時事解説「ディストピア」

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続・憲法試案について

2012-05-05 16:33:39 | 浅学なる道(コラム)
前々回の文章の一部で、他サイトで書いたコメントを
そのまま貼り付けたものがあったのだが……

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天皇を元首にするという文章は大日本帝国憲法のそれであり、
この時点で既に改正でもなんでもないことは明らかです。

国民主権をうたっている以上、世襲制による天皇ではなく、
選挙によって選ばれた大統領か首相を元首とすべきでしょう。

東氏は新自由主義を徹底化すべきと主張していますけれど、
憲法以前に貧困・福祉の対策を考えたほうがよろしいのでは
ないでしょうか?(日本礼賛に基づく排除的ナショナリズムも)

よく朝日=左翼といった図式をもとに左翼批判・朝日批判を
する方がいますけれど、最近の朝日は正直かなり右かなと思います。よくこんなアホな記事載せたもんだ。

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先ほど、サイト主からの返事が来たかと思ってもう一度見てみたところ、
他の人から新たなコメントが書き込まれていたのだが、読んで驚愕してしまった。



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東浩紀はどっちかというと左だと思ってたけど
天皇を元首にするとは極めてまっとうな試論ですね。
期待できそうです。

>わが憲法の最大の取り柄は自衛隊がサクサク動かないようにしている9条の非戦・非武装の条項にある。

国、国民を守るために軍を置くと言うのは今や保守、リベラル関係なく国家として当たり前のことだと思うんですよね。
日本の周辺国、危ない国ばかりですからね。
国をちゃんと守って初めて平和外交もできるんです。
その後に大きな政府か?小さな政府か?という意見が分かれることはあるでしょう。
いつまでも護憲平和主義の時代じゃないでしょ。

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……ちゃんと私の文章読んだのか?


天皇を元首とする時点で戦前の憲法に逆戻りする内容だという
指摘の後にどうしてこういうコメントが残せるのかさっぱりわからん。

日本語が読めないのか、書かれた文意が理解できないのか。


私が天皇制に反対する最大の理由は、
天皇制の存続にこだわるために降伏を渋っていた間に、
長崎に原爆を落とされたという事実にある。

また、敗戦後も天皇制の継続にこだわるあまり
国民主権に否定的であったこと、

天皇が勝手に最大刑を死刑とした
治安維持法が戦後も失効せず
三木清をはじめとして
多くの無実の人間が獄死したこと
も理由として挙げられる。


日本国憲法では、何だかんだで天皇制の基礎たる
天皇のシンボル化が保障されているんだから別に現状のままでいいんじゃないだろうか。


しっかし、頭の悪いコメントだなぁ・・・突っ込みを入れると

①西浩紀はポストモダニズムの論客でガチガチの右派。
 ナチスを絶賛したハイデガーやナチスに思想を利用されたニーチェが
 ポストモダニズムにカテゴライズされるあたりからもわかるように
 ポストモダニズムの論者は結構保守的な人が多い。

 特に西さんは新自由主義の信者でもあり、左であるわけがない。

②根拠が不明瞭。

>天皇を元首にするとは極めてまっとうな試論ですね。期待できそうです。


天皇制による被害の1部を先述したが、こういった事実を踏まえれば
天皇の元首化のどこらへんが極めてまっとうなのだろうか。

この前の記事にも書いたが、世襲という非民主的な手段で
国家の代表を選ぶのは、かなーり前時代的なのだが・・・


③決め付けが多い。

>国、国民を守るために軍を置くと言うのは今や保守、リベラル関係なく
 国家として当たり前のことだと思うんですよね。

国を守るのが当たり前なら、キム家の軍事独裁政権も
「当たり前」の行為にならざるを得ない。

特に北朝鮮は四面楚歌の状態だから、平和のために
軍が必要という論理を肯定してしまうとこの国は
永遠に非軍事化ができなくなってしまうだろう。


そもそも、大体の戦争は他国から自国を「守る」という
名目で行われた(ベトナム戦争しかり第1次世界大戦しかり)。

グアンタナモでアラブ人を拷問にかけていたアメリカ米軍だって
「国防省」の管轄だ。国を守るために暴力機関を設けるのが当たり前とは限らない。


最低限度の戦力ならいざ知らず、日本の軍事力は
世界でもベスト5に入っている。これ以上の軍拡は他国に対して
警戒心を抱かせる行為に他ならない。



>日本の周辺国、危ない国ばかりですからね。

北朝鮮が一番敵視しているのは韓国。
そもそも北朝鮮は朝鮮国一帯を自国の領土とみなしている。

中国はインドと敵対しているし、ロシアと台湾は基本的に親日だ。
マスコミに踊らされてはいないだろうか?

防衛大の孫埼教授も指摘しているように、
日本のような経済大国を攻撃すると、世界経済に大混乱が起きる。

日本側から仕掛けられない限り、戦争は起きない。
また、近年は軍よりもテロの被害のほうが先進国では深刻で、
去年の震災を考えてもテロ対策のために特殊部隊の養成や
災害救助のためのスペシャルチームの育成が必要だ。

当然だが、災害救助には銃や戦車は必要ない。
今後の日本に必要なのは軍隊ではなく、救護隊である。


>国をちゃんと守って初めて平和外交もできるんです。

そのために軍隊という暴力機関を用いなければならない理由は
どこにもない。逆に周辺国を積極的に軍縮させることが効果的だ。
(ペレストロイカ時の米露がそうであったように)


>その後に大きな政府か?小さな政府か?という意見が分かれることはあるでしょう。

震災後、いまだに16万人が避難を続けて帰宅できない現状にある。
また、生活補助を受ける世帯は年々増加し、その補助すら受けられず
餓死する世帯もニュースになり、経済格差は縮まるどころか開きっぱなしだ。

まずは、身近な生活の改善(社会保障の拡充とそのための財源作りとしての
富裕税の設置と大企業に対しての法人税の増加)が必要なのは明らかだ。

また、大きな政府か小さな政府かといった二元論では語れないのが
政治であり、あまりにも考えが安直過ぎる。

>いつまでも護憲平和主義の時代じゃないでしょ。

いますぐアフリカに行って戦ってこい。


私が不思議なのは、私たちの生活が守られているのも
基本的人権を憲法で保障され、かつ戦争放棄によって
戦争による犠牲を潜在的に防いでいるからなのだが、
悪い意味で憲法を変えたがる輩は
自分で自分の首を絞めていることに気づけないのだろうか?


いっつも不思議に思うのだが、戦争放棄を廃止したら、
場合によっては戦争が起き、日本が戦場になるという
想像はしないのだろうか?



よっぽど楽観的か馬鹿かのどちらかなんだろう。

フランス大統領選 サルコジ氏とオランド氏

2012-05-05 13:49:34 | 国際政治
明後日に開かれるフランス大統領選。
個人的に驚いたのは、典型的な社会主義的政策を掲げるオランド氏が
対立候補者になるほど影響力を及ぼしていることだった。

消費税減税、富裕税導入、中小企業の融資&終身雇用の推進、原発からの撤退。
典型的すぎると言っていいほどの社会主義的政策である。

日本ではこういう人物は、1つ議席を取れればましといった左派系野党に所属して
たいていの場合、落選するものだが、フランスはそうでもないようだ。

日本はアメリカに次ぐほどの大ダメージを08年の世界恐慌で味わったのだが、
どういうわけだか橋下氏のような超典型的な新自由主義者を持ち上げ
同じ道を進もうとしている。この違いはどこから来るのだろう。

朝日新聞 東浩紀 憲法

2012-05-01 19:00:49 | 浅学なる道(コラム)
朝日新聞に西浩紀(※)のインタビューが載っていた。
なんでも憲法の改正案を作ったとか。天皇元首で日本国を尊重させる内容らしい。


天皇を元首にするという文章は大日本帝国憲法のそれであり、
この時点で既に改正でもなんでもないことは明らかです。

国民主権をうたっている以上、世襲制による天皇ではなく、
選挙によって選ばれた大統領か首相を元首とすべきでしょう。

東氏は新自由主義を徹底化すべきと主張していますけれど、
憲法以前に貧困・福祉の対策を考えたほうがよろしいのでは
ないでしょうか?(日本礼賛に基づく排除的ナショナリズムも)

よく朝日=左翼といった図式をもとに左翼批判・朝日批判を
する方がいますけれど、最近の朝日は正直かなり右かなと思います。よくこんなアホな記事載せたもんだ。



歴史的には、日本国憲法制定の際、幣原内閣は天皇制を廃止を阻止するために
国民主権を認めたという、ものすごーく後ろ向きな経緯がある。


新しい国家を考えるならば、皇室を宗教法人の一種とし、完全に無政治化させるべきだろう。
天皇制の廃止と皇室の廃止は別のベクトルだから、特に廃止しても問題はないと思う。

国家の象徴という点も、皇室を敬愛する人たちの意見として認めればいい。
憲法に明記する必要はない。憲法は最高法規なのだから、本当にどうしてもこれを
書かなければ国家はダメダメになってしまうという文章を記すべきだ。

つまり、貧困や差別をなくすための生存権を拡大した憲法が今後必要になるのだろうと思う。


※東は2011年東日本大震災の折、義捐金を送るまでもなく、地震怖い!とビビりながら実家に逃げた。
「実際、逃げたほうがメリットが多いし(笑)」と開き直っていたその時に静岡で
地震が発生。狼狽する東の様子を見たネットの人間は彼を西浩紀と命名した。

大体、3.11の時に自分の保身を第1優先しておきながら、震災を語る精神が
本当に信じられない。こいつといい仲正といい萱野といい、なんで現代思想史や現代思想家って
適当なこと喋るだけで金もらっているんだろう?学問的には終わった世界だなぁ・・・