ブルーシャムロック

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小説主体ですので、小説に興味の無い
人は、退出下さい。

自分はどこまで駄目なのか?

2015-08-25 12:19:48 | 逆襲の藤隆
現在私はオフィスと自宅のある渋谷から、元町・中華街駅の駅の上にある
作家先生の原稿を取りにいく。
電車の中で考えていることだけれども、学生時代の sns でやらかしたことを考えて
いた。
自分は考えもなしに物事を言うくせがある。
そのことがエスカレートして、尊敬していた人のスペースから追放されてしまった。
こういうことをしている自分が、なんでか知らないけれども編集者を
任されている。
抗議したいところだが、自分がますます追い詰められる状況になる。
電車はそのまま、終点まで向かっているようだ。
渋谷から元町・中華街駅まで 40 分強。
駅の改札を抜けて、山の上まで駆け上る。
駅を登ったらすぐ山というのがある意味こわい。
今度担当する先生のことだ。自分とあまり変わらない年齢で
天皇制のこと、アメリカの憧れを持つ年寄りのことを原稿にしてきた。
1/2 年前、3.11 や広島の集中豪雨をモデルにしたような九州の架空の街が舞台の
クライシスという本で、xx 賞をとっていて、サイン会で見かけたような気がする。
先生の家につく。山の頂上にあり、周りには重要文化財の家が数軒建っている。
先生の家もそう云う印象を受ける。
インターホンを押して、先生が待っていた。
「今回担当する c です。」
私は、一礼を先生の前でする。
「うん。今回はヤクザ小説を執筆したいな。」
先生の書斎の本棚には、ヤクザ漫画が沢山入っていた。
「ヤクザ漫画ですか。どうして」
私は恐る恐る聞いてみた。
「父がヤクザ漫画が好きでその影響でファンに就ったんだ。
その時、功なって商業誌に漫画や小説を書けるようになった時、
自分も書いてみよう。と思ったわけだ」
先生は得意げである。全くヤクザ漫画というよりはサブカル系インテリという雰囲気
なのに。
「この前の自然災害に取材した小説とは全く違いますね。」
私は、なんだか理解できない。
「物事は繋がっていないようでつながっていることを世に問いたいだけさ。」
先生はそういった。
「そうですね。」
私は失敗続きの自分を考え、この先生の担当を続けてみようと思った。
おわり
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車の中でびっくりだ。

2015-08-11 18:49:38 | 逆襲の藤隆
「えっ。二人が横浜に来たのは、中華街や元町に行きたいわけじゃないんだ。」
ハンドルを握っている平賀知世はびっくりした。
「うん。メールで言っていた三浦半島の秘密のビーチに行きたいんだ。」
日下部浩一郎が、ミラーを見ながら、知世に答えた。
「私は、あんまり横浜の観光旅行にはそれほど興味がないから。」
柿沼萌美が苦笑した。
「どういう目的で、横浜というか神奈川県に来たの?」
助手席の浅岡蓮次が聞いた。
「うん。とにかく関東の海で泳ぎたくて。」
日下部浩一郎が、答えた。
「私も見せたいものがあるんだ。」
柿沼萌美も答えた。
「何を見せたいの。」
知世と蓮次は聞いてみた。
「それは知世さんの家に赴いてから。」
浩一郎と萌美は顔を見合わせた。
おわり
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二人に初めて出会う。

2015-08-09 18:22:30 | 逆襲の藤隆
平賀知世と浅岡蓮次は横浜から、羽田に赴く高速道路にいた。
二人がひょんな事であった二人の男女を迎えに行くためだ。
歳の頃は12歳前後。日下部浩一郎と柿沼萌美と言う。
「しかし、すごい車だね。」
運転席にいたのは、浅岡蓮次の方である。
「ああ。美幸さんが貸してくれたのよ。」
と知世が言う。
この車はキューバから輸入してきたと言われる車だが、エンジンは一応bmwのエンジンだが
車体は大昔のアメ車で、なぜだかマニュアルなのだ。
「よく車検が通ったね。僕としてはびっくりだ。」
ハンドルを握りながら、答える。
「まあ、排気量とかokしたとも言われているから。」
知世は言う。都会の道にしてはやたら快調である。
「ところで、今日ウチラに会いに来る男の子と女の子って瀬戸内出身在住
なんだよね。なんで横浜に来たの?」
ハンドルを握っている蓮次が、知世に聞いた。
「私が文通していて、ひょんな事で出会ったんだよね。なんだか横浜に憧れている
とかでね。」
知世は苦笑している。
「まあ、よくある話だよね。」
蓮次はちらりと車窓をみてみる。そろそろ羽田のようである。
「国内線ターミナルってどっちだっけ。」
知世は方向板をみてみる。
「ああ。左じゃないの。」
浩一郎は車のウィンカーを左に押す。
このあと、彼らととんでもない夏休みになることをまだ誰も知らない。
おわり

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中目黒狂詩曲

2015-08-04 17:44:13 | 信・どんど晴れ
松本佳奈は、就職試験のため東横線の代官山にある会社を受けに行った。
先日は京急の青物横丁にある会社を受けに行った。
それにしても最悪だった。
今回の代官山の会社はうまく行ったものの、どこまで通るか分からない。
代官山駅を離れた電車は、そのまま元町方面まで直進していく。
直進していく電車はもしかしたら。と悪い予感がよぎる。
進んでいく電車は、中目黒に差し掛かる。
「中目黒・中目黒」
アナウンスがつける通り、電車は止まり、多くの人が乗降する。
自動ドアが開くなり吐き出された客の代わりに見えたのは、
間違いない。ROOMMATEのクラスメートである鹿児島の本土出身永薗幾だ。
「あ、松本佳奈だ。」
永薗は、無躾に佳奈の隣に座る。
「どうぞ。永薗さんもここで面接だったんだ。」
佳奈は、少し顔が引き攣っているようにも思える。
「ああ。私も関東の就職はどうなるかわからない。もしかしたら鹿児島に戻って
就職もありえるよ。」
永薗は、佳奈の肩を叩きながら答えた。
「そうなんだ。私は代官山の会社を受けたけれども、そこは成功させてみせる。」
佳奈は、決意を見せる。
「ぐっと拳をに力を入れたとしても、あんたは島が嫌い、大阪が嫌いという気持ちだけで
関東に出てきたみたいだけれども、そういう奴は関東でもダメだ。」
永薗は辛辣な言葉を吐いた。
「でも、やってみないとわからないよ。松本家、関東で成功するためには
ここで踏ん張らないといけない。」
佳奈は感情的になっている。
「あ、私はよくあんたの出身地のxx島の事は分からないけれども、島が助けてくれる
かもしれない。」
永薗はいう。
「そんな馬鹿な・・。」
佳奈は言葉がでかかったが、
「勢いだけで、関東に出てきては、関東は成功しない。私が在学している
大学だって、ある意味天の配分なんだよ。私は大学にイケるならば
関東でも関西デモどこでも良かったんだよ。ある意味自然。
就職も同じだ。もしダメならば鹿児島でも私は構わないよ。」
と、永薗は笑って答えた。
電車はそろそろ横浜駅だ。
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