東海道五十三次ウォーク旅の記録です。昔の人は江戸日本橋から京都三条大橋までを1日平均約35㎞、13日から15日で歩いたと言います。その道を歩いてみたくなった、10年かかると思っていたけれど、4年弱で歩けた。様々な景色、史跡や遺跡、人との出会い、おいしいものもたくさん食べて元気に旅した記録。
<期間・日数>
2015.3.9~2019.2.11(3年11ヶ月)
2泊3日×7回、1泊2日×3回、合計10回27日間(実際に歩いた日は24日間、観光日3日間)
<歩いた距離>
宿間の距離は493.7㎞(実際に歩いた距離は約517㎞)。1日の歩行距離は平均21.5㎞。
<1日に歩く距離>
最短距離5㎞(舞阪~新居 *浜名湖観光のため)、最長距離30㎞(関~坂下~土山~水口 *交通機関・宿が少なかったため)。
歩ける距離は、季節や体調、標高差、最寄り駅などによっても大きく変わる。7月に歩いたときは、暑さでバテて16㎞くらいしか歩けなかった。また箱根越えは標高差がきつくて16㎞程度。そのほか膝や腰が痛くなったり、足マメができたり、体調をくずしたり、長距離運転して帰宅する日なども距離が稼げなかった。逆に最寄り駅や宿がないところは、逆にたくさん歩かなければならない時もあった。
<歩いた季節>
春4回(3月~5月) 暖かくてちょうどいい季節。春の花が楽しめるけど、ぼーっとして眠たい。5月の連休は高速道路が渋滞した。
夏1回(7月) 地獄の暑さと湿度でつらかった。日陰のないアスファルトの道歩きには向かない。暑さに特別強い方のみにおすすめ。
秋3回(11月) さわやかでちょうどいい季節、紅葉も美しい。からっとした晴れ間を選べば、景色も良く最高。
冬2回(2月) 太平洋側は気候も安定してるので案外冬は歩きやすい。ただし山は枯れ木、雪が降ると峠越えには向かない。
<方法>
江戸日本橋から京都三条大橋を目指すコースにした。理由は遠くから始めて近づく方が気が楽だと思ったから、住まいは関西なので江戸日本橋からスタートした。
週末を利用して10回に分けて歩いた。ゴール地点に車を停めて、電車orバスでスタート地点まで行き、歩き出す方法をとった。
公共交通(JR、しずてつバス、名鉄、近鉄)を利用した。
<週末歩きの長所・短所>
長所は仕事をしながら続けれられること、天候をみて出発日を判断できること、歩くのが2日から3日なので痛めた足や腰の回復ができること、飽きないこと。
短所は予算が高くつくこと、無駄な動き(ロス)が多いこと、車の長距離運転を何度もしないといけないこと。
<予算>
宿泊費 7,000円×17日=119,000円 *4,000円~12,000円くらい(素泊り、食事付き)
交通費 高速通行料(自宅は関西)約90,000円 ガソリン代50,000円 駐車場代15,000円 電車代等36,000円
食費 70,000円
雑費 20,000円(観光費・入場料等) 合計約400,000円(服装や靴の分は含まない)
*週末歩きの場合は、交通費が高い。一度に歩き通す場合は交通費はほどんどいらないので、半分くらいでいける。また日数を減らせばその分安上がり。
<宿泊>
すべての宿場に宿があるわけではなく、あっても多くはない。ほどんどは駅近くのビジネスホテルを利用した。宿場から少し離れていたり、車や電車でで移動した方が宿がとり やすい場所もある。温泉のある湯河原、御殿場、舘山寺、湯の山には車を使って移動した。宿は旅に出る前に予約して出発、連休以外は混雑した日は少なく簡単にとれた。
<持ち物>
リュック(15L)、帽子、日焼け止め、サングラス、着替え一式、タオル、ガイド本、折りたたみ傘(風が強いときはポンチョ)、現金、カード、保険証、免許証、常備薬、洗面用具、携帯食、水、メモ帳、ボールペン、カメラ
<スタイル>
登山用ウエア、フリース・手袋(冬)、帽子、サングラス、フェイスガード(日よけ)、ウオーキングシューズ(ミズノ)、ウオーキング用靴下、トレッキングポール(峠用)
<ガイド本、地図>
ちゃんと歩ける東海道五十三次(山と渓谷社) 名前の通りほとんどこの本で歩ける。ただし、駅の場所が少し分かりにくい。
ツーリングマップル(昭文社) 駅周辺の道路や宮から桑名の国道歩きなどはこの地図が分かりやすかった。
その他ホームページ、ブログなどを参考にした。
<注意すること(失敗したこと)>
・トイレ
公衆トイレは少なく見つからなくて困ったことがあった。コンビニ、スーパー、駅、公園、道の駅、資料館など見つけた時に必ず行くようにした。
・食事
食事処やコンビニなどは国道などの幹線道路沿いや駅周辺にはたくさんある。旧道沿いでないところは全然ないので、携帯食は持っておく方が良い。飲み物は自動販売機があるので、峠以外は困ることはない。
・自動車と自転車
自動車・トラックと自転車が怖かった、特に歩道のない道で車がブンブン通るところ。こちらも交通ルールを守り、細心の注意が必要。
・病気
風邪を引いて調子が悪かったり、頭痛や腹痛など。常備薬を携帯し、体調をしっかり整えていく。
・膝痛、足マメ
膝痛と足マメでつらかった日があった。膝痛にはサポーターとトレッキングポール、湿布などで対策した。靴は自分にあったもので少しゆったり目を選ぶとマメもできにくい。足マメはできてしまうと痛くてしょうがないので、バンソウコウなど早めにはって対策する方がいい。あとは日頃の歩きトレーニングで補う。
・天候
7月の暑さでバテたり、2月は雪や雨風で寒かった日もあった。週末歩きの場合は、なるべくいい天候の日を最初から選ぶ。天気が荒れると分かっていたら行かない。
・道迷い
ガイド本があっても迷うことがある。戸塚駅で逆方向に進んでいたことがあった、都会は方向が分かりにくいので特に難しい。地元の人に聞いてもいい、なるべく早く気がついて元の道に戻る。
<日程など>
日数、宿間(都道府県)宿間距離。最寄り駅、歩行距離、宿泊施設の順
1日目 江戸日本橋~品川~川崎(東京都・神奈川県)17.7㎞。JR東京駅~JR川崎駅、19㎞。「ホテルサンルート川崎」泊。
2日目 川崎~神奈川~保土ヶ谷~戸塚(神奈川県)23.5㎞。JR川崎駅~JR戸塚駅、23㎞。電車で移動「リッチモンドホテル横浜馬車道」泊。
3日目 戸塚~藤沢~平塚(神奈川県)20.9㎞。JR戸塚駅~JR平塚駅、22㎞。帰宅。
4日目 平塚~大磯~小田原(神奈川県)18.5㎞。JR平塚~JR小田原、21㎞。電車で移動、湯河原温泉「グリーンバル湯河原」泊。
5日目 小田原~箱根(神奈川県)16.6㎞。JR小田原~箱根鉄道、16.5㎞。芦ノ湖から送迎あり「KURANJU蔵樹」泊。
6日目 箱根~三島~沼津(神奈川県・静岡県)20.7㎞。箱根鉄道~JR沼津駅、21㎞。帰宅。
7日目 沼津~原~吉原(静岡県)18.3㎞。JR沼津駅~JR富士駅、23㎞。「スーパーホテルJR富士駅前」泊。
8日目 吉原~蒲原~由比~興津~江尻(静岡県)28.5㎞。JR富士駅~JR清水駅、22㎞。車で移動し、「御殿場高原ホテル」泊。
9日目 江尻~府中~丸(静岡県)16.7㎞。JR清水駅~しずてつバス丸子橋入口(JR静岡駅)、17㎞。「静鉄ホテルプレジオ静岡駅南」泊。
10日目 丸子~岡部~藤枝(静岡県)15㎞。しずてつバス丸子橋入口(JR静岡駅)、16㎞。帰宅。
11日目 藤枝~島田~金谷~日坂~掛川(静岡県)26.8㎞。JR藤枝駅~JR掛川駅、27.7㎞。「ドミーインEXPRESS掛川」泊。
12日目 掛川~袋井~見附(静岡県)15.5㎞。JR掛川駅~JR磐田駅、25㎞。「ホテル玄浜坂インター」泊。
13日目 見附~浜松~舞阪(静岡県)27.7㎞。JR磐田駅~JR舞阪駅、。19㎞。帰宅。
14日目 舞阪~新居 *浜名湖観光(静岡県)3.9㎞。JR舞阪駅~JR新居駅、5㎞。車で移動し、舘山寺温泉「ウェルシーズン浜名湖」泊。
15日目 新居~白須賀~二川~吉田(静岡県・愛知県)20.3㎞。JR新居駅~JR豊橋駅、22㎞。「コンフォートホテル豊橋」泊。
16日目 吉田~御油~赤坂~藤川(愛知県)20.8㎞。JR豊橋駅~近鉄美合駅、26.5㎞。帰宅。
17日目 藤川~岡崎~知立(愛知県)21㎞。 近鉄美合駅~名鉄豊明(知立)駅、24㎞。「ビジネスホテルいずみ」泊。
18日目 知立~鳴海~宮(愛知県)17㎞。名鉄豊明(知立)駅~近鉄富吉駅、27㎞。電車で移動、近鉄名古屋駅「名鉄イン名古屋桜通」泊。
19日目 宮~桑名(愛知県・三重県)27.5㎞。近鉄富吉駅~近鉄富田駅、、22㎞。帰宅。
20日目 桑名~四日市~石薬師~庄野(三重県)26.4㎞。近鉄富田駅~近鉄加佐登駅、20㎞。車で移動し、湯ノ山温泉「蔵之助」泊。
21日目 庄野~亀山~関(三重県)13.8㎞。近鉄加佐登駅~JR関駅、16㎞。帰宅。
22日目 関~坂下~土山~水口(三重県・滋賀県)26.7㎞。JR関駅、近江鉄道水口駅、30㎞。「ホテルルートイン甲賀水口」泊。
23日目 水口~石部~草津(滋賀県)23.7㎞。近江鉄道水口駅、JR草津駅、25㎞。帰宅。
24日目 草津~大津~三条大橋(滋賀県・京都府)26.2㎞。京都三条駅~JR草津駅、27㎞。
<歩いて楽しかった道>
・箱根峠越え ・駿河湾からの富士山 ・薩田峠 ・金屋から日坂のお茶畑 ・鈴鹿峠 など
<見どころ>
・日本橋 ・丸子宿 ・宇津の谷 ・袋井宿 ・宮、桑名の渡し跡 ・関宿 ・三条大橋 など
<現代版東海道の見どころ>
・大きな河川 鶴見川、相模川、富士川、天竜川、大井川、木曽川、長良川など
・鉄道、バス JR、小田急線、箱根登山鉄道、名鉄、近鉄、京阪など
・大きな会社、ビル群 首都圏・名古屋周辺のビル群、富士のパルプ工場、名古屋の工場など
<食事>
・関東のそば ・由比の桜エビ ・静岡おでん(静岡市)・浜名湖のウナギ ・八丁味噌 ・大アサリ、ハマグリ ・手羽先(名古屋)
・とんてき(四日市)・みそ焼きうどん(亀山) など
<甘味>
・甘酒茶屋の力餅(箱根峠)・三嶋大社の福太郎餅 ・藤田屋の大あんまき(知立) ・笹井屋のなが餅 ・うばがもちやのうばが餅(草津)
・都路里の抹茶パフェ(京都) など