気づきの日々

毎日、何気ない言葉や思いつきに、ふと気づかされる時があります。
そんな日々のことを書いてみることにしました。

ナキリ

2013-05-03 10:46:58 | 日記

興味深い記事を見つけた。
九十九島 島名考の3 ナキリ 

佐世保中心市街地にも「名切」という地名がある。
2007年12月14日に起きた悲惨なルネサンス佐世保散弾銃乱射事件も
「名切」で起り、なんとなく気になっていた地名で
「名切」だから誰かの名前を切ったのかなと想像してた。

この記事の「名切」は、九十九島湾内にある名切の方で
記事には以下のように書かれていた。

「名切」は伊能忠敬測量日記では「茶切」と書かれていますが、
もともとは「浪切(なみきり)」で、
海に突き出した岬が寄せてくる波を切り分けるような地形のこと。

なんと、「茶切」で「浪切(なみきり)」だったんだ…。
さらにこう書いてある。

伊能忠敬の測量日記には『茶切浦』から『裏海』ヘ横切…。
『前島』と呼ばれる島だったという言い伝えがある。

余談ですが、この名切周辺の字図を見ていますと、
小字「上名切」に寄り添うように狭い小字で「伊加土」とあるのが目につきます。
現地におもむいてみると、なぜ別の小字でなければならないのかが不思議なくらい狭い場所です。

「前島」と呼ばれる島の『茶』を切って、裏の海へ横切った…
波を切り分けるような地形…

「伊加土」
火神軻遇突智(かぐつち)が切られたとき生まれた雷神などが知られている。
〈伊加土(いかづち)〉という用語例があり,イカは〈厳〉を意味する形容詞の語根で,
ツチは〈ミヅチ(蛟)〉のツチと同じく蛇の連想を有する精霊の名であったらしい。

火神軻遇突智
カグツチとは、記紀神話における火の神。
神産みにおいてイザナギとイザナミとの間に生まれた神である。火の神であったために、
出産時にイザナミの陰部に火傷ができ、これがもとでイザナミは死んでしまう。
その後、怒ったイザナギに十拳剣「天之尾羽張(アメノオハバリ)」で殺された。

迦具(かぐ)は、「かか」と同様「輝く」の意であり「かぐや姫」などにその用法が残っている。

かぐや姫
竹取物語の登場人物である月人の女性。赫映姫。

赤が二つも付く名前なんだ…。
黒に赤を混ぜると「茶色」になる。
黄と赤と黒の中間色が茶色。

『茶』は、カグツチであり、かぐや姫?
「輝く」ものにツチが付いた。
リンゴの実を食べたイブを連想する。

ナキリの記事にある正保4年(1647年)の「肥前国平戸領絵図」には、
名切近くの小さな島に「チシキ島」と書いてある。

ちなみに近くの赤崎岳・山頂ちかくにあるのは「軻遇突智(かぐつち)神社」で標高240m。

「茶」を切り、上下に分けたのが「伊加土」
「田原浦」が「俵ヶ浦」になった。
大きな赤丸に「魚浦村」とあるのは「庵浦(いおのうら)」

茶摘みの八十八夜。
お茶犬

なんだかなぁ…。

俵ヶ浦半島は自然が残る地域ですが、要塞の地でもあります。
日露戦争時に作られた砲台群や、その観測所の一部が残っていたり、
250kgの爆薬を搭載したベニヤ製のモーターボート震洋の
訓練施設を兼ねた基地が船越湾奥の下船越に設けられた。
九十九島と震洋

自然と戦争が表裏一体の場所、それが九十九島だった。
綺麗な上辺だけの自然を見て、
裏に隠された戦争の傷跡を見てなかった。
それを反省しました。
元の自然美へ帰すには、隠された部分もちゃんと見て
その時受けた悲しい歴史や心を理解し、キチンと消化して、
「もう、争い続けるのは止めよう」と前を向く事かなと思った。

そこに在るのに「無かったこと」には出来ない。
だから、「在る」事に気付くことが、大切なんだなと感じた。
気付かないから、「ちゃんと見て」と目の前に現れるのだと思う。

     


 

コメント
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