4月末の話。
遊んで帰った駅からの夜道、ひとりのオジサンが道端に倒れていた。
傍らには時計を気にしながらソワソワしている若者1人。
見過ごす事も出来ないので若者に話を聞いた。
何でも、夜のバイトに向かうのに駅に急いでいたら倒れているオジサンを発見し、心配で声を掛けたら救急車を要請されたとの事。
ちょっと心元ない様子だったので、救急隊が来るまでオジサンに声を掛ける役を買って出た。
どうやらオジサン、お酒を飲んでの帰り道に急に右半身が痺れて転倒したらしい。
自分で起き上がる事も出来ない。
アタフタしながらもオジサンに声を掛け続ける。
塾帰りらしい高校生の集団は「キャーッ、怖いっ」等と言いながら遠巻きに通り過ぎて行く。
オバサンは横目で気にしながらもスタスタ去って行く。
5分経過。
消防署は直ぐ近くなのに遅いじゃないか。
漸く坂の上から懐中電灯の光が幾つか近づいて来た。
3人の救急隊員に、若者が状況を説明する。
別の隊員がオジサンに生年月日を確認すると、「昭和37年2月ムニャムニャ……」。
どうやら意識は保っている。
てか、何だ、オジサン、俺より若いんだ。
バイトに急ぐ若者は救急隊員に名前と連絡先を答え、「後はお願いします」と暗い道に消えた。
なかなか出来る事じゃない。
偉いぞ、若者。
どうかオジサンが大事に至らないようにと願いながら、「ありがとうございました」と救急隊員から手渡されたカードをバッグにしまって現場を後にした。
初めての経験だったので心臓がバクバクしていたのは内緒だ。
遊んで帰った駅からの夜道、ひとりのオジサンが道端に倒れていた。
傍らには時計を気にしながらソワソワしている若者1人。
見過ごす事も出来ないので若者に話を聞いた。
何でも、夜のバイトに向かうのに駅に急いでいたら倒れているオジサンを発見し、心配で声を掛けたら救急車を要請されたとの事。
ちょっと心元ない様子だったので、救急隊が来るまでオジサンに声を掛ける役を買って出た。
どうやらオジサン、お酒を飲んでの帰り道に急に右半身が痺れて転倒したらしい。
自分で起き上がる事も出来ない。
アタフタしながらもオジサンに声を掛け続ける。
塾帰りらしい高校生の集団は「キャーッ、怖いっ」等と言いながら遠巻きに通り過ぎて行く。
オバサンは横目で気にしながらもスタスタ去って行く。
5分経過。
消防署は直ぐ近くなのに遅いじゃないか。
漸く坂の上から懐中電灯の光が幾つか近づいて来た。
3人の救急隊員に、若者が状況を説明する。
別の隊員がオジサンに生年月日を確認すると、「昭和37年2月ムニャムニャ……」。
どうやら意識は保っている。
てか、何だ、オジサン、俺より若いんだ。
バイトに急ぐ若者は救急隊員に名前と連絡先を答え、「後はお願いします」と暗い道に消えた。
なかなか出来る事じゃない。
偉いぞ、若者。
どうかオジサンが大事に至らないようにと願いながら、「ありがとうございました」と救急隊員から手渡されたカードをバッグにしまって現場を後にした。
初めての経験だったので心臓がバクバクしていたのは内緒だ。