8月13日(木)27/38℃
火事
朝のTVニュースで 火事で老人が焼け死んだ との悲しいニュースを見たが、最近は火災により老人が亡くなるニュースをよく目にする。
中学校1年の冬の事だったと思うが、隣家の一人暮らしの若い女性が誤って石油ストーブを倒して出火し、我が家を含む周辺一帯が全焼したことがあった。
すぐ横にあった中学校の校庭から黙々と黒煙が上がる様を眺めていたが、もしかしたら⁉️ と、校庭の金網を乗り越え走った。
その時に目にしたのは、火の海で燃え盛る我が家を見たがもうどうしようもなくただ呆然と眺めていた。 まだ消防車も来ていなかった。
父は仕事へ、母は買い物に出かけ留守だった。 母は買い物からの帰り道、人からその火災を聞いたが、腰が抜けて歩けなかったと後で聞いた?
当時自分には大事に育てていた二羽の十姉妹がいた。 それはやがて卵を産み、数羽のヒナが孵り、毎日下校すると真っ先にその成長を見るのが楽しみだった。 鳥小屋も廃材と金網で自分が作った。
また家の庭に自分の区画をもらい大切に育てていた実のなる木があった。 ビワ、すもも、グミ、桃など、いずれも食べた後の種から育てたもので愛着があった。 しかしそれらが全て一瞬のうちに焼けてしまい灰だけとなった。
父が、近隣がまだ何処も持っていなかった当時珍しい電気洗濯機(手回しの絞り機付き)を母の為にと買ってきたばかりで、それが焼け跡に1つぺしゃんこになって残っていた。 近所の人が1回10円で借りに来ていたのを覚えている。
そういえば上の弟は小学校だったが、3.4歳になる下の弟はどうしたのかなと心配したが、たまたま近くの仲良くしていた家で遊んでいて助かった。
焼け出された家族は一瞬にして全てのものを失った。 なに一つ残らず全焼し文字通り丸裸になった。 遠い親戚の家に身を寄せるため学校も転校し、あっという間にそれまでの生活が一変してしまった。 でも一家5人が無事でよかった。
火元の女性は心優しい人だったがその後 写真見合いをしてブラジルへ渡ったが間もなく亡くなったと聞いた。
加害者も被害者も一瞬にしてそれぞれの人生をも燃やし尽くしてしまう火事は怖い! と改めて思うとともに自らを戒めた。
あれから63年が経ち、うぶでキュートな中学生?(カバにもそんな時代があったのだ) のオレはいつしか半惚け老人になっていた・・ トホホのホだ!
・失火から人の人生燃やすなよ
・火災とは一瞬の隙 燃えつくす
・人生は明日も同じと思えない
・災禍にも災い転じ福となす 頑爺
南公園からみる夏の雲 暑い日が続く

真夏の南公園・散歩道から
