17日 | 時事
岸田政権は、もはや断末魔というか破れかぶれになってきたようでありますな。①ウクライナ情勢やら、北朝鮮の脅威などにかんがみ防衛費を大幅に積み増しする ②防衛費は国債(借金)で賄うような筋合いのものではない ③今の国民の責任で解決すべき ④貧乏人や見た目で負担がかからないように、奢侈税やら儲かっている法人所得税、復興税などから調達する、といった趣旨でまことに唐突にしかも拙速に事を運ぼうとしております。

選挙公約にも施政演説にもなかった防衛費増額と増税のセットは、「おまいら国民が自民党を選んでいるのだから、その自民党政権が何をやろうが、国民の責任だろう」という姿勢が前面に出てきたわけであります。

今までだって税収の不足分や返還すべき国債の償還財源をお構いなしに国債を発行してきました。たびたび消費税を引き上げ、社会保障費(年金)まで削減していながら膨らんでいる1000兆円という借入は、どこに消えたのか?。ここはすでにして拙分で触れておりましたので省きましょう。20兆円と言われる使途を開示しない(国会・予算の埒外)コロナ対策金を好きなように使って、財政規律をぶっ壊したのは先生方ですよ。

超低利なので国内では日銀しか引き受けない、円安進行の為外国投資家も含み損を恐れて手を引いたのであります。

これによって国が借金しようにもやりようがなくなったのです。民間企業で言えば明らかな債務超過であります。自転車操業が行き詰ったと言えるのです。ここ40年間無分別に借り入れを増やし、その金をすきなように空費した結果でありましょう。積極財政派の先生や提灯学者・マスコミが、挙って日銀の引き受け(国債と言う資産が増える)るのと国の借り入れ残が増えるのだから、足せばプラマイゼロなどという絵空事を得々としゃべっておりました。しかし国債を引き受ける代わりに日銀券(万札)を際限なく発行するということは、間違いなくハイパーインフレの原因になります。すでにその萌芽が現れております。給料や年金は増えず、猛烈なインフレ(モノの値段が上がる)になったとき、庶民は飢えて凍えるのであります。

一方で引き受けた国債は、他国の金利引き上げによってどんどん含み損が出始め急速に膨らんで数兆円に達しています。これは直接には何の影響もありませんが、日本中の金融機関の流動性を集中させて金利とマネーサプライ(市中に出回る現預金の流量)を管理している政府の銀行(安倍さんは子会社と呼びました。)の財務内容が悪化し、日本経済や日本政府の信用度が下がっていき、更に円を売られる=円安になる=輸入品が高くなり物価を押し上げるという悪循環になっていくのです(←今ココ)

そこで、もはや日銀は、これ以上国債は引き受け出来ないとなったのです。勿論財務省は先刻承知なので、岸田さんに「防衛費を増やしたかったら増税しかありませんよ」と言われたのでしょう。
では、何故防衛費を上げることになったのか、それは防衛族がロシアの暴虐に乗じて、この時しかないと腰を上げたのでしょう。そしてもう一つ、安倍総理の時もそうであったように、アメリカからもっと武器を買えと圧力をかけられているのです。アメリカとしたら、有事の時に日本に代わって戦争するより、自国の武器を売りつけた日本が、初期的な盾になってくれるのですからなんとしてでも日本の防衛予算を増やせと言ってくるでしょう。

例えば、河野元防衛大臣がイージス艦による「イージス・アショア」計画を中止したことを根に持ってたのです。このアメリカ製の新型迎撃ミサイルシステムはロシアや北朝鮮から核ミサイルが飛んできたときに迎撃できます、というのがウリです。しかし、こんなもので短時間に正確に大陸間弾道弾を打ち落とせるとは思えません。何億円もするロシア戦車が、安いドローンで簡単に爆破されるのが現実であります。

そして、今の日本を守るのには「防衛力の抜本強化し、安保政策の大転換をする。そのためには(借金でなく)責任ある財源を考えるべきであり、今を生きる国民が自らの責任としてその重みを背負って対応すべき」とぶったのであります。つまり、ここにきて従来の安保体制は不十分、大幅に軍備を増やす、そのために将来に負担を回す(国債)のではなく、今いる日本人が責任もって防衛費を負担して貰います、という事です。 

防衛の強化というのは国を守るうえで欠かせないものではありますが、そこで自衛隊と憲法第9条「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。② 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」という不戦の誓いとの整合性はとれるのでしょうか?
湾岸戦争やらアフガニスタン戦争という大規模な紛争の時、一発の弾も打たず、交戦中の地域にいたかどうかだけでおおもめしたではないですか。南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣していた自衛隊の「日報隠し」を政府、稲田防衛大臣はそれに加担しました。

こんな自衛隊のあやふやな立ち位置、法的根拠のないまま、軍備や防衛能力を強化した時、ロシアや中国は、アメリカの属国として敵対姿勢を強めていると非難し、軍事行動の引き金になりかねない、しかももっとも敵性国家に近く領海を接しているのですよ。
更に、自衛隊を容認するとして、オペレーションの増加に対応する兵員は増員するの?。その先には死刑囚を傭兵として雇う、さらにもう兵役始めるしかないか、など極端に振り子が触れていくのを止められなくなるのではなどと懸念するのです

岸田さんが唱えていたという「今生きている国民」がいつの間にか「我々が自らの責任として」に訂正であります。我々っていったい誰のことを指すのでしょうか?。もし政府・自民党・官僚の事を言うなら、あなた方が身を切って国民には負担をかけません、と言うべきであります。いったん口に出したことを容易く変えるのは最近の自民党の正体を表しております。

あのディックヘッド甘利明さんは「賢明な国民ならばわかってくれる」と言っております。自民党や政府・公務員のあなたがたは賢明で、馬鹿な国民は「どうせわからないだろうから」勝手に反対していろ、と言い放っているのです。

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