夫が病で瀕死で痩せこけている夢を見て、
すごく怖い気持ちで目が覚めた。
いつどうなるかわからない状況の夫の、
がりがりになった腕を撫でさすりながら、
あちこちの友人に電話をして、助けを求めていた。
助けというより、気持ちの安寧を求めて。
夫がいなくなったら、私の味方は一人もいなくなる。
絶対に私より長生きしてほしい。
起きてきた夫にそう言ったら、
「もっと味方作れよ」と言われた。
さて、大奥フリークの本屋のネーチャンと一緒に、
舞台版の「大奥」を観に行って来た!
いとしの鷲尾真知子さんが、
とても観やすいいい席を用意してくださいました。
ネーチャンとは少し席が離れていたけれど。
そして、ちょっとしたトラブルがあって、
ネーチャンは、途中で席を移ったけれど。
明治座です。
いろいろとカルチャーショックがありました。
半世紀近く生きてきて、その間けっこう観劇もしていて、
しかし、商業演劇というものは、
過去に1~2回しか観たことがない。
開演が4時でしょ。
三幕あって、休憩がそれぞれ30分間。
客席でお弁当食べたりしてるの。
しかもお弁当は予約制だったりするの。
大昔、祖父母と一緒に新派を観に行った時、
幕間で食堂に行ったことを思い出した。
そして劇場ロビーは、まるでうまい物展でもやっているかのよう。
お菓子はともかく、なぜ洋服を売っているのか。
しかもすべて、オバサン仕様の。
誰が買うのだ、劇場で洋服を。
(ああ、そういえば私も海劇場でTシャツ買ったっけ・・・)
ドラマの「大奥」を、どう舞台化するのかと思っていたが、
案外、うまくおさまっていた。
鷲尾さん(はじめスリーアミーゴス)が出て来ると、
俄然、客席が沸く。
浅野ゆうこは、とても高そうな着物を着て、
もんのすごっく気持ち良さそうに、要所要所をキメていた。
歌舞伎みたいに。
家茂役の青年が、ヘタでつまらなかった。
やっぱり、鷲尾さんが一番よかったわ!!!
・・・と思うのは、単なる贔屓目なのだろうか。
本当に一番よかったんだけど。
そして、本当のところ今日、一番感心したのは、
明治座の観客のカーテンコールの手拍子だ。
明治座でしょ。
観客の平均年齢が高めなの。
いつも見慣れている劇場よりも。
それなのに!
明治座の客の方が、四季劇場の客よりリズム感がいい!
四季劇場に来る客は、ミュージカルファンが多いでしょ。
それなのに、これはいったいどういうわけ?
四季劇場だと、どんなに少人数で抵抗しようとしても、
スウィングだろうが、「ONE」だろうが、
みんな、演歌風頭打ち手拍子に押されてしまう。
けっこう客席、若いのになぜ!?
明治座の客は、ワルツに、ちゃんと三拍子の手拍子を打っていた。
これに、ものすごく感動。
オバサマたち、やるじゃん!という感じです。
終演後、鷲尾さんの楽屋をお訪ねした。
「天切り松闇語り」以来なので、1年3ヶ月ぶり。
昨日が初日で、この先まだ1ヶ月近くあって、
しかも、「16公演あって1日休み」というような、
ものすごいハードスケジュールなのに、
すでに鷲尾さんは、お痩せになっていた。
なんで、毎日のように2回公演あるの?
しかもマチネとソワレの間が1時間しかないんだって。
キツイわ~。
どうか倒れないでください。
私は、鷲尾さんの前に出るとすごくいい子ぶってしまう。
23年もファンをやっているのに、
いまだに握手もしたことないし、サインももらったことがない。
鷲尾さんの前の私は、一番いい子だ。
それでも、こんなに親しくなれたのは、
やはり同性だからなのかしら。
ああ、鷲尾さんをハグしたい。
なんだかんだ、けっこうおもしろかったです。