走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

簡単なようで難しい引き継ぎ

2017年11月02日 | 仕事
自分のアセスメントや診断を無視されるのが一番辛い、と言うか腹がたつ。

ホームレスシェルターにいる患者さんは癌で先月下旬に放射線治療を終えたばかり。家を失いシェルターへ来ている。もちろん訪問緩和ケアチームとしてはいち早く次の住処を見つけたいと躍起になっている。

そんな間に発熱が始まった。放射線療法後の発熱。免疫力が低下しているので要注意。私は彼女を救急へ送った。しかし救急では血液検査もレントゲンも撮らずに退院させた。搬送する前に救急医とも話をしたし、必要な書類もファックスで送ったのにだ。

私が診察した時解熱剤をあげたから、救急室では調子が良かったためだろうか?

翌日、気になってシェルターに電話を入れると昨日より調子が悪いと。往診に行くと昨日よりも高い熱でぐったりしている。それに翌日はがんセンターの予約も入っている。訪問緩和ケアチームと話をしてがんセンターの隣にある病院へ送った。もちろん入院の運びとなった。

コミュニティーから病院の受け渡し。簡単なようでうまくいかない時があります。


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