時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

リテラがライターを募集中

2015-03-31 21:12:13 | 出版・ジャーナリズム論
雑誌系のメディアの中では、かなり良質的な記事を書く(変な記事もある)リテラで、
新規のライターを募集している。(http://lite-ra.com/2015/03/post-982.html)



「本と雑誌のニュースサイト『リテラ』を立ち上げたのは、わずか8カ月前。
 ところが、気がつくと「リテラガー」という言葉が普通に流通するくらい、
 リテラ嫌いの人が増えてしまいました。

 ネトウヨからは「反日極左キチガイサイト」と罵られ、
 2ちゃんねるでライターの批判スレッドが立ったり、
 ツイッターで記事が炎上することも珍しくありません。

 そんなネットの嫌われ者になってしまったリテラですが、
 針のムシロのような環境で、それでも表現の自由を求め、
 一緒に権力批判とメディアチェックに取り組んでくれる編集者・ライターを募集します。」


業務内容を見ると、なかなかワクワクするような仕事でやりがいがあるように思う。
だが、出版業というのは、なんだかんだでブラックな業界であり、募集要項をよく読むと、

最長3ヶ月の試用期間あり
契約社員や業務委託枠での採用もあります。

とある。

学歴不問、未経験者歓迎、正社員採用と銘打ってはいるが、
現在、契約社員を含めて全6名のライターがいるようなので、
ベテラン編集者である場合を除いて、普通の募集者が正社員になれるのはまず無理だろう。


未経験者歓迎とあるが、こういう場合も経験者が優先されるのは想像に難くない。
もっとも、よそから転職する編集者というのは、離職率もそれなりにあるわけで、
ゼロから育てようとする意志があるならば、話はまた別だが。



実のところ、岩波書店や明石書店、三一書房など、
左派系出版社の労働トラブルというのは、それなりに見られる。
(右翼系出版社もそれなりにあるような気はするけれど)


差別反対とか自由な表現だとか言っているわりには、
長時間労働、低賃金、休日返上などは当たり前という所も少なくない。


リテラが最新のトレンド(ワークライフバランスとか)を取り入れた
お洒落な職場環境なら良いのだが、殊、出版社というのは、
本当に保守的な業界なので、まぁあまり期待しないほうが良いのだろうなと思う。



それにしても、リテラのようなメディアすら反日認定されるとは恐れ入った。

つい先日、小林よしのりを妙に持ち上げている記事を読んで驚愕したが、
池上彰に対するそれといい、このネット雑誌は左派系と言えば左派系だが、
正直、そこまで左一直線というほどではない。(ロシアトゥデイやリビア360とは大きく違う)


やっぱり、今の左派系サイトというのは、外国がメインで、
日本で最も左であろうメディアである赤旗ですら、時折日本の国益に沿った記事を書く。


リテラが反日認定されるほど、今のメディアって右傾化してるんだなと改めて考えさせられる記事だった。

後藤健二氏、解放の動きあり

2015-01-28 20:39:45 | 出版・ジャーナリズム論

Japan and ISIS have agreed on an exchange of journalist Kenji Goto,
日本とISISはイスラム主義過激派に捕えられたジャーナリストの後藤健二氏と
held hostage by the Islamist militants, for Sajida al-Rishawi,
2005年のヨルダン爆破で60人の人間を殺害したイラク人女性、
the Iraqi woman who killed 60 people in a 2005 Jordan bombing,
サジダ・アルリシャウィとの交換に互いに同意した。
Japanese deputy FM stated.
日本の外務次官が述べた。

(http://rt.com/news/226983-isis-japan-hostage-swap/)


まだ、日本では確定事項として報道はしていない。誤報でなければいいのだが……

米国とキューバの関係は改善されるのだろうか

2015-01-23 23:38:53 | 出版・ジャーナリズム論
アメリカの対外政策は何ら変わっていない。

イラクやアフガニスタンでも名ばかりの撤退をし、
その後にテロ対策と称して、無人機を飛ばし、現地の村や町を爆撃している。



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アフガニスタン東部に対するアメリカ軍無人機の攻撃により、
少なくとも民間人3名が死亡しました。



プレスTVによりますと、アメリカ軍の無人機は、
17日土曜、数回にわたり、アフガニスタン東部ナンガルハール州を爆撃しました。


ナンガルハール州の行政関係者は、
これらの攻撃による死亡者のうち、1名は少年だったとしました。


15日木曜にも、ナンガルハール州の警察は、
同州のラアルプール地区へのアメリカ軍無人機の攻撃により、
少なくとも6名が死亡、他3名が負傷したことを明らかにしました。



アメリカは、イエメン、パキスタン、アフガニスタン、
ソマリアで、無人機を用い、意図的な殺害を行っています。




アメリカは、これらの攻撃で、テロ組織アルカイダのメンバーを
標的にしていると主張していますが、地元当局や目撃者は、
この数年間、アメリカ軍無人機の攻撃による死者のほとんどは民間人だったとしています。

http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/51408-
%E7%B1%B3%E7%84%A1%E4%BA%BA%E6%A9%9F%E3%80%81%E3%82
%A2%E3%83%95%E3%82%AC%E3%83%B3%E6%9D%B1%E9%83%A8%E3%
81%B8%E3%81%AE%E6%94%BB%E6%92%83%E3%82%92%E7%B6%99%E7%B6%9A


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北朝鮮への言いがかりと独自制裁、
ベネズエラやロシアに対する経済制裁など、
オバマ政権になってから、むしろ軍事色は濃くなるばかりだ。



そういう中でキューバだけがお許しを得られるとは思えない。

日本では平等に対話がされているような報道がされているが、
実際はどうなのだろうか?


なにせ、キューバにその人ありの革命家、
フィデル・カストロの言葉が今回の交渉では一切、伝わってこない。


最近の共産党が大日本帝国に弾圧・投獄・拷問・処刑されていた
第1世代の面々の記憶を受け継げずに、得票率の向上を目当てに天皇制に対して
融和的な姿勢を見せているのと同様に、保護国(事実上の植民地)時代の
記憶がない世代が多くなった今、経済の活性を狙って安易に懐柔策に応じたとしたら?


カストロは今年で88歳、キューバが今まで頑なに米国と対決姿勢をとれたのも、
ひとえに彼のカリスマがあってこそだった(無論、米国の強硬政策も大きな理由だが)


長生きしたとしても、もう10年もたたずに英雄はこの世を去るであろう。
そして、このタイミングでアメリカとキューバの和解。


秀吉が亡くなった途端に家康が手のひらを返したような、
そういう不穏な動きを感じるのは気のせいだろうか……


今から10年ほど前(2006年)、カストロの容体が悪化したという知らせがあった。

結局、その後もピンピンして相も変わらずアメリカの悪党ぶりを告発している
わけだが、さすがに彼ももうすぐ90歳。案外、カストロ逝去のドサクサで
アメリカに攻められるのを恐れて、キューバ側も「和解案」に応じたような気がする。


もちろん、これは妄想の範疇だが、
アメリカという国は本当に信じられないことをする国なので、
(誤報を流して大義をでっち上げ他国に空爆を仕掛け国を滅ぼし、
 その後、かいらい政権を築き、その地域を裏側から操る)、
少しばかりやさしい顔をしたからと言って、そう信用して良いものではなかろう。

フランスのテロとウクライナのジェノサイド

2015-01-19 23:39:47 | 出版・ジャーナリズム論
美人で一躍有名になったナタリヤ・ポクロンスカヤ検事総長。


彼女がフランスのテロ事件の犠牲者追悼行進、
要するにフランス社会の監視体制を強化し、中東へのテロ支援を
正当化するためにオランドがプロデュースした犠牲者追悼行進に、
ウクライナのポロシェンコ大統領が参加したことについてコメントした。


彼女は自身のツイッターに、こう書き込んでいる。

ポロシェンコ大統領は自分の国の国民を殺していながら、
 他人の死を悼むために出かけました。貴方はすごい泣き屋です。高給取りです



ゴルロフカ町は、多連装ロケットランチャー『スメルチ』の白リン弾に埋もれています。
 たった今。人口密度の高い町が


ドネツク人民共和国国防省によると、ウクライナ軍は
最近数日間でドンバスの一般市民居住地区への砲撃を強化し、死者や負傷者が出ている。



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金曜から土曜日にかけての深夜、ドネツクのペトロフスキイ地区が新たに砲撃を受けた。
またドネツク空港地区では、ウクライナ軍と義勇軍の間で砲撃戦が続いている。

リア-ノーヴォスチ通信が、自ら独立を宣言する
ドネツク人民共和国義勇軍本部の情報として伝えた。

死傷者が出ているもようだが、その数は確認されていない。


義勇軍司令部スポークスマンによれば
「ペトロフスキイ地区のルキヤネンコ、グラズノフ、コルガノフ、
ガイダールといった通りでは、いくつかの家屋が砲撃により部分的に破壊された。

又キーロフ通りで砲弾が家屋に命中、2人が亡くなった。
さらにウクライナ・コムソモール通りでは、女性が片足切断の重傷を負った。

なおツィガンスキイ・パショーラック通りの変電施設に砲弾が落ち、
いくつかの通りが停電している。」



昨年4月ウクライナ当局は、2月の国家クーデターに不満を持つ
ドンバス地方の住民に対する軍事作戦を開始した。

国連のデータによれば、この紛争により、
4700人以上の一般市民が犠牲となり、1万人以上が負傷している。
続きを読む: http://japanese.ruvr.ru/news/2015_01_17/donetsuku-ukuraina-kougeki/
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国連の少なめに見積もった報告書でさえ、
数千の民間人がキエフ軍により殺されたと結論付けている。



加えて、ロシアに疎開した難民たちを合わせれば、
この1年で途方もない数の住民が現地で被害にあっている。


私に言わせれば、これは戦争である。


検事総長が怒るのも無理はない。

http://youtu.be/aGn-lV9vjWo
(注意!顔面に破片が突き刺さっている少年の映像があります)

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欧州が、イスラム過激派によるフランスの風刺週刊紙
「シャーリー エブド」襲撃事件への怒りに燃えている間にも、
ウクライナのポロシェンコ大統領は、パリで犠牲者を追悼するデモ行進に参加し、
ウクライナ軍は、ドンバスの一般市民を殺害している。

ドネスクの病院から悲惨なニュースが伝えられた。


8歳の少年イワン君が、自宅の中庭で、
ウクライナ軍が発射したミサイルによって負傷し、病院に搬送された。


イワン君の5歳の弟は死亡、
イワン君は両足と片腕を失い、顔は破片で傷だらけになった。


もちろん、フランスのジャーナリストたちを
殺害した者たちは犯罪者であり、処罰されるべきである。


しかし、イワン少年の身体を不自由なものにし、イワン君の弟、
そしてウクライナ南部・東部の数千人の市民を殺害した者たちも同じく犯罪者だ。



殺害しているのは、ウクライナ軍である。


ウクライナ軍は、ポロシェンコ大統領の指示で人々を殺害している。
そのため、ポロシェンコ大統領も犯罪者となる。


しかしなぜ、ポロシェンコ大統領は刑務所に送られず、パリで行進しているのだろうか?


11日にパリで開かれたデモ行進にポロシェンコ大統領と
肩を並べて参加した西側の首脳たちは、まだこの問いに答えていない。
続きを読む: http://japanese.ruvr.ru/news/2015_01_12/282027741/

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別にウクライナに限らず、最近で言えばイスラエルのガザへの空爆や
ミャンマーでのムスリム虐殺など、非道い事件はいくらでもある。


にも関わらず、監視社会の完成に役立ちそうな事件だけ
ピックアップされ、その他が無視されるのはなぜなのだろうか?



冷戦終結後、フランスでは元左翼の学者が共産主義黒書という本を
書き、いかに共産主義国家が恐ろしい虐殺国家であるかを力説した。


自分たちの立場が危うくなるや、「俺は左翼から足を洗った!」と
アピールするあたり、この学者たちの根性の悪さが伺えるが、それから
もうすぐ20年経つ今、世界で最も人間を殺しているのは民主主義国家だ


そもそも、非西欧圏よりも西欧圏(かつての南米や韓国、東南アジア)
の虐殺や弾圧のほうがよっぽど非道いものだった。


中国の文革やポーランド騒乱は歴史の教科書に載る一方で、
マルコスやピノチェト、スハルトの悪行は省かれているに過ぎない。


こういう先進諸国に都合のよい現代史が今も紡がれている。
その格好の事例がウクライナのジェノサイドであり、フランスのテロ事件なのだろう。

2015年共産党崩壊説について

2014-12-18 00:44:27 | 出版・ジャーナリズム論
キンピーちゃんという元党員のネトウヨサイトに遊びに行ってきた。

同ブログ管理人のキンピーちゃんはサイト設立時に
2015年までに共産党は滅びる!」と自信を持って答えていた。


それがどうだろう、一向に滅びる気配がない。

それどころか、去年の参院選も今年の衆院選も議席を2桁に増やしてしまったではないか。

衆院21議席+参院11議席、計32議席。

ここ10年でも快挙と言えるものだろう。

これに対して社民は衆院2議席+参院1議席、計3議席。


どう見ても、社民のほうがヤバい。


※---------------------------------
別に社民に恨みがあるわけではない。

私が言いたいのは、自民党への反対票が
なぜ社民へ行かないのかということである。

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予想が外れかかっている今、
さんざん、滅ぶ滅ぶと宣伝していた彼が何を思うのか?

それを知りたくて尋ねてみた。


以下、青文字が私の言葉、他はキンピーちゃんと他のお客さんの言葉である。


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2. 反共主義者
2014年12月16日 21:11
はじめまして。いつも楽しみに読んでおります。

今回の選挙は色々な意味で衝撃的でしたね。

共産党は小選挙区でも3位以下が大半で、
比例に救われた部分が大きいですね。

躍進したといっても、維新の約半分の議席数
ですから、ウカウカしてはいられないでしょう。


ところで、たしか、こちらのサイトでは2005年開始時点で
共産党は10年以内に滅びるだか解党するだか
書かれていたはずなんですが、
残すところ後1年ですね。

私はこの状況からどう崩壊するのか
想像もつかないのですが、差し支えなければ
共産党2015年消滅の過程を具体的に教えて頂ければ幸いです。


3. busayo_dic@管理人
2014年12月16日 22:12
反共主義者さま
本当ならもう潰れているはずなんですけどね(笑)
赤旗の収益右肩下がりはいっこうに治りませんし、
  それこそ内部留保を吐き出してしまったら終了です。

ところがどうも昔の党員さんたちが死ぬときに残す
  遺産の一部を党に残してやっているらしくて
  これがカンフル剤になっていると聞いています。

このカンフル剤はたぶん五年くらいで尽きるはずなので、
  それまでは持つ可能性はありますが、日刊紙をやめない、
  あるいはモバイル化(わからなかったら「赤旗モバイル」で検索)
  しない状態のまま収益が悪化すればカンフル剤が足りなくなって死ぬかも知れません。

政党助成金を受け取ると方針転換したり、
  どこかの県委員会や地区委員会がつぶれかけて合併などやり始めたら、
  それが死ぬ前のサインになるかと思ってます。

4. 太宰ファン
2014年12月16日 22:46
なぜ、日本共産党が生き延びているか、ですか?

「北朝鮮化」しているからでしょう。

上から下まで、冷静な(客観的な)判断を放棄して、
赤旗の記事にしたってtwitterにしたって、北朝鮮のテレビのアナウンサー並みの、
マンセーの絶叫ばかり、狂信者の群れ、特に最近は。

逆に言えば、北朝鮮がなぜまだ崩壊していないかを考えることと
共産党が生き延びている理由は、多分同じと思います。

5. 通りすがり
2014年12月17日 21:49
なんだかこのサイトは可哀想な人たちの居場所みたいだな。

もしかしたら、常連さんには共産党をやっつけるネタを探す公安の方がが多いかも。

読んでいるオッサン、図星でしょ!

http://kinpy.livedoor.biz/archives/52122911.html#comments
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遺産を党にカンパしてるって?
そんなん初めて聞いたわ!



http://blogos.com/article/23717/


赤旗(日刊紙)は毎月2億円の赤字になっているのだとか。


単純計算すれば、年に24億円の赤字である。

24億もの赤字を遺産で補てんするとしたならば、
年に何百、何千人もの党員がバタバタ死ななければなるまい。

(1人100万をカンパしたとして、2400体の死体が必要)

あるいは、実は党員は富裕層が多いとか?

いずれにせよ、荒唐無稽にすぎる。



実は、共産党がまもなく滅びるという説はキンピーちゃんだけでなく、
右翼と左翼の垣根を超え、様々な人間が唱えている。


例えば、宮地健一ちゃんは2013年~2017年に滅びると述べて「いた」。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~mike/sizenshi.htm


「いた」と書いたのは、最近は2019年説に変更したからである。
http://tree.atbbs.jp/saiken/all/?n=5392


なお、健ちゃんは前に日本ビジネスプレスの2014年滅亡説を
取り上げ、共産党崩壊のスピードがアップしていると主張していた。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~mike/suijakun100.htm#m41


スピードアップしているはずなのに、
予想崩壊時期を後にズラしているのはなぜなんでしょうかねぇ?



Blogosとかいう筆坂も投稿している
ニュースサイトの編集部は上手く崩壊説をまとめていると思う。


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【新聞チェック】「しんぶん赤旗」が大ピンチ
毎月2億円赤字で共産党本体も破綻一直線か



なかなか普段の生活では目に触れない、
日本共産党の機関紙である「しんぶん赤旗」。


だが、最近でも九州電力による「やらせメール」事件を
他紙に先駆けて報じるなど、赤旗発のスクープも決して少なくない。

しかし共産党こそ、かつての「蟹工船ブーム」のおかげもあって
党員を若干増やしつつも、赤旗の発行部数は右肩”下がり”。


赤旗側も5日付の紙面で
「発行経費を差し引いた日刊紙の赤字は、今年に入って月2億円になりました」と、
その寂しい内情を淡々と述べるほどだ。


ネット上では共産党も「余命3年か」との声も聞かれる中、
10日付の「赤旗」紙面からは、その厳しい財政事情が浮かび上がってくる。

http://blogos.com/article/23717/
(ちなみに2011年の記事)
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赤旗の赤字は共産党の政治力衰退に直結

とデカデカと書いているのだが、その後の躍進はご存じのとおりである。



この手の連中は、赤旗の売上低下→崩壊の危機と主張するのが特徴的だ。


確かに党の収入の殆どは赤旗からの利益なので、
赤旗が売れなくなったら、党の運営自体が危うくなってしまう。


これに党が危機感を覚えるのは当然の反応だろう。

だが、この危機が
今すぐ滅びるレベルかと言えばそうでもない。



ここで、次の記事を読んでみよう。

http://getnews.jp/archives/522514

上記ページの2012年政治資金収支報告の概要を見てほしい。

機関紙誌・書籍が209億円と収入の88%を占めている。

次に支出を見てみると党の運営費に39億5000万を使っている。


つまり、党を運営させるだけなら十分以上に収入を得ているのである。

ただし、機関紙誌・書籍、宣伝等事業費が145億円だから安心して良いわけでもない。


ここで注目してほしいのが同記事の次の箇所。


-----------------------------------
日本共産党を「新聞屋」と見なす場合、
政治資金収支報告書はそのままでは財務資料として使えない。


~中略~

一般企業として評価するためには、「貸借対照表(BS)」と「損益計算書(PL)」が必要だ。
まずは公開されている資産報告の内訳書にもとづいて、日本共産党の過去4年間のBSを仮作成してみた。

このBSを見るだけでも、気になる点がいくつかある。

たとえば預貯金の残高が、2010年と2011年で同じだ。
カネの出入りは当然あったはずなので、これは恣意的に
カネを使って預貯金残高を前年に合わせたと考えるべきだろう。


また土地の残高が約2億6000万円増えている。

PLを見ないと分からないが、
「2011年は何らかの理由でカネに余裕があり、
価格変動しづらい土地を購入して資産を守ることにしたのではないか」と推測できる。

続いて2011年と2012年を比較してみよう。

預金の残高は約1億9000万円増えており、一方、貸付金は1億2000万円、
有価証券は1億3200万円減少している。さらに建物は約2400万円、
動産は約3400万円減少している。このことから、
「2012年は何らかの理由でカネが必要になり、貸付金を回収したり、
有価証券や建物などを売却して現金化したのではないか」と推測できる。


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この記事は、共産党の経常利益が赤字になる年は選挙がある年であること、
今のようにやたらと多く立候補させるスタイルを維持するならば、
新聞だけでなく党費や募金が十分にないと厳しいと評価している。


私も、共産党が躍進するといっても、どんなに多く見積もっても、
衆院40、参院30以上の議席獲得は厳しいと思うし、比例で議席を
稼いでいる政党なのだから、小選挙区であんなに多く立候補させるのは
どうもな…と思う。金の無駄遣いというか。


だが、その反面、証券や建物などを売却・購入して、
きちんと資産管理をしていることが少なくとも数字の上では言える。



つまり、依然、事態は楽観視できないが、だからといって
数年で滅びるような甘っちょろい運営はしていないのである。



キンピーちゃんは政党助成金の受け入れや地方委員会の合併を
崩壊の前兆と考えているが、私は新日本出版社の発刊が指標になると思う。



収支報告書に「機関紙誌・書籍」と書かれていることに注目してほしい。


共産党は「前衛」「経済」「月刊学習」「女性の広場」など、
意外と多くの月刊誌を発刊していて、これに「学習の友」などの
共産党系の出版社の雑誌を合わせれば、かなりの金額を出版に費やしている。


つまり、資金のやりくりが厳しいならば、まずはじめに
月刊誌の休刊、廃刊が実行される。実際に共産党の出版社、
新日本出版社は、過去に新日本新書、新日本文庫というシリーズものを
定期的に出版していたのだが、2000年代はじめをもって終了させた。


本を作るというのは、かなり金がかかるくせに、全然儲けがないという
新聞と比べるとはるかに採算が取れない商売である。

そのわりには、共産党は毎月、6~10冊の本を出版している。
はっきり言って、これは作りすぎだ。

同じ左派系の出版社と比較すると、

高文研が2か月に2~4冊、緑風出版が毎月1~3冊。
どれだけ新日本出版社に金があんだよという話になるだろう。


で、キンピーちゃんや健ちゃんが言うには、
共産党は党員から金を搾り取る悪魔の秘密結社らしいので、
当然、本格的にヤバくなってきたら、新日本出版社の出版頻度を抑え、
その分の費用を別に回すことは容易に想像される。


つまり、新日本出版社が今の調子でバカスカ本を作っている限りは
財源にはまだ余裕があると考えてよい。どの程度あるのかは謎だが。

加えて、選挙において立候補者数が今よりも抑えられるだろう。

少なくとも、「自共対決」をスローガンに、大々的に全国区で
候補者を立てて戦うぐらいの経済的余裕はまだあるようだ。


だいたい、共産党崩壊説というのは、
議席が減り続けるに違いない、部数が減る一方に違いないという
本人の思い込みの上に成り立っている説であり、あまり科学的なものではない。



この手の意見を言う人は、きまって

1・個人的に共産党を恨んでいる、嫌っている
2・言論や世論の右傾化を全く危惧していない
3・というか、極右である。少なくとも反共左翼。
4・「ある党員によれば」など自分しか知らない秘密情報を根拠にする
5・その情報の信ぴょう性は特に気にしない。
6・党員に「それは違うよ」と否定されても気にしない。
7・予想が外れてもケロっとしている。
8・それ以前に外れたことをあえて書かない。
9・思い込みを前提に話す。

という傾向があり、簡単にいえば、そいつにしか知りえない情報を根拠に、
共産党は滅びるーだとか民心を失ったーだとかスターリン政党だーとか
いい加減な情報を言いふらし、後で外れても全く気にしない連中なのである。


「宮地センセの「共産党2019滅亡説」を読むと、
 昔のノストラダムブームのような「昭和の香り」がしている。

 どうやら2016年滅亡説から2019年滅亡説への変更の理由は、
 6年後に衆参同時選挙があるからという理由だが(笑)

 宮地センセの胡散臭さは、間違った推論に対する自己批判もなければ、
 その総括もなく、ただ「願望」をデータの中に見出す「元党幹部」の末路を
 感じざる得ない。


という掲示板のコメントに完全に同意する。

キンピーちゃんも健ちゃんも自分の予想がことごとく外れているのに、
「ある党員の話によれば」と言いながら、共産党悪の秘密結社説を言い張り続けている。


ところで、この共産党=悪を前提に、
不明瞭な情報をもとにして如何に共産党が悪で自壊するだろう存在なのかを
力説し、あと~年で滅びると大口をたたいておきながら、はずしても
ケロッとした顔をして、共産党の情報通を気取る態度。どこかで見たことがある。


・・・そう、これ、北朝鮮や中国をバッシングしている連中と同じなのだ。

私はこのサイトでずっと、いかに今の中国や北朝鮮の情報通が
実際には不正確な情報を広めて、読者に偏見を植え付ける
無責任な詐欺師どもであるかを暴露してきた(池上彰はその代表例)。


こいつらの何が凄いかというと、平然と嘘をつき、
人をだまし、そのことについて一切の罪悪感を感じていないことだ。

こういう面の皮の厚い連中が「無駄じゃ、無駄じゃww」と嘲笑う中、
連中の期待を裏切った共産党は、冒頭に述べたように自民党に反対する
人間たちの受け皿として確実に成長している。

加えて、共産党には若い議員が多い。
今回、当選した議員にも30代や40代の人間が多くいて、
そもそも、リーダーである志位氏自体が60歳だ。

何度目かわからないが、共産党は周囲の嘲りにくじけず、邁進してほしいと思う。

追記・

私は、年度の赤字がマイナス2億円なのに、
毎月の赤字が2億円とかなり大げさに述べた赤旗の記事は、
党員に赤旗を買ってもらうためのブラフだったのではないかと考えている。


党員は全員、赤旗を読んでいるというイメージがあるが、それは違う。
お金に余裕のない党員は読んでいないし、余裕があっても、
読みたくない奴は色々理由をつけて読んでいない。


そういう不真面目(笑)な党員に向かって「買え」と促し、
まじめな党員に向かって「もっと知人に買ってくれるように頼め」と
暗に言っていたのでは?・・・と思う。


キンピーちゃんや宮地並みの思い込みの推論だが。

本などは所詮は広告

2014-11-23 19:10:59 | 出版・ジャーナリズム論
本というのは、つまるところは自分の意見を世に表明するものである。
ストレートにいえば、売名行為の一種にしか過ぎない。


著者にとっては、売れる・売れないよりも、読まれる・読まれない、
それも「有力作家や知識人、編集者の目にとまり、仕事を紹介される」
のが第一目的なのではと思う。

綿谷りさなど、最年少芥川賞受賞者として一時的に有名になった人でも、
現在、単行本3冊(文庫本6冊)しか世に送り出していない様子をみると、
「有名になったあと、いかにコネを作って仕事をくれるように
 努力するかが大事」なんだなーと思わざるを得ない。


「蹴りたい背中」1冊がどれだけ売れようと、
次回作の執筆を依頼されない限りは全くもって意味がないのである。


加えて、ブック・オフなど古本屋の利用客が不況によって増えているので、
新品ではなく、古本で作品を入手する人も多い。

つまり、読者数=新品購入者+古本購入者+図書館利用客+友人から借りて読む人
であって、本屋で売れたというのは、全読者を知る指標にはならないのである。


で、私などは古本で買って気に入った著者の新作を書店で買ったりするので、
それを考えれば、新品が売れる・売れないは書店や出版社にとっては問題だろうが、
あくまで自分の知名度を上げて、読者数を増やす、知識人や編集者との人脈を作る
ことをメインの目的とする著者にとっては、どうでもいいことなのではないか?
(もちろん、気にする著者もいるとは思うけれど)


加えて、近年、電子書籍サービスが充実しつつあり、
10万もかけずに自分の本を作ることができるようになった。


アマチュアは、紙媒体の出版にこだわるよりもまず、
電子書籍を名刺代わりに作って、100円から300円ぐらいのワンコイン価格で
サイト客や知人に読んでもらったほうがいいのかもしれない。

もちろん、読まれればよかろう程度のレベルで、
それで儲けようと思ってはいけない。あくまでも名刺レベルに留める。


そういうミニコミのお小遣いレベルの一人同人誌に
留めておくのが、出版トラブルを防ぐ何よりの対策なのではないだろうか。

自費出版考・2(現在の論壇・言論状況について)

2014-11-23 18:24:47 | 出版・ジャーナリズム論
冷静に考えれば、プロ(上から下までいるけれど)の編集者が
知恵を絞って売り出した本が売れないのに、一般市民が
いきなり本を出したって売れないのは必至なわけだが、
「とりあえず市場に出せばワンチャンあるかもしれない」という
 心理がやはり働くのだろう。


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共同出版とトラブル増加についての経緯


近年、自費出版でのトラブルが急増している背景には、
文芸社や新風舎、碧天舎などが新聞広告などを利用して
共同出版・協力出版などと称される詐欺的な出版商法を
大々的に展開したことがあります。

ほかにも同様の商形態をとっている出版社は複数あります。


問題とされている共同出版とは、
その契約内容から著者が初版の出版費用の一部
(制作費としている場合が多い)を出資する商業出版といえるものです。

出版社と著者の双方が出版費用を分担し著者には印税を支払う契約ですから、
出版社の顧客は商業出版と同様に本を購入する読者でなければなりません。


ところが、実際には著者に出版費用以上の金額を請求しており(水増し請求)、
出版社はなんら費用負担をしていないと考えられます
(実際に費用を分担している出版社もあり、
その場合は問題があるとは考えていません)。

出版社は費用もリスクも負担せずに自社の商品を制作・販売することができ、
著者と本の購入者の双方から利益を得るという
出版社に一方的に有利な出版形態といえます。

不当な請求によって得た利益は契約書籍の出版以外の経費
(原稿募集の広告や営業費など)に流用されていると考えられます。


一冊も売れなくても利益を得られるシステムであれば、
作品のレベルや内容、ジャンルなどに関わらず、
どんな本にも販売を謳って共同出版を提案することができます。

アマチュアの本の販売は困難であり大半がほとんど売れないことを知りながら、
販売を掲げることで著者の気を引いて契約させる商法といえます。


一部の出版社は多くの著者を獲得するために新聞などに広告を出稿し、
錯誤させるような勧誘、不当な費用請求、杜撰な編集、
コンテスト落選者への勧誘、強引なクレジット契約などを
行なってトラブルの増加につながりました。


こうして規模を拡大した出版社は、会社維持のために
多数の契約数を獲得しなければならなくなり、同業者間の競争が
激化してダンピング、経営悪化につながりました。

碧天舎は経営悪化によって2006年3月に、
また新風舎は悪質な商法への批判と放漫経営による
経営悪化が重なり2008年1月に倒産しました。


費用の分担を謳わず、「自費出版」と称して
これと同様の商形態を取り入れているのが幻冬舎ルネッサンスなどの出版社です。


なお、従来から行なわれている自費出版とは、
出版社(制作サービス会社や印刷会社)が
著者の本の制作を請け負うもので(販売サービスを付加させている場合もある)、
出版社の顧客は本の購読者ではなく著者です(著者が出版者である出版形態)。

すなわち、上述した共同出版などとは契約形態が全く異なります。

本の所有権などが著者にあり、
売上金が著者に支払われる点で上述した共同出版より著者に有利です。

http://nakusukai.exblog.jp/10257593/

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結論からいえば、自分が投資するタイプのものには
手を出しちゃアカンというものなのだろう。


前の記事で私は、本が売れないのは、
著者、ライターのコネクション採用が常態化したために、
質が低下し、無料で閲覧できるアマチュアのサイトと大差がなくなり、
結果、金を出してまで買おうとする人間が減少したためだと指摘した。


実際、『世界』だろうと『正論』だろうと、
いわゆる「論壇」というサークルによって書かれている同人誌のようなものに
なっていて、サークルからお声をかけられなければ入稿は厳しい。

そのサークルのレベルが高ければ、質自体は高い水準を維持できる(1)が、
このコネクションありき(学歴、経歴、教授の推薦ありき)のシステムでは、
一般市民が参加できる余地は全くない。

ブログやホームページ(特にまとめサイト)の隆盛には
こういう疎外されたアマチュアの逆襲とも言えるのではないかと思う(2)。


マスゴミと揶揄される背景にも、
自分たちの意見を聞いてもらえないという不満が根底の部分にあるのでは?


本や雑誌で意見表明をしていくというスタイルはもう古いものなのかもしれない。
完全に市場と古い体質に支配されていて、在野の言葉に耳を傾ける気などない。


藤永茂氏や金光翔氏など、傾聴に値する意見を発信する人間は
いくらでもネット上に見つかるが、彼らの意見は論壇からは極力排除されている。


日本の社会運動を考えると、そういった現状、
例えば、藤永氏のリビア爆撃批判や金氏の岩波批判が
言論から民主的に封殺されているという有様は非常に問題があると思う(※3)。



※1
現在の世界や金曜日の劣化はサークル制度の問題点から目をそむけた結果だと思われる。
北朝鮮問題を見ればおわかりなように、このような反権力をうたう雑誌ですら、
売り上げや読者のバッシングを恐れて、大衆に意見を合わせる面がある。


※2
本人たちがHPに書くだけで満足している部分もあるとは思う。

また、HPの場合、トラックバックやコメントを利用すれば、
広告費ゼロで大量の読者を得ることができる。

かつて、私はそれを利用してランキングサイトで2位になった。
(ここはメモ書きのようなサイトなのでTBも送らないし受け付けていないが)


※3
嫌韓などの低レベルな内容の本については、
「若者からの意見」だとか「有名ブログの著者による」といった
 売り文句で、くだらない本がブロガーや素人に書かれている。

右翼本は結構、そういうの(素人に書かせた本)が多いと思う。

右翼の大物(?)、渡辺昇一すら専門は英語学、つまり歴史学者でもない
ただの爺さんが真実の歴史とやらを本に書いているわけだから。


冷静に考えれば、在日コリアンやアイヌの問題にせよ、
プロが書けば、どうしても左翼的になるのだから、
当然と言えば当然なのかもしれない。


古市や古谷などの自称若者世代のアラサー右翼が跋扈している一方で、
左翼には特にそういうアラサー評論家がいないのも、
敷居の高さは案外、右翼のほうが低いという部分があるのだろう。


私は右翼とは対決する立場にいるが、
やはり既存の左翼(岩波文化人)のエリート主義、閉鎖体制については
本当に問題があると思っているので、この点においては右翼のほうが
民主的だと思っている。

自費出版について

2014-11-22 22:00:11 | 出版・ジャーナリズム論
日本を代表する民族学者、柳田國男の代表作『遠野物語』は当初自費出版の形で売られた。
350冊の内、200冊は自分で買い知人に送り、残り150冊が売れたのだとか。

出版不況が叫ばれて久しいが、やはり本は昔から売れないようである。


とはいえ、ピーター・ラビット・シリーズのように自費出版から
ベスト・セラーになったケースはあるし、昨今の書店に並ぶ本の
低レベルっぷりをみると「俺のほうが良い本を書けるぞ」という気は出てくるものだ。



そういう自分の本を売りたい、有名になりたいという
心につけこんだ詐欺的な商法が展開されているらしい。


http://www.publimate.net/knowledge/trouble.html

特に漫画しか読めないアホな右翼向けに書いた小林よしのりの『戦争論』や
やしきたかじんについて出鱈目な内容ばかり書いて今ちょっとピンチな百田尚樹の
『殉愛』など、いい加減な内容をベストセラーにすることで有名な幻冬社


どうも、自費出版でも汚い商売をしているようだ。



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Dさんは2009年10月に幻冬舎ルネッサンスと出版契約を交わし、
約250万円の制作費を2回に分けて支払いました。

また、契約直後からブログを始め、
制作の様子や担当者とのやりとりなど、折に触れブログに書いていました。

編集に際し不満に思ったことは、
編集者がイラストレーターに誤った発注をしてイメージと
異なるイラストになり、文章の修正を求められたことです。


2010年2月に、本の校了を認める印鑑を押しに来てほしいと言われて
会社に行った際、「ドラマ化できる作品」「次回は商業出版で」
「誰も描いたことのない作品」などと言って持ちあげられました。


2010年4月、刊行直後に本の売り方などについて質問したのですが、
担当者からは冷たい事務的な返事しかなく、この頃から信頼できなくなっていきました。

11月になるとネット書店に本が配本されなくなったために担当者に聞くと、
新刊ではなくなるため書店にあまり流通しなくなるとの説明がありましたが、
契約時にはそのような説明はありませんでした。


その後、幻冬舎ルネッサンスのHPに掲載されている
「著者たちのその後」というコーナーについて批判的な感想を
ブログに書いたところ、ブログが炎上しました。

これを契機に自費出版社の問題点などについて発言し、
担当者に疑問について答えてほしいと依頼したところ、
「社内で検討して、年明けにお返事します」とのことでした。


翌年早々、「Dさんの作品を社内で検討しましたところ、
大変面白いので販売にも、今後いっそう力を入れていくことになりました。
実は以前から検討してはいたのですが、著者さんを期待させてはいけないので、
今まで黙っていました」との電話があり、疑惑の追及は沈静化。

次の作品へ意欲を燃やすようになり、本として刊行した作品を
ウェブ掲載する方向で続編の執筆にとりかかりました。

4月に、担当者には、もう二度とやりとりをしないと連絡をしました。


ところが、担当者から「幻冬舎ルネッサンスで本を出した
著者さんの悪口をブログに書いている」という全く身に覚えのない
クレームが電話であり、担当者に問い詰めると、原稿を読まずに
持ちあげていたことを認めました。このようなことがあり、
この会社の問題点を知らせるべくブログに詳細を綴りはじめました。


その後、会社を訪問したところ
「Dさんのことは弁護士に一任してあります。お引き取りください」
と言って威圧され、月末には法律事務所からブログの即時削除を
求める内容証明郵便が届きました。そこには、これ以上誹謗中傷を
書くと刑事事件として訴えるとの記述もありました。

Dさんはその内容証明郵便をスキャニングして
ブログに画像として貼り付けて、読者に説明しました。


しかし、脅しや内容証明によって情緒不安定になり、
5月はじめにブログを削除してしまいました。

そして、新たにブログを立ち上げて、
事実を淡々と書き始めたところ、
再度、ブログを削除するようにとの内容証明郵便が届き、
書籍の流通ストップと契約の解除まで言い渡されました。


~続きはここで~
http://nakusukai.exblog.jp/15936142
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おそらく、こちらの方のケースだと思われる。

http://ameblo.jp/sakainichika/entry-11931356483.html
http://ameblo.jp/sakainichika/entry-11450153045.html


他にも、こういうページも発見した。
http://blog.goo.ne.jp/92freeedition44/c/3550ad06f3565cd369e683d710dc7e2e
http://blog.goo.ne.jp/92freeedition44/e/829a651ed72c58f985b1c8c9c02f8d6e



出版に関して言えば、原稿の持ち込み自体、漫画や小説を除いては
あまり受け付けられていないし、自費出版の場合、費用が高い(200万ぐらい)。

下手をすれば車が1台買えるレベルだ。しかも、それで売れる見込みはない。
仮に増刷できたとしても、その著者が論壇で活躍できる保証もない。


まるでギャンブルだ。
株券を買ったほうがまだマシかもしれない(一応、配当金は得られるので)。



こういう状況の中、自分の本を書いて売るということは、
相当、編集者や読者に媚びない限り、難しいと思う。


冷静に自分が本を売る側に立ったとして、
無名の人間の本を2000冊売るというのは相当厳しいものである。


有名教授やジャーナリストの場合、弟子や同僚、講演にきた客などに著者本人が
売りつけることで元手をある程度とることはできる。しかし、素人にそれは厳しい。


百田や池上のような合法詐欺師の畜生どもが跋扈できるのも、
彼らに知名度とコネがあり、売れる本を書いてくれるからだろう。


会社としては利益を挙げないと倒産するわけで、
内容そのものに問題がある嘘が交じりまくっている本であろうと、
確実に買い手が存在するなら優先的に売りたいと考えるのは当然のことだと思われる。


しかし、それが逆に出版社の首を絞めているような気もする。

というのも、実際のところ、書店に並ぶ本を見ると、
知名度とコネしかなく、きちんとした情報を提供してくれる著者が
絶対的に不足しており、そいつの信者ぐらいしか買い手が
いないんじゃないか、本当に出版社は売る気があるのかと
疑問に思わざるを得ない本が山ほどあるからである。


つまり、有名であるということ(信者がいること)と中身があることは
別問題なのに、前者を優先した結果、中身がない本なのに、
有名教授やその知り合いならタダで著者になれてしまうという
典型的な悪しきコネクション・システムが当たり前になってしまったのである。


いくら一定の売れる見込みがあろうと、中身のない本ばかり
売りつけられては、一般の読者は買わないし、かえって信用を失ってしまう。

私が朝日を読むのをやめたのも、ネットの赤旗や朝鮮新報、
北京週報、ロシアの声等々のニュースサイトのほうが読んでて面白いからだ。
正直言って、朝日の記事は金を出してまで読むレベルではない。


また、中身がないということは、ネットで読めるような内容と文章ということであり、
当然の結果、本を買うよりスマフォやPCで無料で情報を取得されることになる。


一見売れているように見える右翼本が実はその大半が利益を上げるのに苦戦しているのも、
デタラメを書いて周囲を煽るような文章なら、まとめブログを読むほうが安上がりだし、
コメント欄に自分の文章を投稿することもできて、面白いというものがある。


このネット時代、ツイッターやライン、ブログ、フェイスブックなど、
読者は読むだけでなく書くという欲求があるのに、出版社はそれに答えず、
書きたい人が多く並ぶ中、門戸を閉めて、金を差し出すことだけを要求する。


それが売れない本当の理由である。



簡単に言えば、

不味くても信者がいるラーメンを優先して売る

「これぐらいなら家で作ったほうがマシ」と信者以外の人間が自分で作り始める。

アマチュア店が乱立。プロを差し置いて客を取りまくり、大繁盛する。

プライドが邪魔してアマチュア料理人を雇えない。
(アマは雇ってくださいと日々応募してくるにも関わらず)

そのくせに、有名料理人の弟子や知り合いばかり採用する。
ラーメンの味よりも、料理人の知名度を優先してしまう。

結果、不味いラーメンしか作れなくなる。

アマのほうが上手いラーメンを作るようになる。さらに客を取られる。

ラーメンが売れない。常連客だけでなんとか持ちこたえている。
店によっては潰れる。大半が潰れかかっている。

こういう状況である。本に限らず、音楽もそうで、
今やDTM技術の発展(高い機材やプロデューサーなしに本格的な曲が作れる)と、
動画投稿サイトの誕生(レーベルを通さず、自作品が発表・宣伝ができる)によって、
音楽は買って聴くのではなく、サイトで聴くものへと変わっている。

売れているCDなど、信者が異常に多い有名アイドル・グループか
アニメーションの主題歌(ヲタクが買ってくれる)ぐらいしかない。悲しい話だが。


ごちゃごちゃ書いたが、自費出版のトラブルや出版の不況の根底にあるのは、


「本の執筆にはコネクションが大きく絡み、一般人が自分の希望で
 本を出版することができない(書きたいと思っても書かせてくれない)
 一方で、コネさえあれば、どんなクソみたいな内容でも書かせてもらえる」


「本来、本は万人に向けて売るものなのに、実際は著者の支持者が
 喜ぶような内容しか書かせてくれない。売ろうとしない」という問題だと思う。


特に前者の著者選びが完全にコネで決まっていて、誰が本を書くかは
編集者の気分次第だということ、それが結果的に質の低下を招きがちなことは、
新聞やテレビ、本や雑誌に対して近年強まりつつある不信感を抱かせている。


前述したように、市民は今、かつてと違って書くための技術と他者に読ませる手段、
つまりスマフォやPCなどのコミュニケーション・ツールを得ている。

そうある以上、今後の出版業界は書きたいという市民の要求に応え、
自費出版という実は出版した自分の本全部を買うよりも多額の費用を
出費させる悪徳商法以外のアプローチ、つまり積極的なアマチュアライターの
発掘に賭けるしか生存の道はないのではないかと思う。

現実問題、アマチュア作家の本は売れないのだけれど。

どのみち、自費出版や共同出版をするぐらいなら、
ブログで発信したり、原稿持ち込みをしたほうがマシなんだろう。きっと。