外回りの診察に来た彼女。足の裏に小さなガラスの破片が刺さっています。部屋を掃除中に何かが刺さったと言います。痛いから早く抜いて!!!とせかします。感染もしていない様子なので簡単に引っこ抜けそうなのですが外回り用の診察鞄の中には処置用の鉗子が見つかりませんでした。最後に使ってから、新しいものを入れ忘れたのでしょう。それらしいものはステープルリムーバーのみ。
患者に話します。処置用の器具がありません。選択は2つ。明日診療所に来て処置をするか?それともこのリムーバーでトライするか?
彼女は後者を選びました。小さなものを掴む器具ではないので掴めるわけなく、刃先を使って掘り起こそうとすると痛みを訴えます(当然だ)。やめましょう、と早々諦めた私。しかし患者は怒る事なく明日ね、と言います。痛かった事に対する文句も言いません。
で、診療所では適切な器具で簡単に取り出すことが出来ました。
あーやっぱり適切な器具って大切ね!と患者は喜んで帰りました。最初にあげた選択の良し悪しは別として、自分で決めた事だと、上手く行かない時でも納得してもらえる良い例だな、と思いました(もちろんこれは侵襲の少ない処置の例だから大ごとにはならない中での選択)。
冒頭写真: 極寒の中900kmのドライブのあと、車の後ろにスマイリーフェイスができていた。(排気が瞬時に氷になるので、分厚い樹氷っぽいものができて、それがベロりとハゲた様子。
それで皮膚の上の方にできたみずいぼを ほんとに水いぼの部分だけ むしりとってもらいました。
彼女はとった水いぼをちゃんと見せてくれたので
ほんとに いぼの部分だけとったのがよくわかりました。彼女の技術もすごいけど 適切な道具って大事だなあって思いました。