ブルーシャムロック

此処はtomohiroのオリジナル小説サイトです。
小説主体ですので、小説に興味の無い
人は、退出下さい。

ろーりんぐ・だいず_2

2011-06-29 06:26:54 | 信・どんど晴れ

男は、そう頷いた。この四角い顏はよくマスコミで見る。
学生時代関東に住んでいた頃、友人の一人である追浜彰から
「パンチ・パンチ・パンチ」
という本をPresentされたことがある。
今飛ぶ鳥を落とす勢いの南海静という女性SportsJournalistの処女作で
女子ボクシングに取材した作品である。
彼女の裏には、蟹田敬三が存在したと言われる。
私は蟹田氏を見た
「{パンチ・パンチ・パンチ}は読んだことがあります。」
と彼に言った。
「うれしいね、先日の1980年代の日米貿易摩擦に関する本は読んだ?!当時の
通産官僚に書かせたんだよ。」
と黒糖焼酎を飲みながら答えた。
「まだ、読んでいません。」
私はそう答えるしかない。
それにしても、いろいろな人に本を書かせている。蟹田敬三恐るべし。
「實はさ、此處のMasterが私の責任編集で本を書くことになった。
彼の創作料理のレシピ本だ。」
蟹田氏はグラスをカウンターに置くとそういった。
Masterはうれしそうだった。結構独創的すぎて私も巻き込まれてしまっている。
すごい本になるかな・・。
「ところでだ。加賀美屋の人が取り組んでいる孤島苦に對してだが、
これも本になるかもしれない。」
と蟹田氏は述べた。私は苦いものを食べたような顏をした。
あんな地獄にと当時は思った。
数日後、蟹田氏は徳之島を去っていった。
おわり
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ろーりんぐ・だいず_1

2011-06-29 06:26:13 | 信・どんど晴れ
なんともつまらない、島に来てしまった。
大学を卒業して、何もしないで加計呂麻島の実家に寄生していた時、
徳之島のRyokanの女将という女性に連れられて、徳之島にある加賀美屋という
老舗旅館に仲居として勤めることになってしまった。
島の人々は好意的のようだけれども、自分が島から逃げ出さないように
態与好意的に接している。それが苦痛かもしれない。
今日もApartから加賀美屋に赴く。
私は、勤務が終わったら赴くところがある。
スナック犬田布嶺という盛り場にあるスナックだ。
「こんばんは、佳奈ちゃん。今日はおもしろいお客さんが来ているよ。」
Masterが私の方を見た。ドアを開けてすぐ、Masterはカウンター席に
座るように言う。
促されるまま、私はカウンター席に座った。
「え・・。」
私は絶句した。
「もしかしたら蟹田敬三?!」
つづく
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ある富士五湖記_2

2011-06-21 12:10:27 | 信・どんど晴れ
高垣は笹本の報告を聞いて、障害者の雇用などを考えた。
「障害者雇用とは、如何あるべきなのか。」
高垣自身モニターを見ながら・・・。
「正解はないかな。」
と言いつつ、現在取りかかっている仕事の資料を見ることにした。
程なくして、福岡市に本社のある取引のある団体からメールが来た。
「現在弊社では新作の麺麭を作り、全国展開を行う予定です。
そして、そこに障害者雇用を真剣に見当しています。」
と言う内容だった。
彼は、この団体で、悩み抜いて彼を會社に残すことになった
重役である。彼は、ますます元気なようであった。
「どこもがんばっているようだ・・。」
彼は、自分の仕事を取り組み始めた。
おわり
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ある富士五湖記_1

2011-06-20 16:38:43 | 信・どんど晴れ
東京にある、リストラなどを行う団体。
そこに勤務する高垣健一郎は、いつもの仕事の資料に目を通しながら
ある会社の社内報に目を通していた。
委託先である会社に勤務している笹本という男がそこには映し出されていた。
「笹本さん、本社勤務になってから精力的に働いているな。」
高垣はそう思った。
「高垣君、昔よく取引で付き合っていた笹本さん、中々面白いところにいるだろ。」
と横から団体の代表が笑う。
「はい。」
自分のMAILBOXに目を通したとき、笹本と書いてあるメールが来ていた。
内容はこうだった。
「高垣さん、私は現在富山本社の障害者に関する機器の部門に所属しています。
といっても、此処の首魁の人材登用のブレーンとしてです。東京支社での仕事を
評価されたのと、それと、学生時代ボランティアで富士五湖のある街に
全盲になった人間とともに過ごしていた事があるのです。
彼と、障害者マラソンも一緒に走りました。彼との出来事はいい一夏の
想い出でした。
秋、大学に戻ったとき、彼が事業所を首になったのは悲しい想い出でした。
結局彼は、自らの力で他に就職できましたが・・・。
卒論はそう言った障害者と機械のあり方を書いたのですが、
其れが、なぜだか社長の目に留まってしまい・・・。」
長くなるから此処で終わらせておく。
高垣は一端深呼吸して、
「彼はどんな物を開発するのか。」
とメールを送った。
つづく
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れっど31_參

2011-06-19 06:07:40 | 信・どんど晴れ
私は、下北沢に/_0氏とともに「名無し」さんの演劇を見に行った。
舞台は1960/70年代頃の貧乏大学生の物語だった。
猛練習の甲斐があったのか、東北出身の私たちが見ても
それほど違和感がなかった。
上演が終わって
「でも、あのズーズー弁のキャラは彼女を表しているのでは。」
とぽそりと、/_0氏が口を開いた。
「彼女は神戸出身らしいが、大阪京都あたりの人間と違って
あまり自分の郷里を前面に出す人ではない。何か恥じている彼女そのものとか考えているのですか。」
私は、/_0氏にまくし立てた。
彼女は頷いた。
下北沢から、渋谷行きの電車を待ちながら、
「彼女、映画かテレビドラマ出ることができるかな。」
と私は/_0氏をみた。
「さあ・・。」
と昏くなった風景を見つつ私の目を見た。
「名無し」さんがその後ドラマ專門Channelで主演に選ばれるのはもっと先である。
おわり
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れっど31_貮

2011-06-19 06:06:57 | 信・どんど晴れ
「へぇ。横手さんって三浦金沢市でルームシェアをしているんだ。あこがれますね。」
「名無し」さんは、笑いながら答えた。
「うん。石川の子と奄美の子と一緒に住んでいる。」
と、私は素っ気なく答えた。
「この關東では、鹿児島や沖縄の人は結構居るんですよね。でも、奄美の人って珍しい。
私の郷里の神戸には奄美の人はいるな。」
と、「名無し」さんは言う。
私は、初めてRoommateの松本佳奈が口癖のように、関東は足がかりがないから自分が土台を
とか言っていたのを思い出す。やはり、奄美の人は關西にこだわるのだろう。
と、考えながら「名無し」さんの言葉を聞いていた。
「そういえば、先日/_0氏と話していたけれども、盛岡の事だけれども私のclassmateが
鹿児島の人なんだよ。その人が東北の違いは鹿児島と福岡ぐらい幅があるみたいだと
強引に解釈していたけれども、まあそんなものかな。」
と「名無し」さんにいう。
「そうなんですか。その盛岡の人間の役だけれども、なんとか模索しながらリハには
其れをつかみたいなと思っています。」
と「名無し」さんは述べた。
「もし、ホンバンがあれば下北沢に見に行くかもね。」
と私は答えた。
つづく
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れっど31_壹

2011-06-19 06:05:28 | 信・どんど晴れ
「しかし、これは盛岡あたりの方言かい。」
自分のバイトしているホールStuffの一人である/_0氏が
自分と同じバーテンのバイトをしている「名無し」さんに訪ねた。
「そうなんですよ。今度下北沢でその芝居をするんですよ。」
Waveがかかったそれほど長くない髪で眼鏡の「名無し」さんに言った。
私は横手淡雪。自分はバーテンとしてアルバイトしているのは
自分の將來の職業に役に立つと考えて、やっている。同じようにバーテンを
やっている「名無し」さんは、神奈川縣の某大学に在学しつつ
俳優としてやっていきたいと思っているらしい。
「そういえば、横手さんと/_0さんは、東北の人間みたいですよね。
方言指導できませんカネ。私は神戸の出身なんでそこら辺分からなくて。」
私と、/_0氏をみて、「名無し」さんは、恐縮して訪ねた。
「私は、東北でも鶴岡でな。盛岡は明後日の方向なんだよ。」
/_0氏は、腕を組んであきれた顏をしていた。
「私も秋田なんです。全く見当が違う。」
と私も苦笑しつつ、/_0氏に同調する。
「あんたぁ。秋田なんだ。秋田の何處だよ。」
それに対して私は
「秋田の市内です。街の真ん真ん中でして。」
と/_0氏に答えた
「私の実家も鶴岡の駅前でコンビニやってる。元元老舗の酒屋だったから、オヤジが商売
替えするとなると
親戚のブーイングの集中砲火だった。」
と/_0氏は遠い目をした。
「東北も違うんですね。」
「名無し」さんは恐縮した。
私と/_0氏は顔を見合わせた。
つづく
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