時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

フランス軍、イラクの小学校を空爆

2015-11-26 22:13:55 | 中東
フランス軍の戦闘機が、イラク北部モスルの東部にある小学校を空爆し、生徒28人が死亡しました。

ドイツのDPA通信が、イラク軍の将校の話として伝えたところによりますと、
フランス軍の戦闘機は、25日水曜、モスル東部の小学校を爆撃し、
これにより、生徒28人が死亡、5人が負傷しました。

テロ組織ISISが犯行を認めたパリでの同時テロの後、
フランスは、イラクとシリアにあるISISの拠点への空爆を拡大しました。

フランス国防省の発表によりますと、フランスの戦闘機は、24日火曜、
モスルの西45キロの場所にあるISISの訓練キャンプと司令部を爆撃しました。

フランスとその同盟国は、
シリア、さらに国連の許可すら得ずに、
シリアのISISに対して空爆を行っています。


(http://japanese.irib.ir/iraq/item/60114-%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%BB%8D%E3%81%AE%E7%A9%BA%E7%88%86%E3%81%A7%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%
AF%E4%BA%BA%E3%81%AE%E5%AD%90%E4%BE%9B%E6%95%B0%E5%8D%81%E4%BA%BA%E3%81%8C%E6%AD%BB%E4%BA%A1)



案の定である。

世間では、ロシア軍とトルコ軍のいざこざが注目されているが、
見えないところで、フランス軍は罪のない子どもを殺している。


ロシア軍、トルコの救援車列を空爆か

↑ロイター通信の記事、よく読むとロシア軍が空爆した証拠はないらしい。
 情報源はトルコの過激派と「人権団体」。

もちろん、ロシア軍がやっていない証拠もないのだが、
このような不確かな情報がすぐさま報道される一方で仏軍の小学校爆撃は取り上げられない。

看過されるサウジアラビアのジェノサイド

2015-11-26 21:54:56 | 中東
サウジアラビアのジェノサイドが終わらない。

イエメンの国営サバ通信によると、24日火曜、サウジ軍の戦闘機がジャウフ州の住宅地を攻撃し、
落下地点にあった家屋に住む一家(10人)が全員死亡した。同時刻、サウジ軍はサヌア州でも空爆。
前日には、イエメン北西部のハッジャ州のラジオ局を攻撃した。

イランラジオによれば、11月24日時点で、サウジと同盟国の攻撃で、
一般市民数千人が死傷、数万人が難民となり、医療等の重要施設の80%が破壊されている。


これは、どこかに潜伏しているテロが行ったものではない。
サウジアラビアという国家の軍隊が堂々と行っていることだ。


フランスのテロ事件はあれほど大々的に報道されたのに、
なぜ、サウジアラビアのジェノサイドはこうまで無視されるのだろう?

私の知る限り、きちんと特集を組んで報道したのはイランラジオとスプートニクのみ。
まぁ、探せばロシア・トゥデイやシリアタイムスあたりも書いていそうだが、
少なくとも日本の主要新聞では、そんなことは起きていないかのようにスルーされている。

イエメンに住む人間は何人死のうがどうでもいいかのようだ。

こういう事態に対して、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、
さすがに少しは取り上げているのだが、いわゆる喧嘩両成敗手法を用いており、
よく読むとサウジの虐殺は直接書かれず、国内の武装組織の非難に集中している。

アムネスティは、きちんと調査を行っていると書いているが、
調査をしているのであれば、どうしてサウジの連日の空爆に無頓着なのだろう?

例えば、イランラジオはサウジの空爆でインフラが破壊されたことに触れているが、
アムネスティの場合、「紛争によって」破壊されたと書いている。

主語がぼかされている。

イエメン:サウジアラビアらがクラスター爆弾を使用か

上の記事も一件、サウジを非難しているように思われる。
しかし、冷静に考えれば、冒頭に挙げた事件のように、サウジは今も空爆を続けており、
クラスター爆弾を使おうと使うまいと、現地で人は殺されている。

空爆ではなく、クラスター爆弾使用を責めているこの記事は、
あたかも、ある殺人事件の裁判で、殺人そのものではなく、
凶器が非合法のナイフだったことに検察側が憤っているようなものだ。

仮にクラスター爆弾でなければアムネスティはどう動いたのだろうか?
どういう爆弾を使ったかではなく、数ヶ月以上に続く空爆そのものを非難して欲しい。

この一見、サウジの空爆に触れているようで、実のところ、それほど触れていなかったり、
敵対勢力も同時に非難することで相対的に同国の責任を軽減する手法。どうなのだろう?

韓国でもパククネ政権が警察を動員させてデモ参加者に放水・催涙液を発射し、
29人が負傷、26人が連行され、デモを扇動したとの疑いで国内の労組の家宅捜索が強行された。

話によると、この13万人が参加したデモでは民衆による暴力もまたあったらしく、
パク政権や政府よりの新聞は、これを理由にパク政権の弾圧を看過している。

アムネスティの「どっちもどっち」の姿勢もまた、それと同じ匂いを感じる。
被害側を加害側と同列に置くことで、加害者の行動を事実上、認可している。
事実、ここ8ヶ月におけるイエメンに関する記事は、わずか4~5件のみ。

一言、二言ふれて「いけませんよー」と言うぐらいなら誰でも出来る。
左翼や人権団体に求められているのは、もっと強いNoの意思だろう。

アムネスティばかり責めてしまったが、実際はどこも似たり寄ったりだ。
知ったところでどうにもならないことも確かにあるし、
調べようとしても限界があり、どうしても非英語圏の話には疎くなるものだが、
イエメンへの侵攻はわりと簡単に手に入れられる情報。無視して良いはずがない。
仮にも人権や平和というものを尊重しているのなら、一言ぐらいは触れてもいいはずだ。

靖国神社の爆発事件はテロの仕業じゃない(たぶん)

2015-11-24 23:47:27 | 中東
「たぶん」の話だと思って読んで欲しい。

昨日の靖国神社で起きた爆発事件に関して、
すでにテロの犯行と半分認めた報道が行われている。

まぁ、それ自体は別にそこまで問題視してはいないし、
なかでもアンドレイ・イワノフ氏の論考は中々興味深い内容である。


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エネルギー価格について言えば、その下落は
米国がシェールガスや石油に切り替えようとしたことだけが原因で生じたのではない。
その試みはあとで不成功におわったのだが。

石油価格の下落は「IS(イスラム国)」がシリア、イラクの石油採掘施設のかなりの部分を強奪し、
石油を1バレル5~10ドルとほぼ投売り価格で売りはじめておこった。


ISの石油購入国リストにはトルコ以外にEU、米国、日本も入っているという証拠がある。

これが本当であれば、米国主導の反IS連合軍が1年もの間ISの掌握した領域を空爆しておきながら、
テロ組織の主たる資金源となっている石油採掘インフラを破壊しようともしなかったわけがわかる。
これはつまり、EUも米国も日本も、事実上ISに資金を提供していたことに等しい。

これによって米国、EU、日本が受け取ってきた利益のは安価な石油にはとどまらない。

20世紀前半、欧米はオーストリア、チェコスロバキアの占領や
ユダヤ人の虐殺には目を塞ぎ、ナチスドイツを止めようとはしなかった。
なぜならナチスドイツを利用し、共産主義のソ連と戦わせようと期待をかけたからだ。

そして今、西側はどうやら強力になったISを利用し、
自分らにとってのライバルや敵と捉えるロシアと中国と闘わせようと期待していたらしい。

だからこそ、ISやその仲間組織のテロリストが
中東や北アフリカで一般市民を殺害することには目をつぶってきたのだ。

だがそれは失敗した。テロリストらはパリで自分たちの存在を見せ付けた。

彼らがそこで殺したのはアラブ人でもロシア人でもない。白人だった。
これでやっと西側も事態のおぞましさを完全に意識し始めたかのようだ。

繰り返すが、西側がこの陰惨さを意識するにはパリの大量虐殺を待たねばならなかった。
だが安価な石油の購入はやめたわけではない。この互恵的でモラルに反するビジネスを
ロシアの爆弾や巡航ミサイルが停めることができるのではないかという期待はある。

だが、視力を取り戻し、テロへの支援を完全に打ち切るために
どうしてもあれほどの流血のテロを経験せねばならないのだろうか? 
靖国神社の公衆便所を少し爆破するくらいではわからないのだろうか?

続きを読む http://jp.sputniknews.com/opinion/20151124/1212162.html#ixzz3sQACfgcd

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ISISが売る石油を日本が買っていた・・・

証拠があると書かれているだけだが、仮に事実だとすれば、これは凄まじい矛盾。
国会議事堂の前で「戦争はんたーい」と叫ぶよりもISの石油を買うなと訴えたほうが効果があるのでは?

まぁ、それはともかく、今回の事件、
非常にグレーではあるが、テロリストの仕業ではないというのが私の見解だ。

理由は
①被害が少なすぎる、②個人の犯行、③犯行声明がない の3点が挙げられる。

テロというのは、デモと同様の示威行為であるから、声明を送るのは必須であり、
また、ISISは言うまでもなく、テロとは組織的な犯罪であり、個人が魔がさして行うものではない。

今回の犯行では、少し穴が開いた程度だが、予め訓練を受けた人間の仕業ならば、
少なくとも公衆トイレは半壊するか小火が起きるくらいのことがなければ、少し不自然だ。

ついでに言えば、去年の12月に靖国神社が右翼に放火される事件が起きたが、
これもまた素人の犯行で、大した被害にならず、犯行動機も「英霊になりたかった」という
とても個人的なものだった(あまりに意味不明なので右翼のふりをした左翼説も浮上した)。

つまり、被害が少なく、組織的な犯行ではない以上、
理由は不明だが、個人が突発的に行ったものではないかと思われる。

一番、ありそうなのがテロに便乗した愉快犯の犯行。

犯行動機は後から何とでも言えるわけだし、犯行声明を出さないのも、
テレビやネットの反応を見るだけで満足しているからではないだろうか?


とか言っておきながら、思いっきりISISの関係者だったら、とても恥ずかしい。

パリのテロとイエメンの空爆(監視が強まる欧米、空爆される中東)

2015-11-24 23:40:09 | 中東
パリのテロ事件を利用して、各国がここぞとばかりに社会の監視化を進めている。
その余波で、テロとは無関係の人物が被害を受けるアクシデントも発生した。

アラビア語話した2人を一時搭乗拒否、パリ襲撃で不安広がる

韓国で、ISISの関与が疑われる10名の人物が逮捕

自民党が持ち出した「共謀罪」の危険すぎる中身!
テロ対策は嘘、トイレ落書き計画リツイートするだけで逮捕も


共謀罪、盗聴法、マイナンバーのセットで「監視社会」実現、
憲法に緊急事態条項…安倍政権はヒトラーと同じだ


韓国ではISISの構成員あるいは関係者と思われる人物を逮捕したとのことだが、
逮捕したのがあの国家情報院(国情院)である時点で、身構えてしまう。

この国情院は、証拠を捏造して韓国の野党政治家を逮捕するわ、
大統領選の時に、パク・クネのライバルの誹謗中傷を5万件もツィッターに書きこむわ、
実際は生きている北朝鮮の高官が粛清されたと発表するわとウソばっかりつくプロパガンダ機関で、
その前身にあたるKCIAは、軍事政権時代に多くの市民を逮捕・拷問にかけていたところである。
(ちなみに最大の盟友であるパク・チョンヒもKCIAの人間に殺害されている)

本当にISISの関係者が逮捕されたかどうかは、すこぶる怪しいものだ。

リテラの記事(梶田陽介氏が執筆)は共謀罪について大変わかりやすく書いている。
個人的には、リテラの記事がなかなか良いのは、ライターの梶田氏の貢献が大きいと感じる。
それだけ、彼の記事は結構読ませる内容になっている。

ただ、個人的には「安倍政権はヒトラーと同じ」というフレーズは少し違うと思う。
むしろ、彼の目指す監視社会は、現代アメリカのそれを模倣したものだろう。


監視と密告のアメリカ(成甲書房、2004年)
(本書の一部はGoogleBookから立ち読みすることが可能)

絶版本だが、ここで語られている内容は今の安倍政権が目指しているものと同じだ。
例えば、8~10ページで書かれている(ここから読める)ように、
アメリカの愛国者法ではデモをするだけでも法的には逮捕することができる。
国内テロを幇助したと疑われる者に対しても盗聴・逮捕・起訴する力が与えられ、
場合によっては、宿泊されただけでもテロの一味として捕まる恐れがある。
これなどは、まさに今、安倍政権が成立させたがっている共謀罪に関する法案と同じものだ。
これだけベッタベタの親米政権が現代アメリカ社会を理想のビジョンにしないわけがない。

では、これだけ監視下に置かれているアメリカで事件がないかといえば、そんなことはない
最近はあまり報道されないが、依然、黒人が警官から暴行を受ける事件は絶えないし、
国家安全保障センター(ニューヨーク州フォーダム大学所属)が最近実施した調査によれば、
ISISとの関係を疑われ逮捕された68人の容疑者の中、外国人はわずか3人だったことが判明している。

つまり、テロ容疑者の9割がアメリカ人だったのである。
シリア人は1人もいなかった。このことは何を意味するのか?


アメリカの政治評論家、ドン・デバール氏は、
「シリアで戦い、アメリカで逮捕されたISISのメンバーの多くが、
 この国の市民であることを否定したり、それに驚いたりすべきではない」

「アメリカは、この国にテログループを作り、戦いのために他国に派遣している
 彼らが祖国に帰るのは明らかだ」とコメントしている。


もともとテロリズムという言葉は「国家が民衆に対して行う暴力」を意味したのだが、
いつのまにか私たちは、この意味を逆転させて「個人が国家に対して行うもの」と覚えている。


実際には、ある国(シリア)と敵対する国家(アメリカ、サウジアラビア、イスラエル等)が
さる集団を訓練して、抵抗勢力と称して現地に送り込んでいる。中身は変わっていないのだ。


他方で、パリのテロがここまで騒がれながら、
イエメン国民に対するサウジアラビア軍の空爆は
国際的に、全くと言っていいほど問題にされていない。


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「イエメン人の漁民に対するサウジ軍の再三の空爆は残忍」


イエメンの法律センターが、同国の漁民に対する
サウジアラビア軍の戦闘機による再三の空爆は残忍であるとしました。


イエメンのサバー通信によりますと、イエメンの法律センターは
22日日曜、声明を発表し、イエメン人の漁民に対するサウジアラビアの空爆を非難し、
イエメン西部フダイダ州に対する最近の攻撃で、多数の漁民が死傷した」と表明しています。

この声明ではまた、
「イエメン人の漁民に対するサウジとその同盟国による計画的な繰り返しの攻撃は残忍であり、
 人権に対する危険な侵害とされる」となっています。

このセンターはまた、
「攻撃の継続により、イエメン人の数千世帯の生活が危険にさらされている。
 沿岸地域の住民の生活手段は漁業のみであり、彼らはおよそ8ヶ月前から
 サウジとその同盟国に包囲されている」としました。

この声明によりますと、これまでにイエメンの沿岸部にある島に対する
サウジアラビアの空爆で、およそ150人のイエメン人の漁民が死亡しているということです。

イエメンの沿岸部の地域や、西部フダイダの魚市場などに対する
サウジアラビアの戦闘機の攻撃でも、数百人のイエメン人の漁民が死亡しています。

イエメン法律センターはさらに、国連と国際社会に対し、
サウジアラビアのイエメンへの攻撃と封鎖をやめさせるべく、この問題に介入するよう求めました。


イエメ各地に対するサウジアラビアとその同盟国の空爆は、今年の3月末から開始されており、
これまでに数千人の死傷者と、数万人の難民を生み出しています


http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/60022
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サウジの蛮行は決して国連に無視されているわけではないけれども、
それでも、日本の新聞社やテレビ局、雑誌社の報道姿勢は
まるでフランス人の命は尊いが、イエメン人は何人死のうが知ったことではないかのよう。


言いがかりだと疑うなら、上のような半年以上にわたって行われている
ジェノサイドについて、パリ事件と同レベルの扱いをしたメディアを教えて欲しい。

少なくとも左派系メディアとしては最もマシな部類であるはずのリテラでさえ、
そんな記事はなかった(国内ニュース中心のメディアだから仕方ないとも言えるが)。

右派は言うに及ばず。イエメンという国がないかのような風潮。
私が海外メディアに着目するのは、自国の立場から述べるという限界があるとしても、
日本では透明化されている惨事についてきちんと報道し、怒りを表明するからである。


私たちは自由に民主的に情報を取得しているが、
実のところ、それはあらかじめ非常に制限された情報であって、
日本と言う国の枠の中に閉じ込められていることを自覚しなければならない。
きちんと各国のメディアを通じて多角的に見ていかなければならない。

タクフィール主義という過激な宗教一派を擁し、テロを支援したのも、
イエメンで現地の住民に向けて爆弾を落としたのも、サウジアラビアだった。


なぜ前者、それも欧米人に対するテロはここまで騒がれたのに、
後者は遠い国のお話として済まされているのだろう?しかも空爆はまだ続いているのである。

今、強く抗議すべきなのは、報道すべきなのはむしろ後者だろう。

(また、ロシアの空爆もピンポイント爆撃と称しているが、
 検討が必要だろう。少なくとも私は民間人を巻き込んでいると考えている。)

人権と言う名の凶器 ~国連の対イラン・シリア人権非難決議~

2015-11-21 23:49:43 | 中東
9.11以降にアメリカが名指しした悪の枢軸国、
シリア・イラン・北朝鮮・リビア・キューバの5カ国のうち、
リビアはNATOの空爆とアルカイダの攻撃により文字通り消滅、混乱地帯と化し、
キューバは一応の国交回復に成功したが、未だに制裁は続き領土は返されていない。

そして、シリア・イラン・北朝鮮は
人権侵害をしている国家として国連で非難決議が取られている。

欧米のイスラモフォビアやルソフォビアは言うまでも泣く、
中東における武装組織への軍事支援、空爆は不問にされる一方で、
この3カ国だけ巨悪としてみなされるこの理不尽さ。凄まじいの一言だ。

それでも確かな情報に基づいた報告書ならいいのだが、
北朝鮮のそれについては、後で証言者の偽証が発覚してしまったし、
イランのそれにしたところで、現地の武装組織の言い分を根拠に作成されている。

メディアによく登場するイギリスのシリア人権監視団体も会員が一名のみで、
それも反体制派の人間という思いっきりプロパガンダな媒体だが、
なぜかテレビ局や新聞社は、信頼できる情報としてよく引用している。

こういう状況に対して、
イランラジオのモハンマディ解説員およびアミーンザーデ解説員は
それぞれ、以下のような評論を載せている。


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イランのデフガーニー国連次席大使が、イランの人権侵害を非難する国連の決議を、
イランに存在する事実のねじ曲げを目的とした政治的な行為だとしました。

カナダが提案したこの決議の採択後、デフガーニー国連次席大使は、
「これはイランの事実に反する政治的な決議であり、
 イランイスラム共和国を弱体化させるために調整されたものだ」と述べました。

さらに、
「この決議に関する採決は、イランと6カ国の核の合意が、
 さまざまな問題に関するイランと国際社会の協力の新たな展望を開いている中で行われた」
と述べました。この決議は19日木曜午後、賛成76、反対55、棄権68により、採択されました。


この決議の内容は、イランの人権問題を担当するアフマド・シャヒード国連特別報告者の
報告に基づいて調整されており、この報告者はこれまで一度もイランを訪れたことがなく、
自らの報告を常にモナーフェギンといったイランの反体制派テロ組織から提示された
情報に基づいて作成してきました。

カナダ、アメリカ、シオニスト政権イスラエルの賛成によって可決されたイラン人権非難決議では、
これまで同様、イランでの死刑の増加、表現の自由の侵害、少数派の権利の侵害が非難されています。

この決議がカナダによって提起された一方で、この国は人権侵害に関して、
市民の権利への侵害、移民、とくにカナダの原住民への権利侵害に関する分厚い調書を有しています。

このため、イランは何度となく、これらの決議の採択の目的は、
イランに圧力をかけ、西側での人権侵害から目をそらせることにあると表明してきました。


これにより、イラン非難決議において考慮されるべきことは、
イランにおける人権侵害の主張の証明です。


なぜならイランは他の国と同様、独自の法律や権利を有しており、
それはイランの慣例やイスラム法に基づいて調整されたもので、刑法などの必要性に注目し、
法的なアプローチに基づいて、常にこれに関して進展や状況の改善が行われているからです。

宗教や民族の多様性にもかかわらず、
これらの少数派の権利に関して、イランは、常にその保護に努めてきました。
地域諸国の中でもとくにイランでは、少数派にとっての安全や平穏が維持されています。

こうした中、思想の自由、出版物における表現の自由もまた、市民の重要な権利として、
重視されています
が、残念ながら、現在人権問題は、明らかに捻じ曲げられ、
西側の政治的な目的を推し進めるための手段になっています。

こうした方向で、イランでは裁判の過程をへて死刑判決が下されますが、
アフマド・シャヒード氏の報告で言われているように、
イランでの政治活動を理由に処刑された人は一人もおらず、
麻薬密売など国家の安全や社会の安全を乱した人物にのみ死刑が執行されています。


このため、イランはアフマド・シャヒード氏の行動を大きく疑問視しており、
この疑いは、実際の人権とは何か、現在世界の人権は
どのような状況にあるのかを再認識する必要性を生じさせているのです。

http://japanese.irib.ir/news/commentaries/item/59974
-%E5%9B%BD%E9%80%A3%E3%81%A7%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%A9%
E3%83%B3%E4%BA%BA%E6%A8%A9%E9%9D%9E%E9%9B%A3%E6%B1%BA%E8%AD%B0


国連総会の会議で、人権問題が一部の国によって悪用され続けている中、20日金曜、
国連総会の第3委員会で、シリアの人権状況を非難する非強制的な決議が採択されました。

サウジアラビアの代表は
この決議の草案を提示し、シリア危機の真の原因について触れることなく、
シリア政府にこの国の人々の殺害の責任があるとしました。

この政治的な決議ではさらに、
イランがシリアで行っている軍事的な役割に関しての主張が提示されました。
こうした中、イランはシリアで、軍事顧問としての役割を果たしているだけです。
この決議はイランの国連次席大使の反発を引き起こしました。

イランのデフガーニー国連次席大使は、これに関して、
シリアにおけるイランの存在は、シリア政府の公式な招待を受けたものだ。
 このため、このような決議の採択は、自国の領土における
 平和と安定の確立に向けた各国政府の権利と国際法規を侵害するものだ」としました。

デフガーニー次席大使は、国連のシリア非難決議をテロリストへの贈り物だとし、
「これらの主張の提示は、テロや過激派対策において
 影響力を行使している勢力に対する報復だ」と述べました。

サウジアラビアもまたアメリカやイスラエルと同様、
イランに対する根拠のない非難によって自らの目的を追求していることは間違いありません。

こうした中、人権問題はこの決議の内容に関して
一部の国の反発を引き起こすほど、政治的な問題になっているといえるでしょう。

EUの立場から、国連の委員会で発言していたルクセンブルクの代表は、
シリアにおけるイランの軍事顧問としての役割に関して挿入されたパラグラフに関して、
人権決議の政治化を控える必要性を強調しました。


またハンガリーの代表も、この決議に関する協議のやり方を批判し、
「イランに関する内容は政治的な目的を伴っている」と表明しました。

これに関する同様の発言が、日本やブラジルからも提示されました。

明らかなことは西側は現在、シリアで誤った費用を投じており、
サウジアラビアもこの問題に巻き込まれているということです。


サウジアラビア、カタール、トルコがテロを支援しているのは、誰の目にも明らかです。
サウジアラビアは現在、責任を取るべき事実に直面していますが、
自らの状況に関して回答するのではなく、他者を非難しています。


アメリカも世論を扇動し、テロ対策ではなく、テロへの自らの支援を隠蔽しています。

もし4年前にシリアのテロが真剣に捉えられ、
西側がテログループをより分けて、都合のいいグループを支援していなければ、
現在、テロリズムはこれほどまで拡大しなかったでしょう。

明らかにテロリズムはどんな形であれ非難されるべきです。
しかしながら、テロの指導者はテロを懸念しているように装い、
テロとテロの実行犯、支援者の境界を改ざん、おそらく消し去っています。

テロ対策を主張しているサウジアラビアは、
自ら、過激派、タクフィール主義のテロリストの流れの一部を構成しています。


このため、テロ対策を主張している裏で、真の姿を隠そうとしています。
世界はISISがサウジアラビアをはじめとする一部のアラブ諸国の資金や武器、
アメリカの支援によって生まれたことを知っています。

このことから、この決議は、国連人権機関の弱体化から生じたものであり、
こうした機関の悪用の機会をテロリストの真の支持者に与えているのです。


http://japanese.irib.ir/news/commentaries/item/59983-%E5%9B%BD
%E9%80%A3%E3%81%A7%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2%E9%9D%9
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日本も反対しているのがかなり意外。まぁそれはさておき、
あのサウジアラビアが人権非難ってどういうジョークだよと失笑してしまう。

学者も含めて欧米を未だに特別視していて、人権大国であるかのように考える人がいるが、
実際には、テロ組織に軍事支援するわ、国内でムスリム差別をするわ、
テロ抑止を理由に難民を排除しようとするわ、外国人にむけての監視体制を強めるわ、
極めツケに一国の元首をアルカイダと協力して殺害するといった凄まじい状態だ。

フランスのテロとベイルート(レバノンの都市)のテロとの扱いの差を見ても、
フランスのテロは悲嘆すべきものだがベイルートは別にそこまでではない
という考えが広く受け入れられていることに気づかされるのではないだろうか?

全ての国連機関を否定する気はないが、
この国連第三委員会は以前から大国の道具にされていて、
とてもじゃないが、公正あるいは公平な態度で臨んでいるとは思えない。

で、やはり気になるのはこういう「人権」や「民主主義」という言葉を
政府が他国の政治的経済的従属化の道具として利用している状況において、
いとも簡単に右翼とつるみながら一緒になって援護射撃をする反共左翼の存在。

フランスの状況は知らないが、日本の場合、一部の専門家を除いて、
こぞって左派系の知識人がリビアやシリア、北朝鮮の「人権侵害」を訴えている。

しかし、今、私たちが気にすべきなのはヒトラーやスターリンを悪役にすることで
チャーチルやトルーマンを善玉に変えた詐術であり、元・現共産主義国家を攻撃する一方で、
自国の軍事的経済的征服行為を不問にする先進国の独善的な行いである。

国連の人権非難というものには政治的な意図が隠されていて、
安易に便乗すると、逆に特定の国家の消滅に加担することになる。

その危険性は自覚しておいたほうが良いと思う。

パリ同時多発テロの謎

2015-11-21 23:28:55 | 中東
謎というほど大そうな指摘ではないが、気になるので一応。

今回のパリのテロ事件、ベルギー人のイスラム過激派が首謀者とされているのだが、
あくまでこれは容疑のレベルであり、本人が死亡している今、立証するのは難しい。

フランス政府がどういう根拠でそのベルギー人を首謀者と特定したのかもはっきりしない。
警察と応戦中に死亡したということは間違いなく、犯人グループの一人ではあるが、
実際のところ、彼らが誰の差し金で動いたかは、はっきりとしていない。

そもそも、シャルリエブドにせよ今回にせよ犯人は殺害されているので、
詳しい動機もわからない。フランスの空爆の復讐だとされているが、
別に本人が語ったことではなく、目撃者の証言によるものだ。

今回のテロの結果、フランスのシリアへの軍事干渉はますます強まった。
結果的に見れば、約300人の死傷者を犠牲にフランスの軍事侵攻の大義が出来たことになる。

それだけではない。外国人に対する監視体制がより強化されることになり、結果的に、
フランス及びEUの極右陣営の主張(参戦・軍拡・移民排斥)が全面に押し出される形になった。

このような状況を思えば、自演などの陰謀論とまではいかなくとも、
フランス当局がある時点で真実の究明(犯人の捕獲)よりも、ある時点で
自国を右傾化させるための口実として利用する方向へと路線を変えたことは考えられる。

海外メディアCNN女性記者、政府を批判し休職処分

2015-11-21 00:36:51 | 中東
CNNのエリザ・ラボット特派員が、シリア難民の受け入れを制限することに
関する法律を採択した米国議会下院を批判するツイートを行ったとして、2週間の休職処分を受けた。

同氏は下院が難民受け入れを制限する法律を採択したことに関するニュースへのリンクとともに、
「憤りのあまり自由の女神も首をうなだれる」と記した。

その数時間後、同氏は「編集方針に口をはさんだ」ことを詫び、
先のツイートは「誤りだった」と述べた。それでも指導部は処分を決めた。

続きを読む http://jp.sputniknews.com/us/20151120/1195755.html#ixzz3s2d3Tghc


逆に日本ではワイドショーで外国人の無礼状の拘束や政府による通信傍受の合法化、
要するに社会の監視体制化を盛んに主張しているが、これといったお咎めを受けていない。

『ミヤネ屋』も『ひるおび!』も「仏でテロが起きたのは自由と人権尊重のせい」
…テロを利用して人権制限キャンペーンが


いくら警察の天下り団体とはいえ、公共政策調査会に所属する板橋功氏が
あのアメリカの合衆国愛国者法を高く評価していたのにはかなりの驚き。

この法律は疑いをかけられた外国人を無条件に拘束すること、
その人物は一週間以内に国外追放あるいは告訴されなければならないことを定めたもので、
ジョルジュ・アガンベンの言葉を借りれば、法的に保護されない人物を法的に作り上げた悪法だ

まぁ、こういう法律を素晴らしいと思ってしまうのは警察らしいといえばらしいが。

韓国のほうが北朝鮮より怖い

2015-11-21 00:27:04 | 北朝鮮
このたび、北朝鮮の平和統一省が提案した閣僚クラスの会談に韓国が応じた。

メディア報道:韓国、北朝鮮の求めに応じ26日に閣僚級会談を実施
(続きを読む http://jp.sputniknews.com/asia/20151120/1193323.html#ixzz3s2gVTuz0)

これに合わせて韓国の左派系メディア、ハンギョレも
これまでの徹底した北朝鮮バッシング体制から一変、対話の尊重を主張し始めた。

例えば、私は前々から金正恩政権に変わってから経済や政治の改革が始まり、
ここ数年で経済が向上しているということをずっと言ってきたが、
ここに来てようやくハンギョレもこの事実を認め始めている。

北朝鮮の公式市場が5年間で406カ所に倍増
北朝鮮、羅先特区に150億ドル投資 経済開放に拍車

とはいえ、それでも未だになお、文明国の立場から野蛮人の国を語っている段階だ。

最も気になる点が、パク政権が露骨に反北朝鮮の体制を築いているのに、
これに対して全くと言った反省が見られないこと。


[インタビュー]韓国は南北が関係改善できるよう米国を説得すべき

上の記事では、あたかもアメリカだけが北朝鮮に対して強硬姿勢をとっているかのようだが、
実際には、証拠が国情院(韓国版CIA)に捏造されたことが発覚したにも関わらず、
統合進歩党を北朝鮮の手先とみなし、国家転覆の意図ありと決め付け強制的に解散させたり、
北朝鮮にある川が綺麗だったと述べただけでコリア系アメリカ人を国外追放したり、
パク・チョンヒを称え、北朝鮮を貶める教科書の使用を義務付けたり、
単なる事故だった地雷による兵士の死傷事件を北朝鮮の仕業と称して軍事挑発したり、
やりたい放題だったが、これら動きに対してOKサインを送っていたのが他ならぬハンギョレ
(教科書だけは軍事政権の被害者である韓国民衆の被害を無化するので批判的だが)

右翼も左翼も北朝鮮を敵にしなけりゃ韓国人じゃねぇといった態度である。


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その後、北朝鮮は3回の核実験を強行し、「銀河3号」を打ち上げて
相当なレベルの大陸間弾道弾(ICBM)の技術を確保した事実を見せつける。

その間、朝鮮半島では悲劇が続いた。天安(チョナン)艦沈没、
延坪島(ヨンピョンド)砲撃、地雷爆発などの苦痛を味わい、
この悲劇による悲しみと憎しみの中で今も暮らしている。

9・11テロという韓国と全く関係ない世界史的悲劇が
様々な“バタフライ効果”を経て、韓国人に耐え難い傷痕を残すことになったのだ。

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/22558.html
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このようなコラムを書いているが、百歩譲っても、上の「悲劇」に関しては
北朝鮮同様、韓国政府・社会の責任も重大である。一方的に被害者ぶるなと言いたい。

何度も言うが、北朝鮮は一貫して、米韓合同軍事演習の停止と引き換えに
核開発の見直しを行うと宣言してきた。それをずっと無視してきたのは韓国だ。

むしろ、北朝鮮外交に関して言えば、日韓はアメリカを後ろ盾に、
それぞれ強硬姿勢を好き勝手に強めてきた経緯がある。

特に日本は独自の経済制裁を加え、国内では総連や朝鮮学校への圧力を強化させた。
こういう背景もハンギョレは扱わず、全責任をアメリカに負わせ、
「北朝鮮との関係を改善できる平和の使者は韓国やでぇ!」といきまいている。

これでは駄目だ。

ハンギョレが本気で南北統一に本気であるならば、
まずパク・クネを初めとするセヌリ党の旧植民地支配派を一掃することを目指すべきだ。


実際、植民地時代は日本人の手先となり自国の民を苦しめ、
戦後はアメリカの手先となって日本から経済援助を受けながら軍事独裁政権を築いた連中、
俗に言う「親日派」は現在、軍事政権時代を美化する運動を開始し、抵抗者を弾圧している。

韓国で、デモ参加者50人逮捕


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ソウルで反政府デモによる衝突が発生したことから、
50人以上の抗議者が逮捕され、ほか多数が負傷しました。

韓国の労働組合と市民団体の呼びかけで結成された抗議デモは、政府の通商政策のほか、
2017年から同国の学校教育で国定の歴史の教科書の使用を義務付けるという、
韓国政府の決定に抗議することを目的に実施されました。

この抗議は、この7年間で最大規模とされています。

今回の抗議デモは、労働者団体や市民、農家などのグループの参加により実施されました。

韓国の労働者団体は、労働者部門における政府の新たな政策により、
雇用者側が労働者を簡単に解雇できるようになり、
労働者の職業上の安全が脅かされる可能性がある
と考えています。


今回のデモにおいては、韓国の民主労働組合総連盟のメンバーらが、
この連盟のハン・サンギュン総委員長を逮捕しようとした警官隊と衝突しました。

韓国の裁判所は、法廷への出廷命令に応じなかったことを理由に、
ハン・サンギュン総委員長の逮捕令状を出しています。
同委員長は、暴力行為にまで発展した今年5月のデモを主催したとされています。

抗議者らは一般の車両やバスをも襲撃し、ソウルの警察は直ちに抗議者に催涙ガスを浴びせました。
抗議者の多くは、催涙ガスの影響で気を失い、あるいは警察との衝突で負傷し、病院に搬送されています。
ソウル警察は、抗議者のうち51人が逮捕されたことに触れ、
今回の緊張や衝突の主な要因となった人物の特定を急いでいることを明らかにしました。

抗議者らは、パク・クネ政権やその政策に反対するスローガンを書いた
プラカードを掲げ、ソウル中心部の街路の1つを占拠しました。
また、彼らは大統領府に向かって行進しようとしましたが、配備されていた警察に阻まれました。

韓国の複数の労働組合は、政府が労働法の改変により、
各企業に対し労働者をより簡単に解雇できる権利を与えようとしていると考えています。


しかし、政治家らは、このような動きにより
労働市場に希望の持てない若者たちを勇気づけることになると見ています。

韓国での反政府デモは、同国のパク・クネ大統領が、
最近ソウルでの日中韓三者協議のかたわらで日本の安部首相と会談したことへの
反応として始まりました。現在、様々な分野におけるパク政権の政策への抗議が高まっています。

(韓国政府に対する野党の警告(音声) )
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しかしまぁ、上の労働法改悪に関する政府の言い分、
安倍政権およびアベノミクス支持者とそっくり。


アメリカ追従、歴史改竄、反共、大企業中心経済。
やってることはどちらも同じ。同じ穴の狢が小競り合いしているように見える。

パク政権が国内の人間にやっていることと、北朝鮮に対してやっていることは、
対象が変わっただけで、本質的には同じものである。


ところが、ハンギョレは自国民への弾圧は許せんとする一方で、
北朝鮮に対する抑圧はもっとやれと言わんばかりの態度だ。

それは以前と比べて態度が軟化した今でさえそうだ。
北朝鮮人権決議案、国連委員会を通過

こういう自分たちだけ被害者だという傲慢な態度こそ、
他ならぬパク政権から弾圧を受ける最大の隙を与えているように思えてならない。

パリ同時多発テロ事件の背景4

2015-11-19 23:58:06 | 中東
モスクワ国際関係大学国際調査研究所上級研究員、アンドレイ・イヴァノフ氏の論説。

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テロと効果的に闘うためには、あらゆる諸国の尽力を結集し、
本当の意味での反テロ国際連合軍の創設が欠かせないことは明白だ。
トルコのG20サミットでプーチン大統領とラヴロフ外相はまさにこれを呼びかけたのだ。
こうした連合軍の創設がこんなにも待たれているにもかかわらず、その実現は未だに実っていない。

そうした原因のひとつを先日シリアのアサド大統領は述べている。
アサド大統領は仏国民に対し、パリの血塗られたテロに関して哀悼の意を述べながらも、
まさにこれと同じ悲劇がシリアではもう5年にわたって
ほぼ毎日のように繰り返されてきていることに西側は気づこうとしていないと不平をもらした。


シリアで起きる「反体制派」によるテロは、西側はテロとは捉えておらず、
権威主義的なアサド体制に対する人民の闘いと考えている。


まして今、ISと闘うために国際社会の尽力を結束する必要性を認めながらも、
ケリー米国務長官の口を代表すると米国民は依然として、シリアの悲劇を生んだ張本人は
アサド氏だと名指しで非難しており、アサド氏は「テロリストを集めている」とまで語っている。
ケリー国務長官の出した帰結はアサド氏は退陣すべきというもので、
シリアの移行期の連立政府形成および大統領選挙の準備にアサド氏を参加させることすら拒んでいる。

これはつまり、米国にとってはシリア政策、いや、シリアに限らず、
中東のほかの諸国においてもその主たる目的は依然として、まず米国にとって
都合のよい人間を政権に送り込むための、現地の体制転換でありつづけている
ことを示している。


このなかでは、その政治体制の国の国民の利益や権利は
平和的発展や安全保障の権利を含め、全く考慮されていないのだ。
これが不服をもつ人を大量に生み出し、そしてテロに加わる人の列が増えていく。

こうした米国の政策の囚われの身となりつつあるのがその連合国だ。
これを目に見える形で示したのがパリでの連続テロだった。しかもそれは初めてのテロではない。
テロは英国でもスペインでも起きている。
このほかテロの犠牲には中東で働く日本人も巻き込まれるようになってきた。

ここで重要なのは
これらの諸国はみな、米国の行なう中東諸国に政権交代政策を支持していた
ということだ。
だが、英国人、スペイン人、仏人、日本人もみな、
米国がかつて中東の政権交代に利用したテロリストらの手で殺されていった。

この事実は本来であれば政府を、それが米国政府でなかろうとも、せめて欧州諸国、
日本の政府を揺り動かし、政治的目的のためにテロリストを利用してはならないと悟らせるはずだ。
なぜならばテロリストには「中道」もなければ、「善い」テロリストもないからだ。
いかなるイデアでそれを正当化しようとも、丸腰の人間を殺害する人間に「善人」はありえない。

ところでイデアといえば、米国はたとえば主権国家の政権転覆を行い、
これは専制と闘い、民主主義を普及させるためと正当化している。

だがISのほうがよっぽどあからさまだ。ISはユーラシア領域に
イスラム国家を建国するという目的をはっきり公言し、将来はこの権力を
世界中に広めるつもりだと豪語している。ISがイスラムの規則に反し、多くの血を流し、
無慈悲な方法で奪った領域に権力を打ち立ててによいと考えていることは何ら驚くことではない。

米国はユーゴスラビア、イラク、アフガニスタンを空爆し、
リビアで転覆を起こし、アサド氏に歯向かう者を奨励し、
ウクライナ政権がドンバス住民を相手に戦争を行なうのを支援するなかで、
おびただしい数の罪もない市民が犠牲になっても、
それは悲しむべきこととは捉えられていないからだ。


これを「文明」国の欧州も悲しむべきこととは思ってこなかった。


進行する事のおぞましさが欧州の意識に到達したのは
たった今、その心臓部であるパリがテロでやられた後のことだ。


だがテロ根絶への正しい道を見つけるには、
生きる権利を持っているのは仏、英国、米国市民だけではなく、
シリア人もアフガン人もイラク、ドンバスの住民も
同じように有していることをどうしても理解せねばならない。
なぜなら人間には一級、二級の違いはないからだ。
それはテロリストに「善い」者がいないのと同じなのだ。


続きを読む http://jp.sputniknews.com/opinion/20151118/1181858.html#ixzz3rwxypkca
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思わず大文字にしたくなるほど、良いことを言っている。
パリの事件が起きる前日にレバノンの都市ベイルートで自爆テロ事件が発生した。
この事件の犠牲者も相当な数だったが、パリと比べて扱いの比重はかなり軽いように思える。


アサド大統領はパリのテロはレバノンやシリアのテロと同じものだと述べているが、
これは言外にはヨーロッパのテロばかり重大視するメディアへの非難がこめられていよう。


テロもしかり、北朝鮮問題もしかり、アンドレイ・イワノフ氏の意見は大いに参考になるものだ。
日本の左翼がロシア嫌いでなければ、イワノフ氏の文章がもっと読めただろうにと思う。

テロを口実にした難民(移民)の締め出しについて

2015-11-19 20:38:34 | 中東
ここぞとばかりにオランド政権はシリアへの軍事干渉・移民排斥の正当化に着手し始めた。

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オランド氏は演説で、欧州連合(EU)条約42条7項にもとづき、
加盟国による集団的自衛権の発動を求める可能性を示唆。

ただシリアやイラクへの地上軍の派遣や、
北大西洋条約機構(NATO)による集団的自衛権の発動には言及しませんでした。

内政面では、
テロを起こす可能性のある二重国籍者のフランス国籍はく奪や入国禁止

危険とみられる外国人の早急な国外退去

情報機関と捜査当局の連携強化―などに向けた憲法や法改正を要求。
 治安維持と国境管理のため、警察官、軍人、税関職員を中心に計1万人規模の増員を求めました。

オランド氏が求めていた「非常事態宣言」の3カ月延長は、週内にも議会で承認される見通しです。

「テロでフランスを破壊することはできない。フランスがテロを根絶するからだ」と
演説を締めくくったオランド氏に、議員は総立ちで拍手を送り、国歌を斉唱しました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-18/2015111807_01_1.html
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フランスに限らず、各地で移民排斥に拍車を掛け始めた。
これに対して、トルコが抗議している。



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トルコのエルドアン大統領は、EU諸国は難民たちにドアを閉ざしているとして、EU諸国を非難した。

EUの国境情勢を監視している「フロンテクス」通信の最新情報では、
今年最初の10か月でEUには120万人の移民が押し寄せた。
欧州委員会は、今次の移民危機は戦後最大のものだとしている。

「トルコよりはるかにGDPの多い国々が難民にドアを閉ざしている。
 彼らは言う。『エーゲ海や地中海に沈んでくれ』と。
 220万人の難民たち(編集部注・現在トルコにいる難民の数)が欧州に移動したらどうするのか」。

続きを読む http://jp.sputniknews.com/middle_east/20151113/1162430.html#ixzz3rvuGbHub
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赤旗は、何も言及していないが、危険人物か否かを正しく判断できる保障はない。
実際、あるクルド系デンマーク人である女性が中東でISISを相手に戦った後に帰郷したところ、
当局にパスポートを没収され、危険人物のリストに記名されている。



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パラニさんは、通信社「スプートニク」のインタビューで、なぜISと戦うのかについて語った。
パラニさんは、次のように述べている‐


 私はISがコバニとシンジャルを占拠した時に戦に加わることを決めました。
 なぜならそこでは一般の人たちが襲撃されたからです。私がまだデンマークにいた時、
 仲間のクルド人たちが殺され、誰もどうすることもできませんでした。

 私はとても辛く、穏やかに暮らすことができませんでした。
 そのため私は、戦うために学校、友人、趣味を置いて出かけたのです


パラニさんは、イラクのクルド人武装部隊「ペシュメルガ」に入隊した。

「ペシュメルガ」はすでに1年以上前からISと戦っていた。
「ペシュメルガ」は、ISとの戦いで成果を出していた地域で唯一の部隊だった。

なおパラニさんによると、「ペシュメルガ」は外国からの支援をほぼ受けていないという。
パラニさんは、次のように語っている‐

 私たちが毎回、ISあるいはアルカイダと戦いを開始する時、
 私たちにはよい軍装品がありませんでした。でもISの装備は新しく、それは米国製でした。
 なぜならイラク軍がISから逃げた時、彼らは自分たちの武器を置いていったからです


帰国したパラニさんを待っていたのは、予期せぬお出迎えだった。
パラニさんは、当時の様子を振り返り、次のように語っている‐

 私は休暇を取っていたので、家で15日間過ごそうと思っていました。
 ですが警察は、私のパスポートを没収し、私にはデンマークから出国する権利はない
 という書簡を書きました。それは、私が『国にとって危険』だからだということでした。

 そこには何の根拠もありません。なぜならデンマークはISと戦っている
 国々の連合に加わっているからです。弁護士と一緒に、この処置の取り消しを求めるつもりです。


続きを読む http://jp.sputniknews.com/life/20151119/1187694.html#ixzz3rw0Ts9vH

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現実に起きているのは明確な移民・難民、要するに外国人に対する差別である

よく難民を装ってテロがやってくるという意見を聞くが、
今回の事件にしても首謀者は昨年1月にシリアに渡航したベルギー人であり、難民ではない。

これについては国連難民高等弁務官事務所のメリッサ・フレミンング広報官も
「IS(イスラム国)の人間が難民を装って欧州に向かっているというデータはない。
 我々が握っている情報では、他の諸国からの人間がISに合流している。 
 欧州でテロを行っているのはここに住んでいる人間、
 つまり武装戦闘員が雇った社会のアウトサイダーたちのことだ」
と認めている。つまり、自国の人間もテロを起こすことがある。

フレミング広報官はテロが難民を装うことは100%否定はできないが、
ISに合流しようとシリアに向かった外国人の数がおよそ3万人に達していることに触れた上で、

テロリストには資金がある。彼らは自分の命の危険を冒し、
 欧州に入るための地中海をボートで渡る必要性はない。
」と答える。

私もパリで店を経営していた男性がテロの一員だったというニュースを踏まえた上で、
難民よりもごく普通に暮らしている人間のほうがテロになる可能性が高いと考えている。

外国人がテロを起こすと言うのであれば、
現在、国内に在住する全ての外国人を追い出すしかない。



新宿や渋谷、池袋を見れば、当たり前のように外国人がいるし、
ネームプレートを見なければ外国人だとわからないアジア系の店員もザラにいる。

また、外国人の観光客など腐るほどいるが、
この中にテロリストがいないという保障はない。



テロなどその気になれば誰でもできるのであって、観光で訪れた
アラブ系の観光客がいきなり都心で自爆テロを起こすというのも不可能ではない。

そして、今、問題になっているのは、外国にいる間にテロリストになって
帰ってくるケース(ホームバック型)であり、これは移民排斥では対処できない。


つまり、完全鎖国(外国人を入れさせない、国民を外国へと行かせない)しか
テロを防ぐことは出来ないが、これを主張する人間は何故かいない。


結局、最近の難民に対する姿勢の硬化は、テロを口実にして
排斥主義者が前々からやりたかったことを実行しているに過ぎないのではないだろうか?