走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

炎の周りで

2019年06月30日 | 仕事
最近この方の講演のビデオをよく視聴します。

立命館アジア太平洋大学学長の出石治明さん。
色々な言葉が響きますが、知識は離れているものが交わった方がイノベーションが起こる(元々は他の方の言葉らしいですが) 。だから仕事の後に同業者と飲みに行ったってアイデアも何も生まれない。定刻で帰宅し本を読んだり、サイドビジネスをしたり、全然仕事と関係ない人と交わった方が人間が豊かになる。

本当にそうだと思う。私の仕事がうまく行っているのは医療者の枠を越えてコミュニティーの人達と共同しているから。アメリカの日本人APNと交流して日本の高度実践看護師を活性化するにはどうしたら良いか考えるのは給料が貰えなくても楽しくて苦にならない。

同じ穴の狢は他の世界を知りません。
私のブログやツイッターを読んで刺激になります、勉強になります、とメッセージをもらいます。きっとそれは私が日本の看護師とは違う発想や考えを書いているからだと思います。

同じ穴の狢だとお互いの状況を知っているので、わかってもらいやすいという利点はあります。愚痴を吐くには良い環境でしょう。しかし発想には向いていません。学会などでネットワーク作りが大切なのは横の繋がりの強化です。同職でも違う都市であれば何か得るものがあるかもしれません。異職種と交わるともっと強力な刺激を受けます。これがもっと離れて海外では?更なる学びが多いと思います。だから2週間後の日本APNシンポジウムは価値のある会だと言っているのです。日本の看護師同士、教員同士、高度実践看護師同士では得ることのできない視点や思想、思考過程を得ることができる場なんですよ。

世界の看護師が集まるICNが今シンガポールで開催されています。日本からの参加者のツイッターも見かけます。きっと大きな収穫を得ていると思います。こういう場で沢山の日本人看護師に会ってみたいと思います。来年のICNのNP/APN学会はカナダ、ハリファックスです。

診療看護師が海外のナースプラクティショナーのように権限が得られないと嘆いているのなら、何が違うのか考えてみては如何ですか?システムや業務を比較した報告書にはうんざりです。法整備だけが違うと思っているのなら、それは大間違いです。本質を知らなければアメリカの真似をしているに過ぎないからです。何故法整備さえも進まない10年なのか、ここを解読しなければ、前に進めないと思います。

誰かがやってくれる、と思っている方。白馬の王子が現れるのを待っている間におばあちゃんになってしまいますよ。つまり貴方のキャリアが陽の目を見る前に終わると言うことです。何かしてもしなくても同じように時は流れていくのですから、自分の手で掴んで行きませんか?1人より100人が団結した方がインパクトが強いと思いませんか?東京が遠いなんて言い訳は聞きたくありません。私はこのシンポジウムのためだけに1600ドルの航空券で太平洋を渡って1週間というトンボ帰りで来るのですから。因みに1週間の滞在中に大阪と(今回は関空発着なので)島根県の松江市(実家)でシンポジウムの内容とは全く異なる題材で勉強会を行います (現地での交通費や宿泊費は1600ドルに入っていませんからね。家族に呆れられるわけです)。おっと、愚痴っぽくなってきた。もとい現地で準備を進めてくれている診療看護師のMさんとYさんに感謝です。

鎖国状態の看護は高度実践看護師だけの事ではありません。看護自体が世界に遅れをとっており、リーダーシップも欠けているんです。人は変えれません。上司に変わってほしいと願っているのなら、その願いは永遠にかないません。変われるのは自分だけです。自分がリーダーシップを学び機会を掴むのです。本当のリーダーシップの姿が実感できるシンポジウムでもあります。

シンポジウムのチケット販売終了まであと6日となりました。当日券販売はありませんからね!!!!

募金活動を始めました。是非こちらをチェックしてくださいませ。



キャンプの楽しみはやっぱりキャンプファイヤー。人間が誕生してから受け継がれる炎。炎の周りで知識も継がれてきたのかもしれません。


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