走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

看護とテクノロジー

2019年11月17日 | 仕事

母校の看護学部100周年のシンポジウムへ行ってきました。いやー良かった。非常に興味のある内容で色々考えさせれました、半日でした。

お題はテクノロジーやAIなどなど。

いまだかつてないスピードで進化している医療のテクノロジー。様々な形のロボットが医療施設に入ってきている現状。看護はロボットにとって変わってしまうのか?と考える人は少なくないはず。

メインのスピーカーはWestern Ontario University の看護学部の教授。彼は看護とテクノロジーの第一人者。そしてプレゼンが非常に上手い!使っていた全てのビデオクリップが欲しい!!!!

看護とAIの違いを「看護は考えるけどAIはアルゴリズムを使う」だから考える事をやめない限り看護の必要性はAIに奪われない。確かに私も看護とは考えがついて回る事だと常々思っている。判断とは違う。人間という複雑な対象を相手に考える職業。考える事をやめればAIに職を取られると言っても良いと思う。

情報化のスピードが加速し情報を消化しきれない現代の話の後、元学部長の鋭い質問が、、

看護にとって患者中心のケアが非常に重要だけれど、その中心になる患者自身が何をしたいか、求めているのかわからないほど情報があふれていたら、私たち看護師はどうしたら良いのか?そんな日が来るのか?

スピーカーは、もうその時代になっていると言う。どんな職業につくのか、誰とデートをするべきか?アプリケーションに決めてもらう人もいる。AIが人間の考える部分や意思決定の部分を代わりにしてくれている。これはもっと増えるはずだと。つまり自分で判断できない(考えない)人間が多くなるという事。予想もつかない時代へ突入したような気分になった。

考える、、、判断する、、、人間の誇り。ミイラ取りがミイラにならないように。










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