【週間ゲーム販売本数】「みんなのリズム天国」が首位、実質値下げ&有力ソフトで盛り返すWii

2011年07月30日 | 団長は断腸の思い
ゲームソフトの週間販売本数やゲーム市場を追いかける記事の第13回。
このシリーズだけは、当ブログの趣旨と結構違います。

→コンシューマソフト週間販売ランキングTop20(4gamer.net/メディアクリエイト調べ)
※上記の週間販売本数以外のデータ(前作データ等)はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。


■「みんなのリズム天国」がWiiソフトとしては半年ぶりの首位

今回の首位は「みんなのリズム天国」(11.7万本)。電撃ランキングのコメントによると、
Wii用ソフトが首位に立つのは「ラストストーリー」以来、実に半年ぶりとのこと。

■実質値下げ&有力ソフトで盛り返すWii

ここで2011年度、つまり4月1週から現在までの各ハードの販売シェアを見てみる。


Wiiは同じ据え置き機のPS3にも、ダブルスコアに近い差で後れを取っており
ソフトも、半年間もランキングの首位を獲れないことから分かる通り、大苦戦中。
PSPが後継機のPS VITA発表後も売れていることから、WiiU発表は言い訳にできない。

すでに累計で1200万台近く売れているので、十分普及したからと思うかもしれないけど
さらに普及台数が多いPSPや、後継機が発売済みのDSよりも勢いがない。

しかし6月4週から「Wii Sports Resort」およびWiiリモコンプラスを同梱して価格据え置き、
実質値下げをしてからは風向きが変わってきてる。


※データはファミ通、7月4週のみメディアクリエイトデータ

キャプションには入れ忘れたけど、みんなのリズム天国が発売された7月4週は
今年度で1位となる週間1.7万台を記録。夏休み期間に入っていることも販売を後押ししてるのだろう。

以前よりハードが売れなくなり、有力ソフトの発売も途絶えて、悪循環でハード・ソフト市場ともに
低迷してきたWii市場。しかしハードが実質値下げで勢いが出ている今なら
ソフトの動きもある程度は期待できる。

それでも、PSPやPS3が好調なことなどから、売れるソフトは限られるだろうけど(コア向けゲームは売れにくい)
今回のリズム天国同様に、ファミリー層を狙った「ファミリーフィッシング」(8月4日発売)の
ようなソフトは期待できるのかもしれない。


■電撃値下げ発表の3DSに思うこと。

以前から3DSの販売予測推移を出してきたけど、ポケモンスクランブル延期から始まり
さらに1万円もの本体値下げなんて予想できるハズもなく、以前の予測は意味のないものになってしまいました。
だからというワケでもないけど、もう少し思うところを書いてみる。

まず、例えばハードの発売から1年後に値下げされたとしたら、先行購入者はなんの補償も得られない。
過去の任天堂やSCEの対応を見ても、そういった補償はなかった。
自分としては、今の時点での「お詫び」つきの値下げを、1年後の補償なしの値下げよりも支持したい。

次に、ハード値下げ発表前の3DSの環境は、ハッキリ言って最悪だった。
ハード・ソフトともに動きが悪く、メーカーは3DSの将来を悲観し、ソフトの開発中止が相次いでいた。
任天堂が有力作を出してハードが売れてから、と「待ち」に入っていたメーカーも多かったと思われる。

国内で売るソフトはPS VITAで、という空気が満ち満ちていたところに発表されたのが今回の値下げ。
これでどれだけハードが動くのかまだ未知数だけど、あるメーカーは「神風が吹いた!」と歓喜してたりする。
今後のサードパーティのソフト開発の背中を押すのは間違いなく、ソフトラインアップは増えそうだ。

ソフトの増加は3DSの先行購入者にとっても間違いなくプラス。もちろん3DSの潜在ユーザーにもプラス。
そしてメーカーだけでなく、流通にとっても3DS市場が動くということはプラスな面が非常に多い。
つまりゲーム市場全体にとって大きなプラス。

今の日本と、日本のゲーム市場を応援したい自分としては、今回の値下げは大いに支持したいところ。
また、最近使用してるハードの9割はSCE製な自分だけど、任天堂には日本を代表する世界企業として
かつての勢いを取り戻す活躍に期待せずにはいられない。


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