【週間ゲーム販売本数】メルルのアトリエ、シリーズ誕生14年目にして最高初動を達成した理由とは

2011年07月02日 | 団長は断腸の思い
ゲームソフトの週間販売本数やゲーム市場を追いかける記事の第9回。
今回はグラフとテーブル攻め。

→コンシューマソフト週間販売ランキングTop20(4gamer.net/メディアクリエイト調べ)
※上記の週間販売本数以外のデータ(前作データ等)はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。


■PS3で「アトリエ」シリーズが再ブレイクした理由とは?

今週の首位は、発売前からネットで盛り上がっていた「メルルのアトリエ ~アーランドの錬金術士3~」(8.2万本)。
ガストのアトリエシリーズは、1作目の「マリーのアトリエ」の発売から14年にもなる老舗シリーズなんだけど
初週の販売本数としては、なんと今作が第1位!



近年は鳴かず飛ばずの状況が続いてたんだけど、「ロロナのアトリエ」で再ブレイクし
「トトリのアトリエ」では、「エリーのアトリエ」以来12年ぶりとなる累計10万本突破。

PS3のユーザー層を意識し、キャラデザをより萌え系に特化したことが成功の要因のひとつと言えそう。
PS3初期のソフトラインナップが少ない時期に投入し、注目を集めて
PS3の人気シリーズとして根を下ろせたことも見逃せない。

いわゆる「萌え系タイトル」は、最近ではPSPに増えてきているんだけど、数が多くなりすぎて埋もれがち。
反面、PS3にはまだ少なく、アトリエシリーズをはじめとして、「アルトネリコ3」や「ネプテューヌ」といった
タイトルがブレイクしている理由になってるんではなかろうか。

最近では、「涼宮ハルヒの追想」のPS3版の初動が、PSP版を上回ったということもあった。
ハルヒシリーズがこれまでPSPで実績を重ねていたにも関わらず。
今後は、開発費は余分にかかるものの、PSPではなくPS3で出すという選択をするメーカーが増えてきそうだ。


■Xbox360で異例のロングセラーとなった「シュタインズ・ゲート」、PSPでも絶好調

2位のPSP「シュタインズ・ゲート」は6.3万本。ご存じのとおりオリジナルはXbox360なんだけど
アニメ放送の効果もあってか、PSP版のユーザーはすでにXbox360版と同じ規模になってます。



次のテーブルはおまけ。Xbox360はユーザー層がコアなせいか、注目タイトルは初週指名買いされて
2週目以降は伸びないことが多いんだけど、その中でシュタインズ・ゲートが
いかに異例のロングセラーだったか、というデータ。

Xbox360の累計3万本以上のソフトをピックアップし(廉価版除く)
初週に対して累計が何倍まで伸びたか調べてみた。



シュタインズ・ゲートは第2位のロングセラー。
1位のキネクトアドベンチャーは、周辺機器のキネクトに同梱されている特殊なモノなんで
除外するとすれば、繰り上げでシュタインズ・ゲートが首位に浮上します。

初週の何倍、では分かりにくいかなと思って、誰もが知ってる「偏差値」を計算してみたけど
なんか余計に分かりにくくなったような気が!
まあどっちか分かりやすいほうの指標で判断してくさい。

コアなユーザーが多いXbox360市場の中で、さらに口コミで人気を博したという経緯が
ゲーム内容の評価をさらに高いものにして、今回のPSP版のスタートダッシュにつながったとも言えそうだ。


【関連記事】
【週間ゲーム販売本数】ダンボール戦記が首位、レベルファイブがPSPでも成功した意味とは(6/26一部改訂)(2011年6月13日~6月19日)
【週間ゲーム販売本数】安定する「龍が如く」と、展望が開けつつあるPS3市場(2011年6月6日~6月12日)
【週間ゲーム販売本数】「バイオ」が首位。3DS本体の週販は下げ止まり、そして反発の兆し(2011年5月30日~6月5日)
【週間ゲーム販売本数】「ワンピース」好発進、3DSサード製ソフトの動きはDS以上>(2011年5月23日~5月29日)
【週間ゲーム販売本数】「AKIBA'S TRIP」と、ヒット作が出始めたPSPオリジナルタイトル(2011年5月16日~5月22日)
【週間ゲーム販売本数】「涼宮ハルヒの追想」とキャラクターゲーム(2011年5月9日~5月15日)
【週間ゲーム販売本数】立ち上がりにつまづいた3DS、現状と対策は?(2011年5月2日~5月8日)
【週間ゲーム販売本数】最後の約束の物語、エルシャダイ、パタポン3(2011年4月25日~5月1日)