走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

不安な材料

2017年11月26日 | 仕事
こんな過酷な(暑くて塩水ばかり)環境でも鳥がいました!



双子を妊娠中の私の患者さん。無事出産を終えました。予定より2週間早くて赤ちゃんは2人ともNICUへいきましたが。

彼女が母親になるか審査会議が来週あります。来て欲しいと彼女から頼まれました。もちろん行きます。でも気持ちは複雑です。

もし彼女の方から電話をかけてきたら、100%彼女をサポートする。しかし現実は私の方から退院後どうしてるかと思い電話を入れた時に頼まれからです。まさについでの頼み事。

私が電話を入れなかったらどうしたのだろうか?と思います。私の連絡先も知らない。知らなくてもホームレスアウト リーチのオフィスに聞けば必ずわかるのにそれもしない。

妊娠中に託された宿題は半分も出来ておらず、審査の日がやってくる。前回の産後の時と同じく退院時指導を覚えていない。危険なのに性交の再開。自分の体にも無責任。そんな人が双子の世話を責任を持ってできるのだろうか?と疑問に思う。

サポートは赤ちゃんを取り上げるためのものではない。全く可能性がない場合を除いて、面会を繰り返しながら赤ちゃんへの対応を観察され、生活環境なども観察され、面会時間数が長くなって子供の安全な生活環境を確認していく事になる。

彼女も子供を守る政府側も忍耐のいる作業と行程だ。長い人はそれを3年ぐらい続けて決断が下される。

その過程に耐えられず、1人目の子供の親権を失った彼女。今回は大丈夫なのだろうか?

いやいや先入観を持つ必要はない。判断をするのは政府側。私は聞かれた事に正直に答え患者のサポートをするだけだ。

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