最近カナダのニュースを賑わしているのが、エージェンシーナースに支払った金額。
カナダで看護師として働く時、保健機構に雇用されて働くのと、派遣会社に登録して、呼び出された時に働く形がある。前者は労働団体に守られて福利厚生や年金制度があるが、後者はなし。よって手取りは後者の方が高い。看護師時代にお金欲しさに私も派遣会社に登録したことがあったが、結局一度も行かなかった。だってどこへ行かされて何をしなければならない状況はストレスが高すぎるから。
で、パンデミック以来看護師不足はどこも深刻で各州、各保健機構も派遣会社からのナースを雇うことが加速化した。その金額の高さが今ニュースになっているわけ。パンデミックが収束しても看護師不足は解消されず、医療システムを機能させるためには看護師はなくてはならない存在で、派遣会社の看護師は引く手数多の状態が続いている。苦肉の策なのだが、政府は財源を逼迫している今の状態を懸念する。
そりゃそうだ、財源が足りなくなるのは目に見えているから。
労働環境(就労時間や、人数が)守られているからこそ、必要な看護師数の確保のために起こる現象。それでも不十分な環境で辞めていく看護師たち。負のスパイラルが止まらない。カナダだけではなく、世界中で起こっている看護師不足。政府の対策に注目していきたいと思います。