こんな考え方もあるのですね???
by加藤嘉一
「安倍首相と習近平主席は似た者同士。
無理に焦る必要はありません!」
リーダーたちをウオッチしていて、面白いことに気がつきました。
実は、日本の安倍晋三首相と中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席の性格や政治姿勢は意外と似通っており、
ふたりの起こすアクションの裏には同じような“行動原理”が見え隠れするのです。
とにかく権限を自らの手にグリップしておきたい。自分の“お友達”を要職に配し、やりたいことを貫徹できる態勢を維持しておきたい―。
これはいうなれば“皇帝”の発想。
各方面との調整を重んじつつ、切羽詰まった人脈構造と権力基盤のなかでなんとか現状に向き合おうとする苦労人タイプの政治家とは正反対といえるでしょう。
日本では世襲、中国では太子党(たいしとう)と表現は違いますが、
安倍首相も習主席も政治的名家の出身で、悪い言い方をすればボンボン。
幼いときからトップに立つことを意識してきた人間が、どうしても“俺様的な発想”になってしまうのは自然なことなのかもしれません。
だからこそ、ふたりの間には“暗黙の意思疎通”が存在するような気がしてなりません。日中首脳会談の実現を急がないのも、どちらかが変に妥協することで国内での立場を悪くするリスクを負いたくないから、ともいえる。皇帝は、実は常に心配性であり、孤独なのです。
これからの関係国の動きを考えたい発言です。