数日前は夏日だったよなあ。季節は一気に晩秋モードであり、我慢出来ずに今シーズン初の暖房を点けたさいたまである。秋の味覚を何も口にしない儘に冬に突入しそうな勢いであり、人間様の自業自得の可能性は有るとはいえ、何とも残念である。貯蔵技術の進歩のお陰で食べようと思えば何時でも食べられるのも確かであるが、やはり旬のものは旬に食べたい。新米が確保出来ただけでも果報には違いないのだが、銀シャリだけで幸せになれないのが現代日本の不幸であろう。たらふく食べられればそれで満ち足りていた時代は、たかだか半世紀前である。欲しいモノ、やりたいコトが見つからないし、運良く果報に恵まれたとしてもその上を行く人が常に目に入ると云う環境は、考えてみれば残酷である。21世紀の閉塞感はそう云った所から生じているのかも知れないが、昔に戻りたいと思う人は稀だろう。実に難儀な時代であると、幸せの銀シャリで体を温めながら思うのである。