そうか。
「本物」だからなのか。
今までずっとすれ違っていたのは、そこに気付けなかったからだね。
見えないモノ(虚像)を追っている間は気付けない。
逆に「真実」からは遠ざかって行く。
でも私がずっと追い求めていたモノが実は虚像であって、
「目の前の現実」があなただったということに気付いたら、あなたが「本物」だと理解出来た。
私にとってのリアルは最初から、あなただったということなんだね。
幻を見ていたから いつまでたっても実像が掴めなかったんだ。
それに気付いた。
見えないモノに踊らされていたんだね。
だから些細な事が原因で、よく解らなくなっていったんだ。
あの時、誤解してごめんなさい。
あなたは全然悪くなかったね。
私にとって直面していた現実は、紛れもなくあなただった。
あなたの事がはっきり見えた時点で、
それまで追っていたモノが幻影だったと気付けた。
もしかして、もっと昔から同じ時間の流れを歩いていた?
何度も偶然にクロスしていた?
私の記憶にあるいろんな思い出は、あなたと繋がっていたのかもしれないと思った。
特に忘れられない印象深い記憶がある。
あの時、希望の坂を物凄い勢いで駆け降りていたのは、あなただったの?
私の横を凄い勢いで駆け降りたと思ったら、坂を登っていたお婆さんにぶつかった。
驚いた私は隣の医院に駆けこんで救急車を呼んでもらった。
救急車に乗った彼(学生ぽかった)は、物凄く不安そうで
私にも一緒に乗ってほしそうだった。
夜も遅かったし、私はその場に居合わせただけだったのでそのまま帰ったけど
帰りの電車賃はあったのかなとか、一緒に病院に行ってあげればよかったかなと後悔していた。
あの「すがるような目」が印象的で記憶に残っていた。
彼と私とおばあさんの、三人しかいない時に起きた事故だった。
案外そうなのかなと思ったよ。
過去の事は、「知る」だけでいいのかもね。
これからは新しい未来を向いて、前に進んで行こう。
過去から未来へと「方向変換」の時期なんだなと、つくづく思った。
平和で優しい未来に向かって歩いて行こうね。
たくさんの「優しい気持ち」が生まれて、周りに溢れるといいね。
そんな未来を私たちは作り出せると思う。