度会郡南伊勢町五ケ所浦、
国道260号沿いにあります、
喫茶店「グリーン&グリーン」です。
今回のお話は、
こちらのお店を利用したところから始めたいと思います。
海辺のカフェでお茶をしたいと思って
五ケ所浦に来て、こちらを利用しました。
オーナーが読書好きな人らしく、
店内には自分で集められた本が多数置かれていました。
その中に、数冊の野口雨情に関する書籍が並んでいたのを
連れが見つけて、
「野口雨情って、こちら(南勢)の出身やったっけ?」
と言ったのですが、
私もそのようなことは聞いたことがありませんでした。
けれど、伊豆大島の港を歌った、
有名な「波浮の港」は野口雨情の作詞だった、
という記憶があったので
「ひょっとして、ここ(南伊勢町)にちなんだ曲を
作詞してたんじゃないかな」
と思い付き、
連れがスマホで検索したところ、
戦前(昭和11年)にこの地を訪れた雨情が
「五ヶ所湾小唄」という詩を書いていたそうです。
雨情は童謡「七つの子」や「赤いくつ」で知られ
日本三大童謡詩人の一人として有名な人で、
そのような大先生が、南伊勢町を訪れ
町の風景や人々の暮らしを題材とした「五ヶ所湾小唄」を作詞したんですね。
ということは、
「南伊勢町を初めて全国的に知らしめた人」として
町民にとっては雨情先生は格別な「偉人」となるわけです。
注)南伊勢町は平成に合併してできた町名で、
昭和11年当時は「五ヶ所村」と呼ばれていました。
喫茶グリーン&グリーン(南伊勢町五ケ所浦)
グリーン&グリーン
度会郡南伊勢町五ケ所浦3941-1
TEL 0599-66-1720
営業時間 10:30~19:30
定休日 火曜日
駐車場 有
さらにスマホで調べてみると、
この「五ヶ所湾小唄」の詩碑が、南伊勢町内に点在しているとのこと。
それをお店に人に尋ねると、
テーブルまで持ってきてくださったのが、上の画像のアルバムで、
町内にある五ヶ所湾小唄の詩碑の写真が撮影されていました。
詩碑は全部で10か所以上(2019年7月現在15基)あるそうで、
このお店から一番近いのはどれかと尋ねると、
国道を西に行ったところの町民文化会館とのことで、
お店を出てそちらに向かいました。
町民文化会館の裏に詩碑がありました。
「五ヶ所湾小唄」の一節、
「伊勢の五ヶ所は真珠の港 波のしずくも珠となる」が
刻まれていました。
このようにして町内各地に詩碑が建立されており、
公式サイトに所在地の一覧も記されています。
南伊勢町町民文化会館
度会郡南伊勢町五ケ所浦3917
TEL0599-67-1011
町民文化会館の駐車場から、
100mほど先に、堤防が見えました。
歩いて行けるほどの距離に見えたので
堤防まで歩いてみました。
堤防の上から五ケ所浦の海を撮影、
波が堤防にぶつかって飛沫を上げる度、
雨情が書いた「波のしずくも珠となる」とは
こういう風景だったのだろうかと思いました。
南伊勢町編その1・熊野灘にも「恋人の聖地」あり